到達目標
日本語初級前半レベルの学習者(CEFR/日本語教育スタンダードA2.2相当, 日本語能力試験N4相当)が、日常生活面と学業面の両者において、日々繰り返されるパターン化された場面に加え、パターンから外れた予期していない場面で、文レベルのコミュニケーションが適切に行えるようになる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
日本語で読む | 予期していない場面で文を適切に読むことができる。 | 予期していない場面で文をある程度適切に読むことができる。 | 予期していない場面で文を適切に読むことができない。 |
日本語で聞く | 予期していない場面で文を適切に聞くことができる。 | 予期していない場面で文をある程度適切に聞くことができる。 | 予期していない場面で文を適切に聞くことができない。 |
日本語で話す | 予期していない場面で文を適切に話すことができる。 | 予期していない場面で文をある程度適切に話すことができる。 | 予期していない場面で文を適切に話すことができない。 |
日本語で書く | 予期していない場面で文を適切に書くことができる。 | 予期していない場面で文をある程度適切に書くことができる。 | 予期していない場面で文を適切に書くことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
パターンから外れた予期していない場面で文レベルのコミュニケーションを行うために必要となる日本語の4技能(読む・聞く・話す・書く)を総合的に高める。
授業の進め方・方法:
授業では、教科書に沿いながら、テーマに関連がある、新聞・インターネットの記事、ニュース・ドキュメンタリーのテレビ番組等からの実例を用い進める。また、教室内で学んだことをもとに、友達・先輩・後輩・教員・職員といった教室外の人々と上手く関わっていくための課題も行う。授業では授業前課題と授業後課題を毎回指示するので、次回授業までに行ってくること。
注意点:
開講後、学習者の日本語力に応じ、授業計画・内容・使用教科書を変更することがある。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス
「科学技術基礎日本語:留学生・技術研修生のための使える日本語」 第1課 数の読み方 学習項目:数字、桁の大きい数、少数、分数、倍数、べき数、累乗根
第2課 式の読み方 学習項目:四則演算、和、差、積、商、余り、イコール、等しい、大なり、小なり、記号、かっこ、かっことじ |
学習項目が運用できる:「端数の処理」、「数の種類」、「式の読み方」
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2週 |
第3課 割合を表す表現・あいまいな表現 学習項目:比例、反比例、割合を表す表現(比/比率、対、割、%、倍)、あいまいな表現(約、およそ、ほぼ、程度、前後、ほど)
第4課 図形(1)平面図形の名前 学習項目:点、線(直線、曲線、点線)、角度、直角、垂直、平行/水平、交点、頂点、辺、面、角、対角線、対頂角、接線、接点、中心、三角形、四角形、多角形、円 |
学習項目が運用できる:「数学記号」、「平面図形の記述」
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3週 |
第5課 図形(2)空間/立体図形の名前 学習項目:立方体、直方体、平行六面体、三角柱、四角柱、円柱、三角すい、四角すい、円すい、底面、球
第6課 図形に関する表現 学習項目:長さ、縦、横、高さ、底辺、円周、中心、半径、直径、奥行、幅、底面、厚さ |
学習項目が運用できる:「立体図形の記述」
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4週 |
第7課 単位 学習項目:長さ、大きさ/広さ(面積)、大きさ(体積)、重さ(質量)、圧力、角度、温度、熱量、時間
第8課 位置を表す表現 学習項目:位置の表現(前、後ろ、右、左、横、隣、斜め、斜め前、斜め後ろ、まわり、上、下、真下、真横、手前、間)、面の名前(正面/前面、背面/後面、真正面、側面、上面、下面/底面、表面/表側、裏面/裏側 |
学習項目が運用できる:「量/程度の記述」、「位置の記述」
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5週 |
第9課 手を動かす基本動作 学習項目:持つ、放す、握る、つかむ、つまむ、触れる/さわる、押さえる、もむ、こする、拭く、はらう、たたく、打つ、つつく
第10課 ものを動かす基本動作(1) 学習項目:上げる、下げる、上下させる、押す、引く、引っ張る、立てる、倒す、傾ける、落とす、つるす、回す、振る |
学習項目が運用できる:「手に関する表現による記述」、「ものを動かす動作の記述(1)」
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6週 |
