熱流体力学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 熱流体力学
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 ロボティクスコース 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし/適宜、教員が教材を提示
担当教員 中村 富雄,櫻庭 弘,若生 一広,矢入 聡,鈴木 知真

到達目標

熱の基本法則、熱的諸量の求め方ならびに流体の流れを計算する手法を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
熱力学の基礎参考書等を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。熱力学第一法則・第二法則を用いて、熱と仕事の関係の基本的な原理を記述・説明できる。熱力学第一法則・第二法則を用いて、熱と仕事の関係の基本的な原理を説明できない。
熱効率参考書等を用いて、熱機関の熱効率を計算でき、各サイクル性質を説明できる。参考書等を用いて、熱機関の熱効率を計算できる。参考書等を用いても、熱機関の熱効率が計算できない。
ベルヌーイの定理参考書等を用いて、ベルヌーイの定理を説明でき、流体の諸問題に適用できる。参考書等を用いて、ベルヌーイの定理を説明できる。参考書等を用いても、ベルヌーイの定理を説明できない。
管路内の流れ参考書等を用いて、管路内の流れに関する種々の計算ができる。参考書等を用いて、管路内の流れに関する種々の理論ついて説明できる。参考書等を用いても、管路内の流れに関する種々の理論ついて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
創造的で実践的な技術者を養成することを目標に、熱力学・流体力学に関する基礎的な知識と技術を習得する。これらの知識・技術は、実際のビジネスシーンに応えるために、デザイン思考(共感・問題定義・アイデア創出・プロトタイピング・検証)プロセスで活用できるものとして定着されることを目指す。この科目は企業で実務経験のある教員が、その経験を活かし授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
本科目の内容は、教員の監督下でグループワーク等、受講者の能動的な活動を通してその習得を行う。
毎週、培った知識・技術をその振り返り、次回の目標等を週報としてまとめ、提出する。
事前学習(予習):前回の授業内容を受けて、次回の授業での到達目標を考える。
事後学習(復習):毎回の授業後に授業内容を振り返り、週報としてまとめる。
注意点:
・本科目では、高専機構が定めるモデルコアに基づく上記ルーブリックに準拠したCBTにより成績評価を行う。CBTは原則として、いつでも、何度でも受験可能とする。
・本科目で培った知識・技術は「ロボティクス実験Ⅲ」内のアクティビティにおいて活用することが好ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業概要・授業の進め方・成績評価の方法について説明できる。
2週 アクティビティのテーマ決定 社会的に新規性がある、価値あるテーマを設定できる。
3週 熱力学の基礎 熱力学で用いられる各種物理量の定義について説明できる。
4週 熱力学の第一法則 閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。
5週 理想気体の性質と状態変化 理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。
6週 熱力学の第二法則 熱機関の熱効率を計算できる。
7週 成果発表準備 これまでの成果をまとめ、発表の準備ができる。
8週 成果発表 成果の発表・意見交換を行い、今後の予定に取り入れられる。
2ndQ
9週 流体の性質 流体の定義と力学的な取り扱い方について説明できる。
10週 流体の静力学 物体に作用する圧力を計算できる。
11週 流体の動力学 流体が物体に及ぼす力を計算できる。
12週 管路内の流れ① レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。
13週 管路内の流れ② 管摩擦係数の計算ができる。
14週 抗力と揚力 抗力、揚力について説明できる。
15週 成果発表準備 これまでの成果をまとめ、発表の準備ができる。
16週 成果発表 成果の発表・意見交換を行うことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。3
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。3
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3
パスカルの原理を説明できる。3
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。3
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。3
物体に作用する浮力を計算できる。3
定常流と非定常流の違いを説明できる。3
流線と流管の定義を説明できる。3
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3
オイラーの運動方程式を説明できる。3
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。3
層流と乱流の違いを説明できる。3
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。3
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。3
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。3
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。3
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。3
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。3
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。3
熱力学の第一法則を説明できる。3
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。3
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。3
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。3
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。3
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。3
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。3
熱力学の第二法則を説明できる。3
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。3
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。3
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。3
サイクルをT-s線図で表現できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000