人間工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 人間工学
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築デザインコース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリントを配布します。
担当教員 伊師 華江

到達目標

・健康で快適な住環境を得るための手法について理解している。
・講義内で取り上げる人間の諸特性とその測定法について理解している。
・講義内で取り上げる人間工学的アプローチについて理解している。
・上記にもとづいて生活への応用を考察して説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
人間工学の成り立ち人間工学の成り立ちを正しく説明できる。人間工学の成り立ちを確認できる。左記に達していない。
人間の仕組みと特性生理的・身体的・心理的な人間の見方を説明できる。生理的・身体的・心理的な人間の見方をおおむね確認できる。左記に達していない。
人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方を正しく説明できる。人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方を確認できる。左記に達していない。
人間工学における色彩の利用色彩の基本を理解し,人間工学への応用について議論できる。色彩の基本をおおむね理解できる。左記に達していない。
ユニバーサルデザインの概念と原則ユニバーサルデザインの概念と原則を正しく説明できる。ユニバーサルデザインの概念と原則を確認できる。左記に達していない。
グループ内コミュニケーショングループ内のメンバーとコミュニケーションを取りながら、演習を円滑に行うことが出来る。グループ内のメンバーとコミュニケーションを取りながら、演習を行うことが出来る。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
人間工学は人間の諸特性の理解にもとづいて生活や労働の安全性,快適性等を実現することを目指す学際的な分野です。授業では,建築を計画するうえで大切な人間の特性を学び、建築と人間の関係性および人間工学の応用を考察します。
授業の進め方・方法:
授業の進め方:講義と演習を行います。講義回ではパソコンを用いて説明を行います。授業を受けた後にLMSから確認テストと振り返りミニレポートを提出します。演習回では,3~4人のグループごとに特定のテーマを設定して課題演習を行い,その成果を発表します。
授業内容・方法:人間の仕組みと特性,色彩の人間工学への利用,ユニバーサルデザインなどを中心に学びます。この授業は,話し合いを行って意見を発表し合うなど学生参加型の要素が含まれます。主体的・能動的に学ぶ姿勢が必要です。
注意点:
本科目は,より専門性の高い専攻科1年「感性デザイン」へと繋がります。本科目の受講に際して日常生活においても人体の動作特性や環境に対する反応を十分に観察する姿勢が必要です。授業の進捗状況によって授業計画に変更が生じる場合があります。 復習を大切にし,教科書や講義ノート,配布資料を見直してポイントをまとめて理解に努めましょう。また,授業中に示される参考書等を参照したり重要な語句を自分でも調べたりして知識を広げ,人間工学に対する理解を深めるように努力しましょう。事前事後の学習に関しては各週の授業内容・方法を参照のこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:LMSで確認問題を見直す。
学習目標と学習方法を説明できる。
2週 人間工学の二つの源流
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:LMSで確認問題を見直す。
人間工学の考え方、意味を説明できる。
3週 人間の仕組みと特性(身体1)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
身体寸法の測定方法を説明できる。
4週 人間の仕組みと特性(身体2)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
身体寸法の利用方法を説明できる。
5週 人間の仕組みと特性(感覚・知覚1)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
感覚の種類と基本的特性を説明できる。

6週 人間の仕組みと特性(感覚・知覚2)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
感覚に関する法則を説明できる。
7週 人間の仕組みと特性(心理・行動1)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
錯覚の種類を確認できる。錯視の建築デザインへの応用を説明できる。
8週 人間の仕組みと特性(心理・行動2)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
性格類型論および特性論について説明できる。
性格の測定法を説明できる。
2ndQ
9週 人間の仕組みと特性(心理・行動3)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
パーソナルスペースの概念を説明できる。
10週 個人差への対応
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
個人差への人間工学的対応を確認できる。
11週 前期まとめ
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
前期前半の内容を振り返り、建築デザインとの関連を考察することができる。
12週 課題演習1グループワーク① 前期前半の内容を活用することができる。
13週 課題演習1グループワーク② 前期前半の内容を活用することができる。
14週 課題演習1グループワーク③ グループワークの成果をまとめることができる。
15週 課題演習1グループワーク④ グループワークの成果を発表できる。
16週 期末試験返却
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
 予習:前期の内容を振り返る
 復習:後期に学ぶ内容と建築との関わりを考える。Blackboardで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。

前期の学習内容を振り返り、後期の学習目標を説明できる。
2週 人間工学の技法1
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
人間工学の代表的な技法の種類を説明できる。
自覚症調べとフリッカー値を用いて疲労を評価することができる。
3週 人間工学の技法2
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
心理物理学的測定法の一種である調整法を用いて錯視量を測定することができる。
4週 人間工学の技法3
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
感性評価法(一対比較法,SD法)の使い方を確認できる。
5週 色彩と人間工学1(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:Blackboardで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
色知覚の基礎を説明できる。
6週 色彩と人間工学2(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
代表的な表色系を説明できる。
7週 色彩と人間工学3(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
代表的な色彩心理について説明できる。
8週 色彩と人間工学4(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
建築デザインにおける色彩の利用について確認できる。
4thQ
9週 高齢化社会とユニバーサルデザイン1
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
高齢者の特性を説明できる。
バリアフリーデザインへの指針を説明できる。
10週 高齢化社会とユニバーサルデザイン2
 予習:LMSでプリントを確認する
 復習:身近な実例を考察する。LMSで確認問題と振り返りミニレポートを提出する。
ユニバーサルデザインの原則と事例を説明できる。
11週 後期まとめ
 予習:配布プリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
後期前半の内容を振り返り、建築デザインとの関連を考察することができる。
12週 課題演習2グループワーク① 後期前半の内容を活用することができる。
13週 課題演習2グループワーク② 後期前半の内容を活用することができる。
14週 課題演習2グループワーク③ グループワークの成果をまとめることができる。
15週 課題演習2グループワーク④ グループワークの成果を発表できる。
16週 期末試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備視覚と光の関係について説明できる。3前12
表色系について説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】実験の目的と方法を説明できる。4
建築を取巻く環境(例えば音、光、温度、湿度、振動など)を実験により把握できる。4
実験結果を整理し、考察できる。4

評価割合

試験課題演習ミニレポート・確認問題合計
総合評価割合601030100
基礎的能力600060
専門的能力0103040