無線技術特論ⅡA[通信計測]

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 無線技術特論ⅡA[通信計測]
科目番号 0124 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料、「高周波・マイクロ波測定」 大森 俊一他 (コロナ社)
担当教員 鈴木 哲

到達目標

計測の分類法,計器精度や測定誤差の定義,単位の成立ち等,計測の基礎について説明できる。
電気諸量の測定法および,測定上の注意点について説明できる。
スミスチャートを用いた高周波インピーダンスの測定結果を理解できる。
スペクトラムアナライザなどの周波数領域測定器の動作原理を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 工学分野についての幅広い知識と技術を活用できる実践的な能力

教育方法等

概要:
アンテナと高周波電波伝搬について、指向性とインピーダンスマッチング特性を理解できる。また高周波変調を表す式と、そのスペクトラムを理解できる。さらに、高度な変調方式であるOFDMなどの概略を理解できる。
授業の進め方・方法:
高周波における基礎的な計測技術、特に高周波の概念とマイクロ波帯の測定、高周波測定における、反射伝送の概念やスミスチャートの見方を理解できる。
注意点:
スペクトラムアナライザ、ネットワークアナライザ、トラッキングジェネレータなどの使い方と、測定結果の意味を理解できる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 通信計測の基礎、高周波と測定技術 情報通信において、なぜ高周波の利用が必要なのか、高周波測定技術が必要なのか理解できる。
2週 電磁波スペクトル、伝送線路理論、スペクトラム拡散通信 高周波回路の特色を学び、伝送線路との整合を理解できる。
スペクトラム拡散通信の基礎及び多重通信方式を理解できる。
3週 信号発生器、標準信号発生器、周波数シンセサイザ、掃引発信器 標準信号発生器、周波数シンセサイザおよび掃引発信器の動作原理を理解、説明できる。
4週 高周波電圧測定の概要、電子電圧計 高周波電圧測定の注意点を理解し、電子電圧計やその他の高周波電圧測定の動作原理の動作原理を理解、説明できる。
5週 高周波電力測定の概要、半導体を使用した電力測定 ボロメータによる電力測定、熱電対電力計など、各種電力測定の動作原理を理解、説明できる。
6週 回路定数の測定の概要、インピーダンス測定法、反射係数の測定方法、透過係数の測定方法 インピーダンス、反射係数および透過係数の測定法の原理を理解できる。
7週 周波数測定の概要、周波数カウンタ、共振形周波数測定器 周波数標準、周波数カウンタおよび共振形周波数測定器の原理を理解できる。
8週 スペクトラム測定の概要、スペクトラムアナライザ 周波数領域測定器であるスペクトラムアナライザの動作原理を理解できる。
2ndQ
9週 スペクトラムアナライザの分解能、分解能帯域幅、ビデオ帯域幅、掃引速度 分解能帯域幅、ビデオ帯域幅、掃引速度とスペクトルの形状、振幅の誤差について理解できる。また、高度な時間ドメインの測定器とDSPを組み合わせたスペクトラム分析結果を理解できる。
10週 雑音帯域幅と雑音測定 測定器の帯域幅と帯域内の雑音電力の関係を理解できる。
11週 通信品質の評価、通信品質の尺度、雑音の性質 通信品質と雑音の関係について理解できる。
12週 ネットワークアナライザの原理 ネットワークアナライザの測定原理とその機構について理解できる。
13週 ベクトルネットワークアナライザの概要、スミスチャート 増幅器およびフィルターの測定について、LOG-MAG表示の意味、スミスチャート表示の意味を理解できる。
14週 校正と標準インピーダンス 校正用の標準インピーダンスの使用法、自動校正法について理解できる。
15週 期末試験
16週 答案返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価合計
総合評価割合603010100
基礎的能力40201070
専門的能力2010030