到達目標
・様々な物理現象とそれらの物理用語を理解し、物理的な考え方を身につける。
・基本的な物理的な関係式を、微積分や確率・統計を用いながら理解する。
・基礎的な計算問題を解くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
知識・理解 | 学習内容を十分に理解し、知識として身に着けている。 | 学習内容を概ね理解し、基本的な知識が定着している。 | 左の基準に達していない。 |
関心・意欲・態度 | 授業の度に理解を深め、それ以上の発展問題に積極的に取り組み、関心を深めている。 | 基礎的な問題に主体的に取り組み、関心を高めている。 | 左の基準に達していない。 |
技能・表現 | 定義・法則などから数学的な規則性を正しく導くことができ、発展的な問題に対処するこ
とができる。 | 定義・法則などを理解し、それを利用するところまで導くことができる。 | 左の基準に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
量子力学の復習と統計熱力学の導入を目的とする。固体物性や化学を学ぶ上での基礎となる電磁気学、熱力学、さらに量子力学や統計熱力学を加えることにより、固体物性や化学の更なる理解を目標としている。
授業の進め方・方法:
講義および演習形式により授業を進め、基礎的な物理現象の理解と定着を図る。
予習:次回講義内容についてシラバスを確認し、教科書を読む。
復習:前回の講義内容に関する教科書や問題集の問題を解く。
注意点:
力学、電磁気学、熱力学の充分な復習を必要とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
量子論誕生の背景(1) |
現代物理学の黎明期。黒体放射。光電効果。光の二重性。
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2週 |
量子論誕生の背景(2) |
物質波。電子の二重性。シュレディンガー方程式。
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3週 |
量子力学の基本原理(1) |
シュレディンガー方程式の形式。固有関数。固有エネルギー。
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4週 |
量子力学の基本原理(2) |
シュレディンガー方程式の解法。井戸型ポテンシャル。トンネル効果。
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5週 |
水素原子と多電子原子の構造 |
水素原子のエネルギー準位。s軌道。p軌道。d軌道。パウリの排他原理。組み立て原理。フント則。
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6週 |
分子軌道法と化学結合(1) |
共有結合。sp3 混成軌道。炭素原子の構造。ダイヤモンド構造。
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7週 |
分子軌道法と化学結合(2) |
メタン(CH4)、アンモニア( NH3)、水(OH2) の電子構造。
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8週 |
演習 |
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4thQ |
9週 |
確率・統計の考え方 |
順列・組合せ。配分の仕方。先験的確率と状態数。
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10週 |
統計力学の基礎概念 |
エルゴート仮説。等確率の原理。統計集団(アンサンブル)。
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11週 |
状態数とエントロピー |
エントロピーの表現(熱力学、統計力学、情報科学)。
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12週 |
系の熱平衡と分布関数(1) |
熱平衡とボルツマン因子。拡散平衡とギブス因子。
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13週 |
系の熱平衡と分布関数(2) |
ボルツマン分布。フェルミ・ディラック分布。ボース・アインシュタイン分布。
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14週 |
プランクの熱放射公式 |
黒体放射スペクトル。量子仮説。プランクの熱放射公式の導出過程。
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15週 |
材料科学への応用 |
固体の空孔濃度の計算。合金の不規則状態の計算。バンド理論とフェルミ順位の理解。
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16週 |
前期期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |