電気回路Ⅲ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気回路Ⅲ
科目番号 0030 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 ロボティクスコース 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 書名:続 電気回路の基礎(第3版)  著者:西巻、下川、奥村  発行所:森北出版
担当教員 若生 一広,中村 富雄

到達目標

電気回路の2端子対回路、過渡応答、非正弦波交流について理解し、それらの特徴を説明できる。
上記に関する問題について適切な計算式を立て、解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
過渡応答、時定数の理解過渡応答、時定数を理解し、実例に活用できる。過渡応答、時定数について理解し説明できる。過渡応答、時定数の理解が不十分である。
回路方程式による過渡応答特性の導出回路方程式を用いてLR直列回路、CR直列回路の過渡応答特性、時定数を導出でき、R,L,Cの大きさと過渡応答特性の関係を理解し説明できる。回路方程式を用いてLR直列回路、CR直列回路の過渡応答特性、時定数を導出できる。回路方程式を用いたLR直列回路、CR直列回路の過渡応答特性、時定数の導出が不十分である。
ラプラス変換を用いたs回路法による過渡応答特性の導出s回路法を用いてLR直列回路、CR直列回路の過渡応答特性、時定数を導出でき、R,L,Cの大きさと過渡応答特性の関係を理解し説明できる。s回路法を用いてLR直列回路、CR直列回路の過渡応答特性、時定数を導出できる。s回路法を用いたLR直列回路、CR直列回路の過渡応答特性、時定数の導出が不十分である。
非正弦波交流のフーリエ級数展開非正弦波交流をフーリエ級数展開することができ、高調波の影響を説明できる。非正弦波交流のフーリエ級数展開による表現を説明できる。非正弦波交流のフーリエ級数展開による表現を説明できない。
非正弦波交流の実効値・ひずみ率等非正弦波交流の実効値・ひずみ率等を求めることができる。非正弦波交流の実効値・ひずみ率等を説明できる。非正弦波交流の実効値・ひずみ率等を説明できない。
非正弦波交流の電流・電力等非正弦波起電力に対する電流・電力等を求めることができる。非正弦波起電力に対する電流・電力等を説明できる。非正弦波起電力に対する電流・電力等を説明できない。
2端子対回路2端子対回路について、各マトリクス要素の物理的意味を理解し導出することができるとともに、応用方法を説明できる。2端子対回路について、各マトリクス要素の物理的意味を理解し導出することができる。2端子対回路について、各マトリクス要素の物理的意味の理解、導出が不十分である。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は企業で電気回路・電子回路の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、電気回路Ⅰ、電気回路Ⅱの学習を基礎にして、2端子対回路、過渡応答、非正弦波交流に関する理解、計算法、最新の設計手法等について講義及び演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書を用いて実施する。必要に応じてプリントを配布する。
予習:次週の授業内容について教科書、プリントを読み、理解できる点、不明な点を整理すること。
復習:授業で学んだ内容について例題や問、演習問題を解き、理解を深めること。
注意点:
これまで学んだ電気回路は自在にでき、数学(微積分・行列他)、応用数学(ラプラス変換・フーリエ級数)を確実に身につけること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバスの内容、授業の流れを理解する。
2週 過渡現象、回路方程式、RL直列回路の過渡応答 過渡現象について説明できる。RL直列回路の過渡応答について回路方程式を立てて解を導き、特徴を説明できる。
3週 時定数、RC直列回路の過渡応答 時定数τについて理解できる。RC直列回路の過渡応答について回路方程式を立てて解を導き、特徴を説明できる。
4週 復習、演習(1) 学んだ内容について再確認するとともに、回路方程式による解法について例題を解き、理解を深めることができる。
5週 ラブラス変換法 ラプラス変換、逆ラプラス変換を理解し、変換できる。単位ステップ関数、デルタ関数の変換、ラプラス変換の基本則を理解できる。
6週 ラプラス変換法による過渡応答解析 s回路法について理解し、RL直列回路、RC直列回路の過渡応答についてs回路法を用いて解を導き、特徴を説明できる。
7週 復習、演習(2) 学んだ内容について再確認するとともに、ラプラス変換を用いたs回路法による解法について例題を解き、理解を深めることができる。
8週 試験
2ndQ
9週 2端子対回路(Z,Yマトリクス) 2端子対回路について、Z,Yマトリクスの意味を理解し求めることができる。
10週 2端子対回路(Fマトリクス) 2端子対回路について、Fマトリクスの意味を理解し求めることができる。
11週 2端子対回路の接続 2端子対回路の接続について、意味を理解し求めることができる。
12週 2端子対回路(入力/出力インピーダンス、電圧増幅度、電流増幅度) 2端子対回路における、入力/出力インピーダンス、電圧増幅度、電流増幅度について意味を理解し求めることができる。
13週 2端子対回路(等価回路、Y-Δ変換、変圧器) 2端子対回路について、等価回路、Y-Δ変換、変圧器の意味を理解し求めることができる。
14週 2端子対回路(各マトリクス要素の物理的意味と変換関係) 2端子対回路について、各マトリクス要素の物理的意味と変換関係を理解し求めることができる。
15週 2端子対回路(まとめ、確認) 2端子対回路について総合的な確認を行う。
16週 前半のまとめ、その確認(試験)と振り返り 試験の結果を振り返り、これまでの学習内容の定着を目指す。
後期
3rdQ
1週 周期関数と非正弦波交流と三角関数の直交性 非正弦波交流とフーリエ級数の関係を理解できる。三角関数の直交性を理解できる。
2週 フーリエ級数展開 非正弦波交流をフーリエ級数展開することができる。
3週 非正弦波の実効値 非正弦波の実効値を求めることができる。電気回路における高調波の影響を説明できる。
4週 ひずみ率、波高率、波形率 ひずみ率、波高率、波形率を求めることができる。
5週 非正弦波交流回路の計算 非正弦波の瞬時電力、有効電力、皮相電力、力率、電流を説明できる。
6週 非正弦波交流回路の計算 非正弦波交流回路の電流・電力等を求めることができる。
7週 非正弦波交流回路の計算 非正弦波交流回路の電流・電力等を求めることができる。
8週 試験
4thQ
9週 電気回路演習(1) 過渡応答、非正弦波交流、2端子対回路に関する問題を解き、学んだ知識の振り返りを行い、応用力を養う。
10週 電気回路演習(2) 過渡応答、非正弦波交流、2端子対回路に関する問題を解き、学んだ知識の振り返りを行い、応用力を養う。
11週 電気回路演習(3) 過渡応答、非正弦波交流、2端子対回路に関する問題を解き、学んだ知識の振り返りを行い、応用力を養う。
12週 電気回路演習(4) 過渡応答、非正弦波交流、2端子対回路に関する問題を解き、学んだ知識の振り返りを行い、応用力を養う。
13週 電気回路演習(5) 過渡応答、非正弦波交流、2端子対回路に関する問題を解き、学んだ知識の振り返りを行い、応用力を養う。
14週 電気回路演習(6) 過渡応答、非正弦波交流、2端子対回路に関する問題を解き、学んだ知識の振り返りを行い、応用力を養う。
15週 電気回路演習(7) 過渡応答、非正弦波交流、2端子対回路に関する問題を解き、学んだ知識の振り返りを行い、応用力を養う。
16週 全体のまとめ、その確認(試験)と振り返り 試験の結果を振り返り、これまでの学習内容の定着を目指す。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000