無線技術特論ⅠA[高周波回路]

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 無線技術特論ⅠA[高周波回路]
科目番号 0069 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 高周波回路の設計・製作 鈴木 憲次 CQ出版
担当教員 馬場 一隆

到達目標

・ ダイオード、トランジスタの基本動作を理解し,等価回路等を説明できる。
・ トランジスタの高周波特性およびミラー効果について理解できる。
・ 単一同調増幅器の増幅特性、および入出力回路のインピーダンスマッチングを理解できる。
・ 高周波回路基板の作り方、アースパターンの注意点などを理解できる。
・ 発振回路について、帰還回路と発振条件について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
高周波回路の特徴ミラー効果、インピーダンスマッチング、雑音等、高周波回路特有の問題と解決方法について他者に説明できる。ミラー効果、インピーダンスマッチング、雑音等、高周波回路特有の問題と解決方法について、ほぼ理解できる。ミラー効果、インピーダンスマッチング、雑音等、高周波回路特有の問題と解決方法について理解できない。
発振回路各種発振回路の構造、動作原理、特徴について他者に説明できる。各種発振回路の構造、動作原理、特徴について理解できる。各種発振回路の構造、動作原理、特徴について理解できない。
変調と復調AM、FMの変調と復調の方法や原理を他者に説明できる。AM、FMの変調と復調の方法や原理を理解できる。AM、FMの変調と復調の方法や原理を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子回路で学ぶ知識を基礎として、より高度な高周波増幅回路、発振回路、変調等について学習し理解する。
この科目は一陸特・無線従事者養成課程(長期型)の対象になる科目である。
授業の進め方・方法:
基本的には、授業で配布するプリント教材を基に、座学により授業を進める。
「事前学習」事前にweb上に配布するプリント教材の電子ファイルを掲載しておくので、毎回の授業前までに授業内容を確認して予習しておくこと。
「事後学習」授業終了時に、学習したことの振り返りのための課題を与え、レポートとして提出させる。
注意点:
 「電気回路」,「電子回路」の知識は不可欠である。また三角関数,複素数,微分・積分などの数学的知識も重要であるので,それらも復習しておくことが大切である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 高周波回路の技術的位置づけ 通信技術の発展の歴史と、その中における高周波回路の技術的な位置づけを理解できる。
2週 高周波回路における波の伝送 高周波帯における回路中の電圧・電流分布について理解できる。
3週 波の反射と反射係数 駆動点インピーダンス、回路中の波の反射とその大きさの計算方法について理解できる。
4週 トランジスタの高周波特性 トランジスタの周波数と利得の関係、帯域を制限する要因となるミラー効果について,その等価回路を含めて理解できる。
5週 雑音指数と雑音温度 雑音指数および雑音温度について学習し,増幅器の効率的な組み合わせ方について理解できる。
6週 同町増幅回路 単一同調型,複同調型増幅器の特性および、インピーダンスマッチングの概念を理解できる。
7週 FETを用いた増幅器 FETを用いた高周波増幅器について,その動作や特徴を理解できる。
8週 高周波回路の実装 LCを用いたマッチング回路の考え方と、基本的な実装方法、アースパターンとシールド板の役割を理解できる。
4thQ
9週 発振回路の基礎 発振の原理について理解できる。LC型発振回路の帰還回路の位相条件について理解できる。
10週 各種発振回路 コルピッツ型,ハートレー型発振器の回路とその発振周波数、水晶発振器とその応用について理解できる。
11週 VCOとPLL VCOとそのキーデバイスである可変容量ダイオード、PLLとその幅広い応用例を理解できる。
12週 AM AMの原理,数式による変調波の表し方を理解できる。また周波数スペクトラムを表す式とグラフについて理解できる。
13週 FMとPM FM、PMについて,原理と応用について理解できる。
14週 デジタル変調 デジタル変調方式と関連してASK,FSK,PSKについて学習し,現在の無線通信方式への応用について理解できる。
15週 期末試験
16週 答案返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4010000050
専門的能力4010000050