データ工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 データ工学
科目番号 0099 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ミック著:SQL第2版 ゼロからはじめるデータベース操作
担当教員 竹島 久志

到達目標

目的:情報システムを設計・構築できることを目的として、データベース(リレーショナルデータベース)について理解・操作・設計できるようになることを目指す。
目標1:(操作)リレーショナルデータベースをSQL文で操作することができる。
目標2:(設計)リレーショナルデータベースを設計することができる。
目標3:(利用)リレーショナルデータベースを利用するためのプログラムをPHPで製作することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1:データベースの操作(SQL文)複雑な問い合わせも含めてSQL文を記述できる。基礎的な問い合わせについてSQL文を記述できる。SQL文を用いたデータベースの操作ができない。
2:データベースの設計自分で考えたデータベースの設計ができる。サンプルとして与えたデータベースの設計ができる。データベースの設計ができない。
3:データベースの利用(PHP)データベースを利用するプログラムに自分なりの工夫を加えることができる。サンプルプログラムを利用して、データベースを利用するためのプログラムを製作できる。データベースを利用するためのプログラムを製作でいない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現在の情報システムの多くはデータベースを利用している。そのような情報システムを設計・構築できるようになるため、データベースについて理解し、SQL文で操作でき、目的とするデータベースを適切に設計でき、さらに、データベースを利用するWebシステムを製作できるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業は次の3段階で進める。
1.データベース操作:教科書を自習してデータベースを操作するためのSQLを習得する。教科書の章毎に実習結果と練習問題回答を提出する。実習環境としてUSBメモリ上に構築したXAMPPを用いる。
2.データベース設計:データベース設計に必要な知識を講義し、サンプルデータベースについて設計プロセスを理解する。その後、オリジナルのデータベースを考え、その設計を行う。毎回演習課題を課す。
3.データベース利用:PHPのサンプリプログラムを用いて、動的なWebページ作成方法、さらに、PHPプログラムからデータベースを操作する方法を習得する。その後、サンプルプログラムを基にデータベースを利用するWebシステムを開発する。サンプルプログラムの実行確認を実習課題とする。
【事前学習】次回の授業内容を確認し、学習内容の全体像を把握しておくこと。
【事後学習】毎回の授業で出す実習課題・演習課題を実施し提出すること。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、データベースとは、実習準備
操作1:(第1・2章)テーブル作成、検索
・授業のやり方・評価について理解する。
・データベースとは何かを例を示して説明できる。
・実習準備ができる。
・データベース、テーブルが作成できる。
・SELECT文で検索ができる。
2週 操作2:(第3章)集約・並べ替え ・主な集約関数が使える。
・データの並べ替えができる。
3週 操作3:(第4章)データ更新 ・データの登録・削除・更新ができる。
4週 操作4:(第5章)複雑な問い合わせ ・ビュー・サブクリエを用いることができる。
5週 操作5:(第6章・第7章)関数など、集合演算 ・関数・述語・CASE式が使える。
・テーブルの足し算・引き算・結合ができる。
6週 操作6:SQLのまとめ、確認テスト1 ・SQLによるデータベースの問題に答えることができる。
7週 設計1:データモデル(テーブル設計) ・データモデル(ERモデル)によるテーブル設計ができる。
・ER図(Chen記法、IE記法)を描くことができる。
8週 設計2:テーブルの正規化 ・正規化によりテーブルを最適に分割できる。
2ndQ
9週 設計3:データベース設計の手順 ・オリジナルのデータベースを考えて設計できる。
10週 利用1:HTMLの基本 ・HTMLタグを用いてWebページを作成できる。
11週 利用2:PHPの基礎 ・PHPを使って動的なWebページを作成できる。
12週 利用3:PHPからのデータベース操作 ・データベースを操作するプログラミングができる。
13週 利用4:Webシステム開発1 ・データベースを用いたWebシステムを開発できる。
14週 利用5:Webシステム開発2 ・データベースを用いたWebシステムを開発できる。
15週 全体のまとめ、確認テスト2 ・データベースの操作・設計・利用についての問題に答えることができる。
16週 予備

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。4前7,前8,前9,前13,前14,前15
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前12,前13,前14,前15

評価割合

実習課題確認試験合計
総合評価割合6040100
目標1:データベース操作(SQL)302050
目標2:データベース設計12012
目標3:データベース利用(PHP)18018
全体02020