到達目標
工学の基本的内容を理解するための必要な数学を修得させ、工学における問題解決に活用する能力を養う。具体的には複素関数論における微分積分が出来るようになることを目標とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
複素数、複素関数の基本的性質 | 複素数、複素関数の基本的性質(極形式、極限)を理解し説明できる。 | 複素数、複素関数の基本的性質(極形式、極限)を理解している。 | 複素数、複素関数の基本的性質(極形式、極限)を理解していない。 |
複素関数の微分 | 複素関数の微分、コーシーリーマンの関係式、ローラン展開が計算でき説明できる。 | 複素関数の微分、コーシーリーマンの関係式、ローラン展開が計算できる。 | 複素関数の微分、コーシーリーマンの関係式、ローラン展開が計算できない。 |
複素関数の積分 | 留数の定理を用いて複素関数の積分が計算でき説明できる。実関数積分への応用ができ説明できる。 | 留数の定理を用いて複素関数の積分が計算できる。実関数積分への応用ができる。 | 留数の定理を用いて複素関数の積分が計算できない。実関数積分への応用ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 1 工学分野についての幅広い知識と技術を活用できる実践的な能力
教育方法等
概要:
複素関数は工学、物理学の分野の内容の理解、問題解決に不可欠な数学である。技術者として数学を道具として使えることを目的に、第3学年までに習熟した実関数の概念を拡張するとともに、理工学的応用の観点を強調した教育を行う。
授業の進め方・方法:
講義形式の授業である。講義をしたのち、理解を深めるための演習のプリントを行う。積極的に問題を解くことを期待する。また、自学用の課題として授業の他に演習問題を配布する。レポートとして提出することが求められる。
事前学習:毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと。
事後学習:毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
複素数、複素関数への導入 |
複素数と複素関数の基本的性質を理解する。
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2週 |
複素数と極形式 |
複素数の極形式について習熟する。
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3週 |
正則関数 |
複素数における微分可能と正則関数について理解する。
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4週 |
コーシーリーマンの関係式 |
コーシーリーマンの関係式の意味を理解する。
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5週 |
逆関数 |
複素数の逆関数と多価関数を理解する。
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6週 |
数列、テイラー展開 |
複素数の数列の意味を理解し、テイラー展開を導出できる。
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7週 |
ローラン展開 |
複素関数のローラン展開を導出できる。
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8週 |
特異点と留数I |
特異点の種類と極の位、留数を理解する。
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4thQ |
9週 |
特異点と留数II |
孤立特異点の留数を求めることが出来る。
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10週 |
線積分 |
複素関数の積分である線積分を理解する。
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11週 |
留数の定理I(コーシーの積分定理) |
コーシーの積分定理の概念を理解し、計算できる。
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12週 |
留数の定理II(コーシーの積分表示) |
コーシーの積分表示を理解する。
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13週 |
実積分への応用I |
複素積分の手法を用いた実積分の簡単な計算が出来る。
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14週 |
実積分への応用II |
複素積分の手法を用いた実積分のより複雑な計算が出来る。
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15週 |
期末試験 |
期末試験の実施
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16週 |
期末試験の返却 |
答案返却と解説
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 100 |