日本語Ⅲ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 日本語Ⅲ
科目番号 0006 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類(留学生) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 『話す・書くにつながる!日本語読解(中級)』(アルク、2016)、『話す・書くにつながる!日本語読解(中上級)』(アルク、2016)、『日本語で考えたくなる 科学の問い』(凡人社、2022)、ほか適宜資料配布
担当教員 朱 琳

到達目標

①日本語能力試験N2、またはそれ以上の語彙、文型を習得し、応用できるようになる。
②日常生活面と学業面の両者において、日々繰り返されるパターンから外れた予期していない場面で、相手との社会的関係や話題に注意を払いつつ、それにふさわしい談話レベルでまとまりを持つ内容のコミュニケーションができるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 読む能力問題なく新聞、雑誌、一般向けの書籍などを読み、内容を理解することができる。自力で調べながら、新聞、一般向けの書籍などを読み、内容を理解することができる。新聞、一般向けの書籍などを読めず、調べる方法も分からない。
評価項目2 聞く能力授業、日常生活、テレビ番組などの場面で9割以上の内容が聞き取ることができる。授業、日常生活、テレビ番組などの場面で7割以上の内容が聞き取ることができる。授業、日常生活、テレビ番組などの場面で聞き取れた内容が半分以下。
評価項目3 話す能力授業、日常生活などの場面で自分の言いたいことを相手に理解できるように伝え、予想外の展開でも返答することができる。若干不自然な表現があっても、授業で取り上げられた話題、日常生活などの場面で自分の言いたいことを相手に伝えることができる。授業で取り上げられた話題、日常生活などの場面で自分の言いたいことを相手にまったく伝わらない。
評価科目4 書く能力与えられたテーマについて、たとえそれは自分のよく知らない分野だとしても、自力で情報収集し、まとまりのある文章を書くことができる与えられたテーマについて、自力でまとまりのある文章を書くことができる。与えられたテーマについて、まとまりのある文章を書けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 この科目は教員が様々な教科書から教材をピックアップし、使っているうちに日本語能力を伸ばすアクティブラーニングの授業である。読解の訓練をベースとして、文章の内容をまとめる力、それに関する話題を展開し、自分の意見・体験を述べる力などを養う。まとまりを持つ内容のコミュニケーションに必要となる日本語の4技能(読む・聞く・話す・書く)について、様々な相手・話題に対する応用力を高めることを目標とする。
授業の進め方・方法:
 授業では、様々なテーマの教材を活用し、「教材の精読」→「読解トレニンーグ」→「話題の展開」の流れで進める。「教材の精読」では、語彙と文型を学び、「読解トレニンーグ」では、教材から得られた情報をまとめる作業を行う。さらに「話題の展開」では、関連するテーマを自ら考え、調べ、情報収集したうえで、自分のものとして日本語で発信できるように練習する。
・事前学習:事前に配った資料を通読し、知らない単語を調べること。
・事後学習:毎週小テストを行うので、復習しておくこと。
      随時出した作文などの課題を完成すること。
      N2向けの練習問題を完成すること。
注意点:
・開講後、学習者の日本語力に応じ、授業計画・内容・使用教科書を変更することがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実力テストを行う。
授業の内容、進め方、注意点、評価方法などについて理解できる。
2週 第1課 意見が対立したとき:意見の違いを理解する力 自分と違う意見を受け入れるための言葉を知ることができる。
意見が対立したときに、話し合いを進める方法を身につける。
3週 第2課 出来事を語る:人生で意味をもつ体験 文学作品を読み、作者の考え方を把握する。
自分の体験を他者に伝えることができる。
4週 第3課 情報を提示する:ジェンダーを考える① 女性の社会進出に関する新聞記事を読み、社会問題に関する情報収集力を身につける。
5週 第3課 情報を提示する:ジェンダーを考える②
このテーマについて、自国の状況を調べ、情報を提示しながら簡単に分析することができる。
6週 第4課 因果関係を示す:日本の公害問題の歴史①
公害問題に関する記事を読み、作者のあげている原因と根拠を理解する。
7週 第4課 因果関係を示す:日本の公害問題の歴史②
公害問題について調べ、自分の意見を述べることができる。
8週 まとめと復習
2ndQ
9週 第5課 評価・批判する:IT技術と人間社会① ロボット開発に関する新聞記事を読み、紹介されたロボットの機能、問題を理解することができる。
10週 第5課 評価・批判する:IT技術と人間社会② 最近どのようなロボットが開発されたかを調べ、今後どのようなロボットの開発が望ましいか、自分の考えを述べることができる。
11週 第6課 相手の意見を確認する、ルールを提案する、意見をまとめる:集団意識を考える① 短い紹介文を読み、実験の手法を通してその目的を推測することができる。
論説文に使える表現を知ることができる。
12週 第6課 相手の意見を確認する、ルールを提案する、意見をまとめる:集団意識を考える② 集団意識に関する論説文を読み、長文の文章構成を理解することができる。
13週 第6課 相手の意見を確認する、ルールを提案する、意見をまとめる:集団意識を考える③ 組織内で意見の対立が起きたとき、どのような対応法があるのか、議論を通して、建設的な意見を述べることができる。
14週 まとめと復習
15週 期末試験
16週 試験返却・フィードバック

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験ポートフォリオ小テスト合計
総合評価割合404020100
基礎的能力40202080
分野横断的能力020020