電子デバイス

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子デバイス
科目番号 0064 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電子デバイス工学,古川静二郎 他,森北出版
担当教員 川崎 浩司

到達目標

電子物性の基礎を学び,半導体や半導体デバイスの基本的事項である以下の項目について習得することを目標とする。
1.pn接合ダイオードの基本的な構造と原理について理解できる。
2.バイポーラトランジスタの構造と静特性について理解できる。
3.電界効果トランジスタの構造と動作原理について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
pn接合ダイオードpn接合ダイオードの構造と原理をエネルギーバンド構造を図示しながら説明できる。pn接合ダイオードの構造と原理を説明できる。pn接合ダイオードの構造と原理を説明できない。
バイポーラトランジスタ接合トランジスタの構造と原理をエネルギーバンド構造を図示しながら説明できる。接合トランジスタの構造と原理を説明できる。接合トランジスタの構造と原理を説明できない。
電界効果トランジスタ電界効果トランジスタの構造と原理をエネルギーバンド構造を図示しながら説明できる。電界効果トランジスタの構造と原理を説明できる。電界効果トランジスタの構造と原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (A) 実践技術者としての高度でかつ幅広い基本的能力・素養

教育方法等

概要:
pn接合ダイオードの基本的な構造と動作原理,バイポーラトランジスタの基本的な構造と動作原理について学習する。エレクトロニクスの基礎である半導体デバイスについて,特にpn接合に基づくデバイスの動作原理を含めた基本的な事項を理解する。
授業の進め方・方法:
・教科書を基にした授業スライドを中心に進め,授業内容の確認のために演習を行う。補助資料を適宜配布する。
 事前に教科書の該当箇所を読み,授業後は教科書の該当箇所の演習問題を解いて復習すること。
「事前学習」
・毎回の授業前までに、授業で行う内容を確認し授業に臨むこと。
「事後学習」
・毎回の授業終了後に授業で学んだことを振り返り、理解度が低かった部分については復習しておくこと。
注意点:
・電気基礎科目を物理的現象として理解する科目である。授業中に実施する演習問題の解法については良く復習し,理解するように努めること。
・前期に開設される「電子材料」を受講していることを前提として授業を進めるため,「電子材料」を受講すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 半導体工学の基礎 半導体の性質について理解する。
2週 pn接合とダイオード pn接合の構造を理解できる。
3週 pn接合とダイオード エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流ー電圧特性を説明できる。
4週 pn接合とダイオード 空乏層容量を説明できる。
5週 バイポーラトランジスタ バイポーラトランジスタの構造を理解できる。
6週 バイポーラトランジスタ エネルギーバンド図を用いて,バイポーラトランジスタの静特性を説明できる。
7週 バイポーラトランジスタ トランジスタ電流と電流増幅度を理解できる。
8週 金属ー半導体接触 ショットキー障壁,オーミック接触について理解できる。
4thQ
9週 電界効果トランジスタ(MESFET) MESFETの構造を理解できる。
10週 電界効果トランジスタ(MESFET) MESFETの動作特性と動作モードについて理解できる。
11週 電界効果トランジスタ(MISFET) MISFETの構造を理解できる。
12週 電界効果トランジスタ(MISFET) MISFETの動作特性について理解できる。
13週 電界効果トランジスタ(MOSFET) MOSFETの構造を理解できる。
14週 電界効果トランジスタ(MOSFET) MOSFETの動作特性について理解できる。
15週 後期期末試験 後期期末試験範囲を、総合的に理解できる。
16週 後期期末試験の解説とまとめ 学習範囲を総合的に理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後15,後16
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4後5,後6,後7,後15,後16
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4後8,後9,後10,後11,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験演習合計
総合評価割合7030100
基礎的能力402060
専門的能力301040