科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 製図
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 マテリアル環境コース 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 書名:機械製図   著者:林 洋次 ほか9名   発行所:実教出版
担当教員 武田 光博

到達目標

立体を2次元平面上に投影変換できること、機械製図分野において、機械製図の規格を理解し、機械部品等の製作図を正確に作図できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
締切りを守って正確な作業ができる。締切りを順守した上で全ての課題を提出しており、提出された課題が非常に丁寧に作成されている。締切りを順守した上で全ての課題を提出しており、提出された課題が丁寧に作成されている。締切りを順守した上で全ての課題を提出している。課題が未提出で提出する意思がないあるいは締切りを順守できない。
ノギス等を使って機械部品の寸法を計測し、スケッチが描ける。機械部品の寸法をノギス等を利用して計測でき、第三者が見て機械部品の製作が可能なスケッチ図が描ける。機械部品の寸法をノギス等を利用して計測でき、一部寸法が不足する部分はあるが第三者が見て機械部品の製作が可能なスケッチ図が描ける。教員の指導があればノギス等による寸法計測ができ、製作者と何度か寸法の確認を行う必要があるが機械部品の製作が可能なスケッチ図が描ける。ノギスを扱えない。機械部品が製作できるスケッチ図を描けない。
製図道具を使って正確な図面が描ける。正しい製図道具の使い方を理解し、正確な図面が描ける。製図道具の正しい使い方の理解は不十分ではあるが、正確な図面が描ける。製図道具の使い方の理解は不十分ではあるが、図面は描ける。製図道具の使い方がわからなくて、図面が描けない。
寸法記入、寸法公差などの図示方法を理解し、図面に記入できる。寸法記入、寸法公差などの図示方法を理解し、図面に正確に記入できる。寸法記入、寸法公差などの図示方法を理解し、一部見難いところがあるが正確に図面に記入できる。図面中に寸法が記入できる。寸法の記入方法が理解できず図面に寸法が描けない。
第三角法により正確な投影図が描ける。第3角法を使って第三者にも見やすいようにレイアウトされた正投影図を正しく描くことができる。第3角法を使って正投影図を正しく描くことができる。教員の指示があれば第3角法を思い出し、正投影図を正しく描くことができる。第3角法の意味が理解できず、正確な正投影が描けない。
二次元CADの機能を理解し、基本操作ができる。二次元CADの機能を理解して、必要に応じてレイヤ機能等を使い誰にでも見やすい図面を正確に描くことができる一部二次元CADの機能について理解が不足しているが、様々なCAD機能を使って正しい図面を描くことができる。必要最低限のCAD機能しか理解していないが、正しい図面を描くことができる。CADソフトが使用できず、図面が正しく描けない
豆ジャッキやパンダグラフ式ねじ式ジャッキなどを題材とした設計手順や各部の強度計算を行い、設計書を基に、それぞれの製作図を作成することができる。与えられた題材の設計手順、強度計算を正しく行うことができ、設計書を基に必要な寸法、公差等を含めた製作図を正しく描ける。与えられた題材の設計手順、強度計算を正しく行うことができ、設計書を基に製作図を正しく描ける。教員の補助があれば与えられた題材の設計手順、強度計算を正しく行うことができ、設計書を基に製作図を正しく描ける。設計手順、強度計算を行うことができず、設計書を基に正しい製作図が描けない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 マテリアル・環境の講義・実験を通して、環境に視点を持ち、多様なマテリアル開発や工業製品 への応用の素養をもつ技術者の養成を目標とする。

教育方法等

概要:
立体を正しく2次元投影できることはエンジニアとして必要最低限のスキルとして見つける必要がある。フリーハンドやCADシステムによる図面の作成を通して、与えられる例題や演習課題によりJIS、ISOに基づいた基本的な知識と技術を習得し、製作図、設計図などを正しく読み、図面を構想し作成する能力を養う。機械設計などに必要な製図方法とCADによる作図能力を身に付ける。
授業の進め方・方法:
フリーハンド、製図用具、を用いて写図を行うことにより線の用法等製図の基礎を実践的に習得し、機械部品の設計例を用いた演習等により設計の基礎を習得する。
予習:授業で行う項目内容を教科書で確認する。
復習:授業で実践した内容を繰り返し練習する。
注意点:
期日厳守であり、図面は、依頼する製作者に正しく工作してもらうものであることを常に念頭におくこと。

