工業所有権基礎

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工業所有権基礎
科目番号 1126 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特許庁平成24年度・大学知財研究推進事業研究「理工系学生向けの知的財産権制度講座の在り方に関する研究」(研究機関:大阪大学知的財産センター)にて製作した講義用資料(著作権者:特許庁)をベースに、その後の改正、オリジナル資料等を追加・改訂した教材を用いる。
担当教員 藤木 博

到達目標

この講義を通じて、知的財産制度のルールを理解し、活用できる研究者・開発者を育成する。
講義では、知的財産制度全体を概説し、どのような制度があるか、また内外の知財環境の現状などを理解してもらう。また、学生が今後、研究活動を行うに際して関わる知的財産法上の問題について理解してもらう。例えば、研究発表等、研究成果を公開することと知的財産制度の関連や、知的財産権の帰属や活用について理解してもらう。さらには、特許出願から権利化までの手続き、発明のとらえ方、明細書の書き方等を説明し、知的財産権の実際の活用事例についても認識させる。
なお、技術の研究者、開発者を育成することを目的とするため、法律の解釈論、判例解釈などの法学部門の応用知識は講義に盛り込まない。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
知的財産権制度の基礎知的財産権制度とその周辺の制度全般を広く理解し、知的財産に関する課題を解決できる。知的財産権制度を理解し、知的財産に関する課題を発見できる。知的財産権制度の基本を理解できない。
知的財産権の活用研究活動内での発明把握から、特許出願、権利化と、知的財産権の活用の具体的方法を理解し、実践できる。発明とは何か、発明を権利化する流れと、知的財産権の活用の方法を理解している。特許制度における発明とは何かがわからない。特許制度が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この講義を通じて、知的財産制度のルールを活用できる研究者・開発者につながる基盤づくりを行う。
講義では、知的財産制度全体を概説し、どのような制度があるか、また日本の現状などを理解してもらう。
また、学生が今後、研究活動を行うに際して関わる知的財産法上の問題について理解してもらう。例えば、研究発表等、研究成果を公開することと知的財産制度の関連や、知的財産権の帰属や活用について理解してもらう。さらには、特許出願から権利化までの手続き、発明のとらえ方、明細書の書き方等を説明し、知的財産権の実際の活用事例についても認識させる。

授業の進め方・方法:
原則として、講師が用意したテキストを説明する形式で授業を進める。
また、必要に応じて講義中に、J-PlatPatなどの知的財産情報に関する外部データベースにインターネットを介して利用し、実際の特許情報検索の方法について説明する。
演習、レポートでは、発明を捉えさせ、簡単な特許出願明細書の作製によるその発明の整理と、その発明に関連する先行技術文献調査を行わせる。
なお、法律の解釈論などは講義に盛り込まない。
注意点:
小テスト・小演習で成績を評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 知的財産について必要性を理解する
2週 特許制度の概要(1) 特許要件の概要、特許出願から権利化までを理解できる
3週 特許制度の概要(2) 特許要件の具体的な内容、権利の効力、外国出願を理解できる
4週 先行技術調査 先行技術調査の必要性、J-PlatPatを利用した調査のやり方を理解できる
5週 実用新案制度・意匠制度・商標制度の概要 実用新案制度・意匠制度・商標制度の概要、特許制度の相違を理解できる
6週 研究活動と知的財産(1) 秘密情報管理、共同研究開発の注意点について理解できる
7週 研究活動と知的財産(2) 特定技術分野における知的財産について理解できる
8週 著作権・不正競争防止法 著作権・不正競争防止法に関する一般的知識を理解できる
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3後6,後7,後8

評価割合

テスト演習(レポート内)合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100