第11課 ものを動かす基本動作(2) 学習項目:載せる、下ろす/降ろす、積む、合わせる、ずらす、重ねる、挟む、近付ける、離す、覆う、かぶせる、ふたをする、栓をする
第12課 ものの形を変える基本動作(1) 学習項目:伸ばす、縮める、折る、たたむ、巻く、広げる、曲げる、折り曲げる、ねじる |
学習項目が運用できる:「ものを動かす動作の記述(2)」、「ものの形を変える動作の記述(1)」
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
第13課 ものの形を変える基本動作(2) 学習項目:切る、切り取る、切り抜く、切断する、穴をあける、破る、裂く、ちぎる、削る、割る、砕く、折る、つぶす、すりつぶす
第14課 道具や手を使う動作(1) 学習項目:書く、描く、線を引く、塗る、消す、はる、はがす、留める、とじる、束ねる、巻く、通す、結ぶ、ほどく |
学習項目が運用できる:「ものの形を変える動作の記述(2)」、「道具や手を使う動作の記述(1)」、「文房具のいろいろ」
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4thQ |
9週 |
第15課 道具や手を使う動作(2) 学習項目:しめる/しめつける、ゆるめる、はめる/はめ込む、はずす/取りはずす、取る、挿入する/差し込む、抜く/引き抜く、挟む、つまむ、はかる/測定する
第16課 水を使う動作 学習項目:洗う/洗浄する、すすぐ、たらす、注ぐ、流す、混ぜる、かき混ぜる/かくはんする、溶かす、濡らす、浸す、絞る、乾かす/乾燥する |
学習項目が運用できる:「道具や手を使う動作の記述(2)」、「工具のいろいろ」、「はかるための道具」、「水を使う動作の記述」
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10週 |
第17課 火を使う動作 学習項目:火をつける/点火する、火を消す、熱する/加熱する、温める、沸かす、焼く、燃やす/燃焼させる、焦がす、冷やす/冷ます/冷却する
第18課 電気を使う動作 学習項目:電気をつける/電気を消す、点滅させる、電源を入れる/オンにする、電源を切る/オフにする、切り換える、ボリュームを上げる、ボリュームを下げる、つなぐ/接続する、はずす |
学習項目が運用できる:「火を使う動作の記述」、「電気を使う動作の記述」
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11週 |
第19課 物質の三態と材質 学習項目:物質の三態、材質
第20課 目で見た性質・状態(1) 学習項目:色 |
学習項目が運用できる:「物質の状態の記述」、「材質の記述」、「性質・状態(色)の記述」
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12週 |
第21課 目で見た性質・状態(2) 学習項目:形状表現
第22課 目で見た性質・状態(3) 学習項目:立っている/立った、傾いている/傾いた、倒れている/倒れた、真っすぐ(な/の)、曲がっている/曲がった、折れている/折れた、など |
学習項目が運用できる:「性質・状態(形状)の記述」、「性質・状態(現状)の記述」
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13週 |
第23課 目で見た性質・状態(4)擬態語 学習項目:ぎざぎざ、くしゃくしゃ、ぐにゃぐにゃ、など
第24課 手でさわった性質・状態(1) 学習項目:重い、軽い、硬い、柔らかい、もろい、など
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学習項目が運用できる:「目で見た性質・状態の擬態語による記述」、「手でさわった性質・状態の記述」
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14週 |
第25課 手でさわった性質・状態(2)擬態語 学習項目:ざらざら、すべすべ、つるつる、など
第26課 耳で聞いた性質・状態 擬音語 学習項目:ぽたぽた、ちょろちょろ、ざーざー、かちゃかちゃ、など |
学習項目が運用できる:「手でさわった性質・状態の擬態語による記述」、「耳で聞いた性質・状態の擬音語による記述」
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15週 |
第27課 変化を表す表現 学習項目:上がる、下がる、上下する、増える、減る、伸びる、縮む、膨らむ、しぼむ、浮く、沈む、濁る、澄む |
学習項目が運用できる:「変化の記述」
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | ポートフォリオ | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 40 | 100 |