到達目標
・無線通信の方式・放送技術を理解しその重要性を説明できる。
・通信・放送のネットワーク化された運用法を説明できる。
・各種無線通信装置の構成および動作を説明できる。
・電子航法機器の操作法を習得し,且つ,保守管理業務を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
変調方式の理解 | アナログ変調方式を組み合わせた応用例を説明できる。 | 基本的なアナログ変調方式の説明ができる。 | 変調方式が説明できない |
無線通信機器の構造の理解 | 機器やその応用システムが理解でき、応用的な操作もできる。 | 機器の構造・使用方法・使用例を説明でき、基本的な操作もできる。 | 機器の構造・使用方法・使用例を説明できない。 |
レーダーの仕組みの理解 | レーダーの仕組みやその事例が理解でき、応用的な操作もできる。 | レーダーの仕組みを説明でき、基本的な操作もできる。 | レーダーの仕組みを説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 1 工学分野についての幅広い知識と技術を活用できる実践的な能力
教育方法等
概要:
この科目は企業で無線通信機器の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、無線通信システムの種類、特性、最新の設計手法等について講義形式で授業を行うものである。
電子回路で学んだ回路の基礎理論や電磁波工学を基礎として、情報通信や放送などで用いられる各種無線通信方式や具体的な無線通信システムの仕組みと概要を学習する。
無線通信装置の実務的な実習・演習運用を通して、実際の通信技術を修得する。
この科目は一陸特・無線従事者養成課程(長期型)の対象科目である。
授業の進め方・方法:
4年までに学習した「電気回路」,「電子回路」,「電磁波工学」などの科目の基礎知識と電波法の無線設備基準の概念が必要である。
上記の関連科目に加えて,4年までに学習した通信に関係する多くの科目が,この科目の基礎になっている。これまで学習してきた科目の復習を兼ねた予習を心がけること。また、身の回りの無線通信システムの仕組みにも注意をはらいながら自学自習にあたること。
事前学習として次回の授業内容を確認しておくこと。また、事後学習として、授業後の復習を毎回行うこと。
注意点:
教科書は特に指定せず、適宜プリント、資料を配布する。
クローズドクエスチョン、オープンクエスチョンを通して理解度の確認を行うので、不明な点は質問をするなど、積極的な学習を心がけること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
科目ガイダンス |
この科目のシラバスを把握する。 無線通信システムの歴史と概要を把握する。
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2週 |
無線送信機 |
AM、FM、SSB送信機の構成および動作について説明できる。 SS-SS通信装置とSS-FM通信装置とPCM通信装置について理解する。
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3週 |
無線受信機 |
AM、FM、SSB受信機の構成および動作について説明できる。 SS-SS通信装置とSS-FM通信装置とPCM通信装置について理解する。
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4週 |
衛星通信 |
衛星通信の特徴、送受信機の構成について理解する。
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5週 |
無線通信システム実習 |
各種無線装置の運用について理解する。
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6週 |
航行支援システム(レーダⅠ) |
レーダの原理を説明できる。最大最小探知距離、距離方位分解能について説明できる。
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7週 |
航行支援システム(レーダⅡ) |
レーダの操作、各種転換装置の操作方法について理解する。
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8週 |
航行支援システム(測位) |
電波方探、ビーコン、双曲線・衛星航法について理解する。
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2ndQ |
9週 |
航行支援システム(航空支援Ⅰ) |
ACARS,ASAR,ILS,VOR,ILSなど航空支援システムについて理解する。
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10週 |
航行支援システム(航空支援Ⅱ) |
ACARS,ASAR,ILS,VOR,ILSなど航空支援システムについて理解する。
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11週 |
航行支援システム(GMDSS) |
ファクシミリ、SART、EPIRBついて理解する。
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12週 |
航行支援システム(衛星) |
VSAT地球局通信装置の構成および動作について理解する。
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13週 |
電源回路 |
電池の容量、接続、取扱い方法、整流器、インバータ、コンバータについて理解する。
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14週 |
通信設備の点検保守 ディジタル中継伝送方式 |
操作方法の注意、空中線系統、電源系統について理解する。 ディジタル中継伝送方式の種類及び特徴について理解する。
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15週 |
期末試験 |
期末試験の実施
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16週 |
期末試験の返却期 |
期末試験の答案返却と解説
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 18 | 8 | 26 |
専門的能力 | 17 | 7 | 24 |
分野横断的能力 | 35 | 15 | 50 |