学習・教育到達度目標 1 工学分野についての幅広い知識と技術を活用できる実践的な能力
学習・教育到達度目標 2 異なる分野を融合させて新しい価値を創出できる創造的な能力
学習・教育到達度目標 4 技術者として社会的役割や責任を自覚して行動する姿勢
概要:
情報工学・電子工学に関する基礎的な内容について実験実習を通じて現象を知ることから理解へ繋げる。
【半導体】授業で学んだ素子,回路について、実際に回路を作成しデータを測定することで,その特性等を理解する。
【ネットワーク基礎】前期ネットワーク基礎で学んだ内容を実際に実施することで,講義内容を復習し理解を高める。
【データ・統計処理】統計学に関する基本的な諸概念・処理法を学び,それらを実際のデータに対し適用することで,データ・統計処理の基礎を理解する。
【AI・IoT】ロボットカーの制御システムなどを題材として,AIを活用したIoTシステム実現するためにとなる各種の技術を実践的に学ぶ.
授業の進め方・方法:
事前学習(予習):講義中心の科目が基礎となっていることから,それらの関連授業資料の振り返りを行い,実習ではそれらを実際に確認できるように準備して臨むことが好ましい。実習によっては講義日が近づくとLMSなどのオンライン上で公開されることもあることから,これらも事前に確認しておくと,より理解が深まる。
事後学習(復習):実習終了後は,早期に提出物作成などを行い,いま一度実験内容を振り返っておくと,身につきやすい。
【半導体】実験は、電気回路基礎、電磁気学基礎、電子回路基礎、電子機器基礎、電子計測と関連する。
また、実験の進め方は各グループにて、計画、実行、再計画による自発的なスケジュールとなる。グループで期間内に実験を終えるように情報の共有、協力によりするめる。
実験を行う際には、実験指導書を予習し目的を明確にしてから、測定結果を予測して臨むこと。また、実験後には、得られた結果が何を表すのかの明確化、測定結果の意味に関する十分な検討、不明点・疑問点の調査を怠らないようにして、分かりやすい実験報告書を期限内に作成する。
【ネットワーク基礎】毎週2時限/日で実施し,その都度,実習に続けて時間内に実習内容のまとめの提出も行う。また,まとめ試験を実施して理解度をはかる。実習に必要な資料は印刷媒体及びオンライン上で配布する。
【データ・統計処理】数学と関連する。配布スライドを基に講義を行い,その知識を用いてデータ処理を実習する。各テーマで課される課題を最後にまとめて提出する。
【AI・IoT】プログラミング,マイクロコンピュータと関連する.
5名程度でチームを構成してロボットカーによる自動走行などを想定した課題を達成できるような組込みシステムの開発を行う.
注意点:
この授業は,様々な実験・実習のオムニバス形式で構成されていることから,所属するグループと実験項目に注意して臨むようにしてください。
【半導体】グループでの情報共有、個人での管理物のがあります。報告書の書き方は2年生で学んだ報告書の書き方に従うこと。
目的、使用機器、原理、実験結果、考察をテキストから読み取り、グループで協力してまとめて、提出すること。
配布された資料は、各自で管理すること。
【ネットワーク基礎】前期ネットワーク基礎と関連する。また4年次から本格的に学ぶネットワーク関連の科目の基礎となる。実習は個人またはグループ単位で行う。実習に続けて毎回、時間内に実習内容のまとめの提出も行う。この提出までできてその回の実習は完了となる。やむを得ず実習を欠席した場合には,次回の実習回まで回復できているとよりよい。毎週の補習時間も積極的に活用する。
【データ・統計処理】実習と課題提出は個人単位で行う。実習と課題で利用するデータは各自で用意するため,利用条件に注意すること。
【AI・IoT】実習はグループで行う.チーム内で役割分担を行い各自の責務を果たすこと.課題提出は個人単位で行う.
- 事前学習:実習資料などを確認し事業内容を把握しておく.
- 事後学習:実習での取り組みを振り返り実習報告書を作成する.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
オムニバス方式について理解すること。 グループ分けができること。
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2週 |
安全教育1 |
通常の生活を含め安全に対する配慮ができるようになること。
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3週 |
安全教育2 |
構内に準備されている工作機械を含め、指導者のもとで安全な利用ができるようになる。
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4週 |
半導体回路1-1回目 |
E-Stationを利用できるようになる。
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5週 |
半導体回路1-2回目 |
ダイオード特性, LED, 整流回路の測定ができる。
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6週 |
半導体回路1-3回目 |
ダイオード特性, LED, 整流回路の測定ができる。
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7週 |
半導体回路1-4回目 |
ダイオード特性, LED, 整流回路の測定ができる。
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8週 |
半導体回路1-5回目 |
ダイオード特性, LED, 整流回路の測定ができる。
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2ndQ |
9週 |
半導体回路1-6回目 |
ダイオード特性, LED, 整流回路の測定ができる。
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10週 |
半導体回路2-1回目 |
BJTの増幅回路、エミッタフォロワ、MOSFETの増幅回路の測定ができる.
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11週 |
半導体回路2-2回目 |
BJTの増幅回路、エミッタフォロワ、MOSFETの増幅回路の測定ができる.
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12週 |
半導体回路2-3回目 |
BJTの増幅回路、エミッタフォロワ、MOSFETの増幅回路の測定ができる.
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13週 |
半導体回路2-4回目 |
BJTの増幅回路、エミッタフォロワ、MOSFETの増幅回路の測定ができる.