CADシステムは人間の創造的作業を支援する道具であることを念頭において受講すること。また、PCの
基本的操作ができることが受講する上で必須となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 図面の役割と種類を理解できる。
2週 投影(1) 投影の原理、投影の種類と構成要素を説明できる。
3週 投影(2) 第1角法と第3角法が説明できる
主投影図、副投影図、が説明できる。
4週 投影(3) 軸測投影と斜投影が説明できる。
5週 第3角法(1) 点、線、面の各要素と投影面の幾何学的関係を理解し、直線の投影図を描くことができる。
6週 第3角法(2) 立体図を第三角法を用いて正しく投影図に変換できる。
7週 機械製図と規格 機械製図における図面の種類、JIS規格、図面に用いる線の用法が説明できる。
8週 機械製図と規格 機械製図における図面の種類、JIS規格、図面に用いる線の用法が説明できる。
組立図、部品図、尺度が説明できる。
2ndQ
9週 寸法記入方法 図面に正しく寸法が記入できる。
10週 平歯車などの機械部品の製図(1) ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの図面を作成できる。
11週 平歯車などの機械部品の製図(2) ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの図面を作成できる。
12週 表面性状に対する学習 公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。
13週 ボルト・ナット ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの図面を作成できる。
14週 スケッチ 部品のスケッチ図を書くことができる。
15週 スケッチ 部品のスケッチ図を書くことができる。
16週 スケッチ 部品のスケッチ図を書くことができる。
後期
3rdQ
1週 CADシステム概要 CADシステムの役割と構成を説明できる
2週 様々な機能を使う(1) 直線、スナップ機能などの基本的コマンドの操作ができる。
3週 様々な機能を使う(2) 円、線の削除などの基本的コマンドの操作ができる。
4週 様々な機能を使う(3) 接線、接円などの基本的コマンドの操作ができる。
5週 レイヤを使う CADシステムにおけるレイヤ機能の使い方を理解し利用できる
6週 補助線を使って作図する 移動、複写等の基本的コマンドの操作ができる。
7週 第1回スキルチェックテスト CADシステムをもちいて簡単な図面を制限時間内に描くことができる。
8週 展開図を描く 立体図面を見て展開図を予想し、CADシステムを用いて展開図を描くことができる。
4thQ
9週 投影図を描く CADシステムを用いて第三角法により投影図を描くことができる。
10週 機械部品の製図(1) 平歯車、豆ジャッキ等の実際に利用される機械部品の設計書、図面を読み仕様に応じた寸法変更ができる。
11週 機械部品の製図(2) 平歯車、豆ジャッキ等の実際に利用される機械部品の設計書、図面を読み仕様に応じた寸法変更ができる。
12週 機械部品の製図(3) 平歯車、豆ジャッキ等の実際に利用される機械部品CADを使って描ける。
13週 機械部品の製図(4) 平歯車、豆ジャッキ等の実際に利用される機械部品をCADを使って描ける。
14週 機械部品の製図(5) 平歯車、豆ジャッキ等の実際に利用される機械部品をCADを使って描ける。
15週 第2回スキルチェックテスト CADシステムを用いて機械部品の写図を正しく行うことができる。
16週 振り返り(CBTテスト) 線の用法等製図の基本的内容がわかる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野製図図面の役割と種類を説明できる。4
線の種類と用途を説明できる。4
品物の投影図を正確にかくことができる。4
製作図のかき方を理解できる。4
図形に寸法を記入することができる。4
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4
部品のスケッチ図をかくことができる。4
CADシステムの役割と構成を説明できる。4
CADシステムの基本機能を理解し、利用して作図できる。4
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの図面を作成できる。4

評価割合

前期製図課題後期提出課題後期スキルチェック合計
総合評価割合504010100
基礎的能力0000
専門的能力504010100
分野横断的能力0000