到達目標
【学習・教育目標】(B) コンピュータを介して自在に情報のやりとりができる能力,すなわちコンピュータリテラシを身につけること。
これまで学習してきたプログラミング言語,ネットワークの知識を活用し,ソケット通信などのTCP層のプロトコルに則った,サーバ,クライアントのシステムを作成する.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | Webサーバの動作を理解し初歩的なWebサーバを実装する. | Webサーバの動作を理解し,Webサーバについて説明する. | Webサーバの動作などについて,理解できていない. |
評価項目2 | クライアントとサーバプログラムを実装し,独自のサービスを構築する. | クライアントとサーバの機能について,理解し説明できる. | クライアントとサーバの機能について,説明ができない. |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (A) 実践技術者としての高度でかつ幅広い基本的能力・素養
教育方法等
概要:
I.ネットワーク上のプロセス間通信と,TCPのポートやIPアドレスについて理解し,II.Webサーバとクライアントプログラムを自ら実装することにより,それらの動作原理について理解する.
授業の進め方・方法:
Visual Studioなどの構築環境で,ソケット通信のプログラミングを行い,自らの手でWebサーバとクライアントプログラムを実装する.授業は講義と実習の時間を設け,実習時間で,グループによるサービスの開発と実装を行う.
レポート(50%)と発表(50%)で評価する
注意点:
この科目は「コンピュータリテラシ」「ネットワーク基礎」,「プログラミング基礎」,「プログラミング」を基礎とする。
またインターネットの仕組み,特にウェブの仕組みを正しく理解していなければならない。
また,サーバなどを実装するため,いままで学んできた知識を活用する必要がある.
具体的には,どのようなことが,どのような順番で実際に起こっているのかを理解することを心がけることが重要である。
たとえ見た目上,よいものを作ることができても,その背景で何が起こっているのか(アルゴリズム)を正しく説明できないものは評価しない。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
Ⅰ. ガイダンス コンピュータネットワーク,コンピュータネットワークの目的,ネットワークの形状,情報の通信モデル,コンピュータネットワークの説明 |
コンピュータネットワーク コンピュータネットワークの基本概念,目的を理解できる。 ネットワーク接続ツールについて説明できる。
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2週 |
Ⅰ. TCP/IPによるネットワーク 階層モデル,ネットワークプロトコル,トランスポート層へのインタフェース |
ネットワーク上のプロセス間通信 プロセス間通信について説明できる。 ソケット,プロトコルについて説明できる。
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3週 |
Ⅰ. ネットワーク上のプロセス間通信 プロセスとプロセス間通信,ファイルディスクリプタ,ソケットに関する説明 |
TCP/IPによるネットワーク LANとワークステーションの構成概念を理解できる。 プロトコルの働きを理解し,具体的機能を説明できる。
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4週 |
Ⅰ. 1対1通信プログラム 1対1通信専用ライブラリ,同期通信,非同 期通信に関する説明 |
1対1通信プログラム 1対1通信専用ライブラリの概要について理解できる。 同期通信,非同期通信について説明できる。
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5週 |
Ⅰ. 1対1通信プログラムの実装 |
サーバアプリケーションのプログラムを実装できる。
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6週 |
Ⅰ. 1対n通信プログラム 1ポートによる多重コネクション,サーバの受け付け動作,その応用プログラムの説明 |
1対n 通信プログラム 1ポートによる多重コネクションについて理解できる。 サーバの受付動作を説明できる。
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7週 |
Ⅰ. 1対nプログラムの実装 |
複数クライアントを想定したサーバプログラムを実装できる。
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8週 |
Ⅱ.ウェブサーバ |
Webサーバについての基礎について理解し,Webサーバがどのように動くのかを説明できる.
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4thQ |
9週 |
Ⅱ. Webトラッキング |
Wiresharkなどを利用し,TCP/IPの情報伝達について,調査できる. さらに,サーバ,クライアント間の通信を知ることで,ネットワークプログラミングのデバッグを行える.
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10週 |
Ⅱ. Webサーバの実装1 |
Webサーバの実装を行う
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11週 |
Ⅱ. Webサーバの実装2 |
前週で行ったWebサーバの実装の続きを行う.
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12週 |
Ⅱ.ブラウザ |
・ブラウザの動作について理解し,作成したwebサーバのプログラムがブラウザによってどのように処理されるのかを学ぶ.
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13週 |
Ⅱ. サーバクライアントアプリケーションの作成1 |
サーバクライアントのプログラムを作成し,新しいサービスを構築する
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14週 |
Ⅱ. サーバクライアントアプリケーションの作成2 |
サーバクライアントのプログラムを作成し,新しいサービスを構築する.
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15週 |
Ⅱ. プレゼンテーション |
作成したサービスの説明を行う
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16週 |
Ⅱ. まとめ,講評 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報通信ネットワーク | プロトコルの概念を説明できる。 | 4 | 後2,後3 |
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。 | 4 | 後2,後3 |
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。 | 4 | 後2,後3 |
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。 | 4 | 後8,後9,後10,後11,後13,後14,後15 |
評価割合
| レポート | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 10 | 40 |
専門的能力 | 10 | 30 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 10 | 20 |