応用電磁気学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用電磁気学
科目番号 0039 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報電子システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 3rd-Q 週時間数 4
教科書/教材 教員作成教材
担当教員 園田 潤

到達目標

電磁気学で重要な方程式であるマクスウェルの方程式や電磁波の理解を深める。数値計算によりマクスウェルの方程式や波動方程式を計算することで電磁波の振る舞いを可視化でき,定性的および定量的に電磁波を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
マクスウェルの方程式および波動方程式の数値計算手法の理解マクスウェルの方程式および波動方程式の数値計算手法を理解し,高精度化および高速化を実装できる。マクスウェルの方程式および波動方程式の数値計算手法を理解し,高精度化もしくは高速化を実装できる。マクスウェルの方程式および波動方程式の数値計算手法を理解できず,実装もできない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (A) 実践技術者としての高度でかつ幅広い基本的能力・素養

教育方法等

概要:
電磁波は携帯電話や放送など幅広い分野に応用され現代社会では欠かせないものとなっている。電磁波の存在を示しているマクスウェルの方程式は,電磁気学で重要な方程式である。本講義では目に見えない電磁波を数値計算により可視化することで,マクスウェルの方程式や波動方程式の理解深化や電磁波の振る舞いを定性的・定量的に理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
講義と演習で進める。成績評価については,課題と発表を対象とする。
「事前学習」「事後学習」:毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと。毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
本教科は5学年までに学習した「物理」,「数学」,「電磁気学」,「電磁波工学」,「応用物理」,「応用数学」,「数値解析」,「プログラミング」に関連している。微分,積分,ベクトル解析 ,微分方程式・偏微分方程式,数値解析,プログラミングなどの知識が不可欠である。 講義後に演習を行い,結果を発表する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電界と磁界(電磁気学の復習1) 電界と磁界やその発生源が理解できる。ガウスの法則,アンペールの法則,ファラデーの法則など各法則を書くことができ,その意味を説明できる。
2週 マクスウェルの方程式と電磁波(電磁気学の復習2) ガウスの法則,アンペールの法則,ファラデーの法則の積分系と微分系を書くことができ,マクスウェルの方程式を書くことができる。これらから定性的・数学的に電磁波の存在を説明できる。
3週 マクスウェルの方程式の数値計算 マクスウェルの方程式をFDTD法の原理により時間と空間の中心差分で離散化できる。
4週 1次元問題のFDTD法の実装 離散化した1次元問題のマクスウェルの方程式をプログラムで実装できる。
5週 1次元問題のFDTD法の実装 離散化した1次元問題のマクスウェルの方程式をプログラムで実装でき,結果を発表できる。
6週 FDTD法の誤差と高精度化 FDTD法の誤差要因を理解し,前回実装した1次元問題のFDTD法を高精度化できる。
7週 FDTD法の誤差と高精度化 1次元問題のFDTD法を高精度化した結果を発表できる。
8週 FDTD法の高速化 FDTD法の計算アルゴリズムを理解し,前回実装した1次元問題のFDTD法を高速化できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題発表合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100