基礎生物化学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 基礎生物化学
科目番号 0030 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 マテリアル環境コース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考図書:Essential 細胞生物学/マクマリー生物有機化学(その他参考図書は各回の授業で紹介します)
担当教員 佐藤 徹雄

到達目標

生物分野・生物化学分野の研究の発展と最新の研究について知り、化学の知識を用いて解釈する。
生物分野・生物化学分野の知見を分野横断的に解釈できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
研究知見の解釈生物化学分野の研究論文を解釈し分かりやすくまとめることができる。生物化学分野の研究論文を解釈しまとめることができる。生物化学分野の研究論文を解釈できない。
他分野との横断生物に関する知識を体系化し、化学を含む複数の学問分野と横断して解釈できる。生物に関する知識を体系化し、化学と関連づけてて解釈できる。生物に関する知識が体系化されていない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生物・生物化学分野は研究がどんどん発展し情報が更新される分野です。研究の発展に伴い、生物だけではなく心理学と横断した進化心理学、材料分野と横断した生物模倣などさまざまな学問分野が誕生しています。このコースでは生物分野の最新の知見を学びながら、化学や他の分野の学問と関連づけ複眼的に解釈していきます。
授業の進め方・方法:
・この授業は講師による講義(インプット)を授業の前半に、ジグソー法、ピアインストラクションなどのグループワーク(アウトプット)を授業の後半に行うように構成されています。この授業形式は、対人的なアウトプットが知識の定着度を向上させるという認知心理学の知見に基づいていて講義だけの授業よりも身につきやすい形式の授業です。最初はグループワークに抵抗があるかも知れませんが、積極的に参加して下さい。
・講義内容として教科書10章「カルボン酸とその誘導体」、11章「カルボニル化合物のα置換と縮合反応」、12章「アミン」、14、15、16章「生体分子」、17章「代謝経路の有機化学」に加え細胞生物学の基礎的な知識を学びます。
・授業で用いたスライドはブラックボード上に当日中に公開します。授業ではノートを取ることより議論への参加に集中して下さい。
・授業を受講するにあたっての予習復習は以下の通りになります。
予習:次回の授業トピックについて前提となる知識を教科書を用いて確認して下さい。予習内容は授業の最後に指示します。
復習:ブラックボードに掲載される授業スライドを用いて復習して下さい。毎回授業冒頭に前回の内容について小テストを行い、知識の定着を確認します。
注意点:
・毎回の講義においてシャトルカードを提出して下さい。シャトルカードには毎回の授業の評価と改善希望点を記入します。講師と共に、良い授業を作るため忌憚無い意見をフィードバックして下さい。この講義の主役は学習者である君達です。
・シャトルカードと小テストの提出を以って出席とします。欠席が5回を超えた場合、単位は認定しません。
・授業への質問はシャトルカードに書いてくれれば回答します。
また、オフィスアワーに直接質問に来ること、メールでの質問どちらも歓迎します。
オフィスアワー 木曜日16:10~17:10、月曜日4校時
メール:sekido@sendai-nct.ac.jp

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 進化論 進化論を解釈する
方向性選択・安定性選択を用い進化を説明できる
3週 人類の進化とDNA 気候や環境の変化と関連づけて人類の進化を説明できる
DNAに起こった変化を解釈できる
4週 系統樹から見た進化 系統樹を解釈できる
5週 進化心理学 進化の過程での環境や行動からヒトの心理的な傾向を解釈できる
6週 老化とDNA 老化とは何か化学物質、DNAの観点から説明できる
7週 ゲノム編集 CRISPR-CAS9の作用機序を説明できる
ゲノム編集と遺伝子組み換えの違いを区別できる
8週 2~7週のまとめ ここまで扱った中で興味のあるトピックの文献を調査し、記事にまとめることができる
2ndQ
9週 脳研究の最前線 脳科学の測定手法について化学分析と関連づけて説明できる
CT,MRI,fMRIのデータを解釈できる
10週 脳科学と学習 脳科学分野の論文を解釈できる
11週 スマートホンと脳 脳科学分野の論文を解釈できる
12週 ウィルス・免疫・ワクチン ウィルスと免疫について化学物質の観点から解釈できる
ワクチンの作用機序を解釈できる
13週 睡眠の化学 ウェルビーイング、ヘルステック分野の研究論文を解釈できる
14週 生物と運動の化学 ウェルビーイング、ヘルステック分野の研究論文を解釈できる
15週 9~15週のまとめ ここまで扱った中で興味のあるトピックの文献を調査し、記事にまとめることができる
16週 記事作成日 ここまで扱った中で興味のあるトピックの文献を調査し、記事にまとめることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4
細胞周期について説明できる。4
分化について説明できる。4
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4

評価割合

レポート課題発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力1000010020
専門的能力600000060
分野横断的能力200000020