マテリアル工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 マテリアル工学実験Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 マテリアル環境コース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 マテリアル環境コース実験書 (著:マテリアル環境工学科教員)
担当教員 栁生 穂高,浅田 格,伊東 航,北川 明生

到達目標

材料工学に関する基礎重要項目について実験を通して実践的に学習する。
実験技術の習得、実験結果の考察、レポートによる実験報告書の作成により、実験・研究の基礎を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
環境計測に関する実験法の理解と技術習得環境基準に従った水質等測定、食品分析、各種材料の組成分析の目的と方法原理の理解し、基本的な測定操作をできる。環境に関わる各種測定があることを理解し、指示に従って測定の操作をできる。教員や操作マニュアルの指示を伴っても環境に関わる各種測定を操作でない。
材料の観察・解析法の理解と技術習得材料の特性を左右する材料組織の観察、構成する物質の結晶構造解析の理論を理解し、実験操作をできる。材料組織の観察、結晶構造解析の実験操作をできる。教員や操作マニュアルの指示を伴っても材料組織の観察、結晶構造解析ができない。
化学分析と熱分析の理解と技術習得定量分析や熱分析の実験操作の基本を習得し、得られたデータから物性値を導出することができる。定量分析や熱分析のデータを測定することができる。教員や操作マニュアルの指示を伴っても定量分析や熱分析を実験できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料工学の基礎となる各テーマについて実験を行う。実験の目的・用点を捕え、実験における基本的な方法・手順を実践的に学習して、実験結果を整理しまとめる力を身につける。さらに課題調査などを通して、材料工学に関する研究を行う素養を養う。
授業の進め方・方法:
材料工学に関する基礎重要項目について8種類のテーマを2週または3週に渡って実験を通した実践的な学習を行う。
その後、実験技術の習得、実験結果の考察などに関する事項を実験報告書にまとめる。
注意点:
予習:実験書をよく読み、次回おこなう実験について調べておくこと。
復習:実験ノートに手順や実験データをきちんと書くこと。
・すべての実験に出席すること.欠席の場合は担当教員へ申し出て補講等の指導を受けること.
・単位修得には8テーマのレポート提出及び実験ノートチェックがなされることが必須である.
・実験の出席は必須である.もし授業を欠席する場合は事前に担当教員へ連絡し、後日、補講日の調整を申し出て追実験を行うこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/安全講習 実験を行う上での目標と、心構えがわかる。
実験中に起こりうる災害防止と安全確保のためにすべきことがわかる。
2週 レポートガイダンス レポート構成や記述方法を理解しレポートを作成できる。
3週 騒音・放射線計測 環境計測について、騒音および放射線量の環境基準を理解し、測定方法の基礎を習得する。
4週 騒音・放射線計測 環境計測について、騒音および放射線量の環境基準を理解し、測定方法の基礎を習得する。
5週 グラフ作成ガイダンス エクセルを使って科学技術論文に適切なグラフ作成ができる。
6週 前期校外研修 実験科目を含めた専門科目の学習内容とカリキュラムを理解し、キャリアについて考える。
7週 大気・水質調査 環境計測について、大気および水質の環境基準を理解し、測定方法の基礎を習得する。
8週 大気・水質調査 環境計測について、大気および水質の環境基準を理解し、測定方法の基礎を習得する。
2ndQ
9週 食品分析 食品の安全をつかさどる分析について理解し、塩分濃度の分析技術を習得する。
10週 食品分析 食品の安全をつかさどる分析について理解し、塩分濃度の分析技術を習得する。
11週 材料の組成分析 さまざまな製品を構成する材料について組成分析を行い、環境面での安全性を保証する分析技術を理解し習得する。
12週 材料の組成分析 さまざまな製品を構成する材料について組成分析を行い、環境面での安全性を保証する分析技術を理解し習得する。
13週 論文講読発表会聴講 4学年の論文講読発表会を聴講し、材料学の専門性とその最先端の研究についての知見を深める。
14週 前期実験のまとめ 前期4テーマのレポート指導内容を反映し、レポート執筆の追加やグラフ等の修正を行う。
15週 実験補講 前期4テーマの実験について、補足実験等を行い実験の精度を高めることで技術の習得や理解度を深める。
16週
後期
3rdQ
1週 X線結晶構造解析 X線回折法の原理を理解し、同装置を用いて,任意試料の結晶構造を同定できる。
2週 X線結晶構造解析 X線回折法の原理を理解し、同装置を用いて,任意試料の結晶構造を同定できる。
3週 X線結晶構造解析 光学顕微鏡で鉄鋼材料を観察し、組織について評価することができる。
4週 2元合金の状態図作成 任意の組成の2元合金試料を作製し、情報処理機器を援用して実験試料の熱起電力を半自動的に測定できる。
5週 2元合金の状態図作成 任意の組成の2元合金試料を作製し、情報処理機器を援用して実験試料の熱起電力を半自動的に測定できる。
6週 後期校外研修 地域企業を見学し,将来の進路選択を考えることができる。
7週 2元合金の状態図作成 任意の組成の2元合金試料を作製し、情報処理機器を援用して実験試料の熱起電力を半自動的に測定できる。
8週 環境分析の基礎 環境分析を通して定量分析手法を習得できる。
4thQ
9週 環境分析の基礎 環境分析を通して定量分析手法を習得できる。
10週 環境分析の基礎 環境分析を通して定量分析手法を習得できる。
11週 鉄鋼の組織観察 光学顕微鏡で鉄鋼材料を観察し、組織について評価することができる。
12週 鉄鋼の組織観察 光学顕微鏡で鉄鋼材料を観察し、組織について評価することができる。
13週 鉄鋼の組織観察 光学顕微鏡で鉄鋼材料を観察し、組織について評価することができる。
14週 スキル確認 実験スキルに関するチェックシートの作成し,習得した技術を確認できる。実験ノートの確認評価を行い,適切な実験ノート作成を理解できる。
15週 卒業研究発表聴講 卒業研究発表の聴講を通じて,マテリアルに関する研究活動について理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3
測定と測定値の取り扱いができる。3
工学基礎工学実験技術工学実験技術物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前3,前9,前10,前11,前12,前13,後9,後10
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前9,前10,前11,前12,前14,前15,後9,後10
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前8,前9,前10,前11,前12,前14,前15,前16,後9,後10
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前8,前11,前12,後9,後10
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前8,前11,前12,後9,後10
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3

評価割合

レポートスキル確認合計
総合評価割合10000100
基礎的能力500050
専門的能力500050