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14週 |
半導体回路2-5回目 |
BJTの増幅回路、エミッタフォロワ、MOSFETの増幅回路の測定ができる.
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15週 |
半導体回路2-6回目 |
BJTの増幅回路、エミッタフォロワ、MOSFETの増幅回路の測定ができる.
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16週 |
予備 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ネットワーク基礎:ガイダンス,ネットワーク ケーブルの作成 データ・統計処理1回目:ガイダンス |
ネットワーク基礎:ガイダンス,UTPケーブルを作成する データ・統計処理:統計分析や統計解析の事例を理解する.
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2週 |
ネットワーク基礎:ネットワーク シミュレーター(PacketTracer)を用いたネットワークの構築 データ・統計処理2回目:エクセルの基礎・統計量(代表値) |
ネットワーク基礎:ネットワークへのPCを接続,PacketTracerを利用,LMSを利用する データ・統計処理:統計処理に必要なソフトウェアの基本操作ができる.代表値に関する概念・定義を理解する.これらに関する計算法を理解する.
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3週 |
ネットワーク基礎:ネットワーク シミュレーターを用いたネットワークの構築 データ・統計処理3回目:統計量(散布度,標準偏差) |
ネットワーク基礎:ネットワーク スイッチを利用したネットワークを構築する データ・統計処理:散布度,度数分布,基準値,偏差値に関する概念・定義を理解する.これらに関する計算法を理解する.
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4週 |
ネットワーク基礎:インターネット アクセス ルーターの設定 データ・統計処理4回目:相関関係 |
ネットワーク基礎:PCから無線でルーターに接続する データ・統計処理:相関分析,散布図,単相関係数,直線回帰式に関する概念・定義を理解する.来られに関する計算法を理解する.
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5週 |
ネットワーク基礎:インターネット アクセス ルーターの設定 データ・統計処理5回目:確率分布 |
ネットワーク基礎:PCから無線でインターネットに接続,ネットワーク教材の利用する データ・統計処理:確率分布,2項分布,正規分布に関する概念・定義を理解する.これらに関する計算法を理解する.
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6週 |
ネットワーク基礎:ネットワーク シミュレーターを用いたネットワークの構築 データ・統計処理6回目:総合演習 |
ネットワーク基礎:ルーター1台のネットワークを構築する データ・統計処理:これまでの諸概念・定義を理解し,具体的なデータに対し適用できる.
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7週 |
ネットワーク基礎:ネットワーク シミュレーターを用いたネットワークの構築 AI・IoT1回目:ガイダンス |
ネットワーク基礎:ルーター2台以上のネットワークを構築する AI・IoT:AIやIoT技術が社会の中でどのように活用されているかを知る.AIやIoT技術の基本的な特性を学び説明できるようになる.
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8週 |
ネットワーク基礎:ネットワーク シミュレーターを用いたネットワークの構築 AI・IoT2回目:AIによる自動運転技術の体験 |
ネットワーク基礎:静的経路制御を行う AI・IoT:AI実習ボード(ロボットカー)の開発開発環境に慣れる.実習ボードの制御に必要なプログラミングの基礎を習得する.
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4thQ |
9週 |
ネットワーク基礎:ネットワーク シミュレーターを用いたネットワークの構築 AI・IoT3回目:AIによる自動運転技術の体験 |
ネットワーク基礎:動的経路制御,RIPを設定する AI・IoT:自動運転技術のデモンストレーションを行い,機械学習におけるデータ収集,学習,デモンストレーションの一連の流れを体験する.機械学習技術の特性を学び説明できるようになる.
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10週 |
ネットワーク基礎:ネットワーク シミュレーターを用いたネットワークの構築 AI・IoT4回目:AIによる画像認識 |
ネットワーク基礎:シリアル ケーブルを用いたネットワークを構築する AI・IoT:画像を認識するAIシステムを構築する.
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11週 |
ネットワーク基礎:ネットワーク シミュレーターを用いたネットワークの構築 AI・IoT5回目:AI技術を活用したIoTシステムの構築 |
ネットワーク基礎:複数経路のネットワークを構築する AI・IoT:AIシステムと各種のセンサーやアクチュエーターを組み合わせたIoTシステムを構築する.
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12週 |
ネットワーク基礎:実機を用いたネットワークの構築 AI・IoT6回目:振り返りとまとめ |
ネットワーク基礎:コンソール ケーブルを用いたルーターを制御,またルーターの仕組みを知る AI・IoT:実習での取り組みを発表し、報告書としてまとめることができる。
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13週 |
ネットワーク基礎:実機を用いたネットワークの構築 プレ・ラボ1回目 |
ネットワーク基礎:全員がつながる大規模ネットワークに挑戦する プレ・ラボ:本格的な研究や実験を体験する
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14週 |
ネットワーク基礎:まとめ試験 プレ・ラボ2回目 |
ネットワーク基礎:これまでの実習内容の理解度をはかる プレ・ラボ:本格的な研究や実験を体験する
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15週 |
ネットワーク基礎:振り返り,補講 プレ・ラボ3回目 |
ネットワーク基礎:振り返りと,補講を行う プレ・ラボ:本格的な研究や実験を体験する
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16週 |
予備 |
必要に応じて補講や実習を行う
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | 前1 |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後7 |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | 前9,前15,後12 |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | 前9,前15 |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前4,前11,後12 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 前5,前6,前12,前13 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 前7,前8,前14 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前4,前9,後12 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前5,前10,後12 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 後12 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 後12 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | 前4,前5 |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 3 | 前10,前11 |
論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 3 | 前6,前7 |
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 3 | 前8,前9 |
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6 |