無線技術特論ⅠC［電磁波工学Ⅱ］

科目基礎情報

学校	仙台高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	無線技術特論ⅠC［電磁波工学Ⅱ］
科目番号	0071	科目区分	専門 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	総合工学科Ⅰ類	対象学年	4
開設期	4th-Q	週時間数	4
教科書/教材	電磁波工学　安達三郎・佐藤太一
担当教員	今野 佳祐

到達目標

無損失媒質中の電磁波の挙動、アンテナからの放射界、各種アンテナの動作原理と特徴、電波の伝搬様式と伝搬路の影響などに関する知識について理解する。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
無損失媒質中の電磁波の挙動	無損失媒質中の電磁波の挙動を数学的に表現し図示できる。	無損失媒質中の電磁波の挙動を数学的に表現できる。	無損失媒質中の電磁波の挙動を数学的に表現できない。
アンテナからの放射界	アンテナからの放射界を理解し、その計算ができる。	アンテナからの放射界を理解でき る。	アンテナからの放射界を理解できない。
各種アンテナ	各種アンテナの動作原理と特徴を説明できる。	各種アンテナの特徴を説明できる 。	各種アンテナの特徴を説明できない。
電波の伝搬様式と伝搬路の影響	電波の伝搬様式と伝搬路の影響について説明できる。	電波の伝搬様式と伝搬路の影響について理解できる。	電波の伝搬様式と伝搬路の影響について理解できない。

教育方法等

概要:

電磁波の工学的応用は非常に広く、電気・電子・通信・計測工学など多くの分野に関係している。 本教科では、無線通信、その他の電磁波応用のための電磁波の性質、電磁波の放射、電磁波の伝搬、アンテナの基礎に ついて重点的に学習する。 この科目は一陸特・無線従事者養成課程（長期型）の対象科目である。

授業の進め方・方法:

授業資料の内容と資料の説明を読み合わせて現象の理解に努めること。特に課題演習は重要な項目であるので、 理解のもとに解き進めること。復習を重視して学習すること。 「事前学習」：毎回の授業前までに、 授業で行う内容を考えて整理しておくこと。「事後学習」：毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。

注意点:

関連している微分法、積分法、 ベクトル解析、 微分方程式の解法、フーリエ解析などの知識が不可欠である。不明な点は質問をするなど、積極的な学習を心がけること。

授業の属性・履修上の区分

遠隔授業対応

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	4thQ
		9週	科目ガイダンス 電磁法則と電磁エネルギー	この科目のシラバスを把握する。電磁波の歴史と現状を理解する。 高周波電界・磁界が組み合わさって電磁エネルギーが放射・伝搬されることを説明できる。
		10週	放射の基礎とダイポール放射 線波源放射と開口面放射	ダイポールアンテナの基礎と指向性、アンテナインピーダンス等を理解する。 放射電力と放射抵抗を理解する。ホイヘンスの原理を説明できる。
		11週	アンテナの電気的性能（その1） アンテナの電気的性能（その2）	ダイポールアンテナの指向性と利得、整合について説明できる。 アンテナの実効長、実効面積について説明できる。フリスの伝達公式を説明できる。
		12週	各種アンテナの構造、原理 電波伝搬の基礎	コーナーリフレクタアンテナ、八木アンテナ、パラボラアンテナ、電磁ホーン、ホーンリフレクタ、スロットアンテナなど種々のアンテナの動作原理とその応用について理解する。 各周波数帯における電波伝搬形式について説明できる。
		13週	地上波伝搬（その1） 地上波伝搬（その2）	地表波、空間波の伝搬特性を理解する。 直接波、反射波、回析波について理解する。 直接波、反射波、回析波について理解する。山岳回析、フレネルゾーンについて理解する。電波の屈折率、地球の等価半径について理解する。
		14週	対流圏伝搬 電離層伝搬	対流圏の特徴及び対流圏伝搬の特徴を理解する。 電離層の種類と高度分布、それらの特性を理解する。電離層伝搬とその応用について理解する。
		15週	衛星通信 電波の干渉と対策	衛星通信、宇宙通信について基本特性と応用を理解する。 電波の干渉、ダクト、フェージングとそれらの対策方法に いて理解する。
		16週	最終レポート 質問対応

評価割合

	レポート	演習	合計
総合評価割合	70	30	100
基礎的能力	30	15	45
専門的能力	30	15	45
分野横断的能力	10	0	10