エネルギー変換工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 エネルギー変換工学
科目番号 0058 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械・エネルギーコース 対象学年 5
開設期 4th-Q 週時間数 2
教科書/教材 書名:プリント
担当教員 石川 信幸

到達目標

熱の基本法則、熱的諸量の求め方、伝熱現象などについて理解し、熱機器を設計・製造・使用する際に必要な能力を養うことを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々のエネルギー形態間の変換の基礎を理解し、応用機器等に関連付けて区別できる。種々のエネルギー形態間の変換を区別できる。種々のエネルギー形態間の変換を区別できない。
評価項目2エネルギー資源とその有効な利用に関する問題を理解し、問題の解決に関わる提案ができる。エネルギー資源とその有効な利用に関する問題を理解できる。エネルギー資源とその有効な利用に関する問題を理解できない。
評価項目3伝熱の基本形態を理解し、各形態における伝熱機構を説明できる。伝熱の基本形態を理解できる。伝熱の基本形態が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2 要素技術や融合・複合システムの設計・分析・評価等の基盤技術を身に付ける
学習・教育到達度目標 3 エネルギー技術と工学の視点に立った論理的かつ実践的思考能力を身に付ける
JABEE D2 専門分野と周辺の工業技術を理解し、デザインに応用展開できる能力
学士区分 1 機械系
選択科目 12 機械系

教育方法等

概要:
伝熱と熱エネルギーの変換に関する工学の理論や現象・社会との関係について解説する。授業を通して、伝熱に関わる現象の解析を行うための知識や、エネルギー供給と環境との調和について認識を深め、持続可能なエネルギ供給社会システムの提案に寄与できる素養を身に付ける。
授業の進め方・方法:
伝熱現象に関わる実例と理論解析の解説、及び、エネルギーの相互変換に関して特に熱エネルギー変換とその評価を取り上げた解説をプリント資料を用いて進める。また、単元毎には関連事項の例題や演習課題を行う。自学自習による予習や復習を重ねて、基礎となる専門分野の知識や解決能力を修得する。
注意点:
本科目は数学や物理学の基礎分野から続くものであり、その基礎分野の復習は十分に行い理解を深めておくこと。
4年次の熱力学Aに関する知識が前提となるのでよく復習しておくこと。また、5年次の熱力学Bを受講済みであることが望ましい。
次回の授業内容と達成目標、テキスト内容を確認し、復習を重視して自学自習を進めること。
復習では授業ノートの内容とテキストの説明を読み合わせて現象の理解に努めること。演習は特に重要な項目を扱うので理解のもとに解き進めること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
4thQ
9週 エネルギー変換と環境保全
熱エネルギーと環境保全の関連を理解できる。
10週 エネルギーを巡る諸問題 エネルギー変換の歴史、国際的取り組みについて理解できる。
11週 エネルギーの形態とエネルギー変換 種々のエネルギー形態を区別して理解できる。
12週 同上 種々のエネルギー形態間における変換の基礎を理解できる。
13週 従来型の熱エネルギーとその資源 利用可能な化石エネルギ-とその埋蔵量を理解できる。
14週 エネルギーの評価 熱効率や成績係数を理解し、システムの性能を試算できる。
15週 省エネルギー技術と高効率化技術 省エネルギー技術や高効率化技術の必要性を理解できる。
コジェネレーションシステムを理解できる。
16週 期末試験の返却 試験答案の返却、問題の解説と正答の説明。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4
熱力学の第一法則を説明できる。4後4
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。4後4
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。4後4
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。4後4,後6
熱力学の第二法則を説明できる。4後6,後7
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4後6

評価割合

試験課題レポート相互評価態度合計
総合評価割合703000100
基礎的能力35150050
専門的能力35150050