日本の社会と文化Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 日本の社会と文化Ⅰ
科目番号 0005 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類(留学生) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 初級からの日本語スピーチ(国際交流基金関西国際センター、2018)、自作資料。
担当教員 朱 琳

到達目標

1 講義を通して、日本の文化、生活様式、社会の構造や性質、日本人の物の考え方について大まかな理解ができるようになる。
2 特定の話題についてまとまった発表ができるようになり、日本語で母国の文化・社会に関する内容を紹介できる。
3 特定の話題に関するスピーチを準備するプロセスにおいて、「聞く」・「話す」・「読む」・「書く」4技能を磨き、日本語を応用する能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
日本文化に関する基礎知識日本の文化と社会に関する基本的な事柄がよく理解できる。 日本の文化と社会に関する基本的な事柄がある程度理解できる。日本の文化と社会に関する基本的な事柄がまったく理解していない。
日本語応用能力自然な日本語で母国の文化を紹介することができる。ジェスチャーなどを活用しながら、流暢にスピーチすることができる。 日本語で母国の文化を紹介することができる。まとまりのあるスピーチをすることができる。日本語で母国の文化を紹介することができない。
異文化理解日本文化と自文化を比較・分析し、グローバルな視点で、物事を考えることができる。日本文化と自文化の違いを理解しようとし、グローバルな視点で物事を考えようとする姿勢がみられる。日本文化と自文化を比較・分析し、グローバルな視点で、物事を考えることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 日本の社会と文化 Iは、初級段階の留学生を対象とし、できるだけ早く日本文化に順応することを目標とする。特に、日本語の応用力と日本文化に対する理解とのバランスを考えつつ、国際的な視野の涵養を重要視する。授業はおおむね二つのパーツが含まれ、一つは、日本語の応用力を伸びるためのスピーチ訓練、もう一つは、日本の文化、生活様式、社会の構造や性質、日本人の物の考え方を学ぶための講義である。受講者はこの授業を通して、「聞く」・「話す」・「読む」・「書く」4技能を身につけ、国際的な視点から自国文化と日本文化を深く理解する。
授業の進め方・方法:
・授業の進め方:基本的には、「語彙・表現の学び→発表→発表のフィードバック→講義」という流れで授業を進めていくが、自作資料・新聞記事・ビデオ等の副教材を活用すると共に、文化理解をテーマとしたインタビュー・発表などのプロジェクトをふんだんに取り入れる。受講者は、語学力を上達すると同時に、生の日本文化に触れつつ、自文化を振り返る。
・授業内容:前期の授業では、まず「年中行事」、「国の概況」、「観光」、「歴史」、「経済産業」などの話題を取り上げ、基本なスピーチを自力で構成できるように練習を繰り返す。後期の授業では、より複雑なスピーチを構成できるよう、「習慣」、「人間関係」、「社会問題」などの話題を通して、「対比」、「因果関係」、「分析」などの表現法を身につける。
・事前学習:語彙・表現の予習、スピーチ原稿の作成
・事後学習:語彙・表現の復習、スピーチ原稿の修正
・小テスト・期末試験あり。

注意点:
ほかの参考資料、自作資料などを随時に配布する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の内容、進め方、授業評価などを知る。
2週 日本語で仙台高専を紹介する 日本語で簡単な発想をできる。
3週 高専での日本語 高専での学校生活に使う日本語を学ぶ。
4週 まつり まつりと年中行事に関する表現を学ぶ。
5週 まつり 自国のまつりについて調べて、発表する。
6週 まつり 日本のまつりについて学ぶ。
7週 地理、民族、宗教 地理、民族、宗教に関する表現を学ぶ。
8週 地理、民族、宗教 自国の地理、民族、宗教について調べて、発表する。
2ndQ
9週 地理、民族、宗教 日本の地理、民族、宗教について学ぶ。
10週 復習、小テスト
11週 観光 旅行用語、観光に関する表現を学ぶ。
12週 観光 自国の観光資源を調べて、紹介する。
13週 観光 日本の観光地や交通機関の利用法について学ぶ。
14週 復習とまとめ 以上の内容を振り返る。
15週 期末試験
16週 試験返却 試験の振り返り
後期
3rdQ
1週 お弁当の話 日本のお弁当の歴史を学ぶ。
2週 お弁当の話
日本のさまざなお弁当を調べて、好きな弁当について発表する。
3週 歴史 歴史に関する表現を学ぶ。
4週 歴史
自国の歴史について調べて、紹介する。
5週 歴史 日本の歴史と文化との関係を学ぶ。
6週 日本の歴史と文化について動画鑑賞 動画を通して、日本の歴史と文化を理解し、議論する。
7週 産業と貿易 産業、貿易についての表現を学ぶ。
8週 産業と貿易 自国の産業、貿易について調べて、紹介する。
4thQ
9週 産業と貿易 日本の産業と貿易について学ぶ。
10週 習慣の違い さまざまな習慣についての表現を学ぶ。
日本人学生にインタビューする。
11週 習慣の違い インタビューの結果に基づき、発表する。
12週 出来事を語る 過去の出来事を話す時の表現を学ぶ。
13週 出来事を語る 日本に来てからの生活を振り返り、自分の体験を紹介する。
14週 復習とまとめ 以上の内容を振り返る。
15週 期末評価 期末試験
16週 試験返却 試験の振り返り

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表ポートフォリオ(作文)合計
総合評価割合403030100
基礎的能力20202060
専門的能力20101040