到達目標
引張り・圧縮・熱をうける部材の強度が計算でき、安全性を評価できるようになること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
応力とひずみの関係 | 応力ひずみ線図を基に、材料の特性を評価できる。 | 応力ひずみ線図を理解し、説明できる。 | 応力ひずみ線図を理解しておらず、説明できない。 |
軸に沿った力を受ける静定はり | 太さや材質などが一様でない静定はりが軸に沿った力を受けるとき、そのはりに生じる応力を計算できる。 | 太さや材質などが一様な静定はりが、軸に沿った力を受けるとき、そのはりに生じる応力を計算できる。 | 太さや材質などが一様な静定はりが、軸に沿った力を受けるとき、そのはりに生じる応力を計算できない。 |
軸に沿った力を受ける不静定はり | 太さや材質などが一様でない不静定はりが軸に沿った力を受けたとき、そのはりに生じる応力を計算できる。 | 太さや材質などが一様な不静定はりが軸に沿った力を受けたとき、そのはりに生じる応力を計算できる。 | 太さや材質などが一様な不静定はりが軸に沿った力を受けたとき、そのはりに生じる応力を計算できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 1 機械工学、電気工学、材料工学の分野にわたるエネルギーシステムに関する体系的な知識と技術を身に付ける
学士区分 1 機械系
必修科目 11 機械系
教育方法等
概要:
理論的な背景の解説と演習を通じて、力が作用した時の機械や構造物の強さ、剛性、変形および安定性に対する計算方法を学び、強度などの点から実際の設計における具体的な形と寸法が定められるようにする。応力とひずみ、材料の強さ、引張りと圧縮、熱応力について学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。適宜、演習を行う。受講に際し、予習として受講する週の授業とその1つ前の週の授のつながりを把握しておくこと。また、授業を受講した後、来週に向けて復習すること。
注意点:
微積分と三角関数を十分にマスターしていること。演習を随時行うので、電卓等を準備しておくこと。
当科目は物理の力学と関連する科目である。材料力学IB、同IIと連携する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
材料力学の役割を説明できる。
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2週 |
軸に沿った荷重を受ける棒に生じる応力① |
棒の両端に対し、その軸に沿った荷重をかけ、静止させた状態を基に、垂直方向の応力およびひずみの考え方を理解する。また、応力とひずみの重要な関係式であるフックの法則についても理解する。
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3週 |
軸に沿った荷重を受ける棒に生じる応力② |
棒の両端に対し、その軸に沿った荷重をかけ、静止させた状態について、垂直方向の応力およびひずみが計算できるようになる。
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4週 |
軸に沿った荷重を受ける棒に生じる応力③ |
棒に対し、その軸に沿った複数の荷重がかかる場合や、棒の断面積やヤング率が変化する場合について、応力およびひずみが計算できるようになる。
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5週 |
軸に沿った荷重を受ける棒に生じる応力④ |
自重や遠心力などによる棒の伸びを、積分の考え方を応用して計算できるようになる。
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6週 |
引張荷重によって破断に至るまでの材料の挙動 |
材料に引張荷重をかけて破断させる過程について、荷重の値の増加に対し、鋼材の伸びの値がどのように変化するか、応力およびひずみと関連付けて理解する。また、比例限度などの専門的な呼称を記憶する。
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7週 |
設計に関わる重要事項と応力集中 |
部品を設計する際に基準となる応力について、その定め方を説明できるようになる。また、応力集中という現象について理解する。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
はりが受ける力のつり合い |
はりが受ける力についてつり合いを計算できる。
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10週 |
はりに生じる内力 |
はりに生じるせん断力および曲げモーメントを計算できる。
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11週 |
はりに生じる内力 |
はりに生じるせん断力および曲げモーメントを計算できる。
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12週 |
熱応力 |
熱応力を説明できる。
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13週 |
傾いた面の応力 |
傾いた面上の応力を説明できる。
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14週 |
二軸応力とひずみ |
多軸応力状態を説明できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
全体の振り返り |
材料力学Iで学んだ内容について、失念しているポイントをなくす。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 3 | 前7 |
力学 | 荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 3 | 前2,前6 |
応力とひずみを説明できる。 | 3 | 前2,前3 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 3 | 前2,前4,前5 |
許容応力と安全率を説明できる。 | 3 | 前6,前7 |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 3 | 前9 |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 3 | 前9 |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 3 | 前10,前11 |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 3 | 前10,前11 |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 3 | |
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。 | 3 | |
材料 | 機械材料に求められる性質を説明できる。 | 3 | 前6,前7 |
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。 | 3 | 前6,前7 |
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。 | 3 | 前4,前6 |
評価割合
| 試験 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
試験時の到達度 | 100 | 100 |