コンピュータの基本構成と処理方式を理解し,それらを効果的に利用するためのアセンブリ言語や論理設計の技術の修得を目標とします.特に、コンピュータを構成するプロセッサ内部のデータとその制御部に関して,具体的な構成方法と設計の原理を理解します。また、ハードウェアレベルのプログラミング言語であるアセンブラプログラミングについても学び、プロセッサの基本動作を理解します。
概要:
まず、コンピュータの基本構成、性能評価とコンピューターアーキテクチャの基本的な概念を学習する。次に、本科目に関わる2、3学年の「ディジタル技術」と「コンピューターシステム基礎」を復習しながら、MIPSアセンブリ言語を学習する。また、MIPSのシミュレーターソフトウェアQtSpimを用いた実習を通じて、ソフトウェアおよびハードウェアの両面からコンピューターアーキテクチャを概観し、システムの構成と設計手法を理解する。
授業の進め方・方法:
講義資料は授業前にTeamsで掲示する、授業中に、課題と実習をしながら授業を進める。
○事前学習:次回の授業内容,テキスト内容を確認しておくこと。
○事後学習:授業後の復習を毎回欠かさず行うこと。
注意点:
1.本科目は,2年の「ディジタル技術基礎」,3年の「コンピュータシステム基礎」と関連する,その内容の復習は授業時間外に行う。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 4 | 前1,前13,前14 |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 4 | 前2,前13,前14 |
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 前13,前14 |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 前13,前14 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | 前4,前8 |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 4 | 前4,前8 |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 4 | 前4,前8 |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 4 | 前4,前8 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 4 | 前4 |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 4 | 前4 |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | 前4 |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 4 | 前4 |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 4 | 前4 |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 4 | 前4 |
順序回路を設計することができる。 | 4 | 前4 |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前7,前8,前9 |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前6,前7,前8,前9 |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前6,前7,前8,前9 |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前6,前7,前8,前9 |
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。 | 4 | 前2,前3,前6,前7,前8,前9 |
コンピュータシステム | ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。 | 3 | 前4,前5 |
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。 | 3 | 前2,前5 |