電磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電磁気学Ⅱ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・エネルギーコース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 書名:わかりやすい電磁気学 著者:脇田和樹/小田昭紀/清水邦康 発行所:ムイスリ出版
参考書:例題と演習で学ぶ電磁気学 著者:柴田尚志 発行所:森北出版
担当教員 山田 洋

到達目標

真空中や物質中(導体、磁性体)の電磁現象に関する理論を修得し、電気・電子分野を履修するために必要な基本的能力を養うこと。
・基本事項の概念について、正しい用語を用いて正しく表現できること。
・電磁的現象の内容を理解し、それに関連した計算ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電流様々の状況下での電流の取り扱いが行える。基本的な電流と抵抗の関係を理解できる。電流と抵抗の関係が曖昧である。
磁界様々な状況下での電流と発生する磁界の関係を理解できる。基本的な電流と発生する磁界の関係を理解できる。電流と磁界の関係が曖昧である。
電磁誘導様々の状況下での電磁誘導の取り扱いが行える。基本的な電磁誘導の関係を理解できる。電磁誘導の関係が曖昧である。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 機械工学、電気工学、材料工学の分野にわたるエネルギーシステムに関する体系的な知識と技術を身に付ける
学習・教育到達度目標 2 要素技術や融合・複合システムの設計・分析・評価等の基盤技術を身に付ける
JABEE D1 専門分野に関する工業技術を理解し、応用する能力
学士区分 2 電気系
選択科目 22 電気系

教育方法等

概要:
「電磁気学」は「電気回路」とならんで、電気工学のあらゆる分野の基礎となる重要な科目である。ここでは、3年次に学んだ静電気現象に続き、電気現象、磁界、電磁誘導、インダクタンス、磁性体などについて学ぶ。
「電気機器I」と「電磁気学II」は連携する科目であるので、両科目とも学ぶ必要がある。
授業の進め方・方法:
履修においては、内容の「暗記」ではなく「理解」が、また色々な問題が解けることが求められる。物理や昨年の復習、微積分やベクトル解析が自在にできることが必要である。
また、典型的な例をもとに解説、演習を行う。授業前に前回までの関連した内容の流れを理解しておくこと。また、授業後は教科書を参照しながら、作図や式の展開を行ってイメージを作ること。
注意点:
履修においては、内容の「暗記」ではなく「理解」が、また色々な問題が解けることが求められる。物理や昨年の復習、微積分やベクトル解析が自在にできることが必要である。
電気機器Iは電磁気IIの内容を応用するため、両科目をセットで履修する必要がある。
参考図書(書名:例題と演習で学ぶ電磁気学 著者:柴田尚志 出版社:森北出版)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方とこれまでのこの分野の振り返りを行う
2週 定常電流(1) 導体を流れる電流、オームの法則、導電率をが説明できる
3週 定常電流(2) ジュール熱、起電力、時定数が説明できる
4週 電流と磁界(1) 磁気力、アンペールの法則、ビオ・サバールの法則が説明できる
5週 電流と磁界(2) 磁界中の電流や荷電粒子に働く力、が説明できる
6週 電流と磁界(3) 磁荷と微小回路電流が説明出来る
7週 磁性体 磁性体の性質や特徴が説明出来る
8週 振り返り(+テスト) これまでの内容の確認
2ndQ
9週 電磁誘導(1) ファラデーの電磁誘導の法則と誘導起電力が説明できる
10週 電磁誘導(2) 磁界中で運動する導体に生じる起電力が説明できる。
11週 電磁誘導(3) 発電機と電磁誘導の法則の関係を説明できる
12週 自己誘導作用と相互誘導作用 自己誘導作用と相互誘導作用を説明できる
13週 インダクタンス インダクタンスを説明できる
14週 電磁波(1) 変位電流、マクスウェル方程式が説明できる
15週 電磁波(2) 電磁波の波動方程式と平面波、ポインティングベクトルが説明できる
16週 総まとめ 総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3
電磁気導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
原子の構造を説明できる。3
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000050105
基礎的能力200005025
専門的能力800000080
0000000