建築構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築構造力学Ⅱ
科目番号 0025 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築デザインコース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 書名:建築構造設計 著者:和田章ほか11名 発行所:実教出版株式会社
担当教員 飯藤 將之

到達目標

建築分野で取り扱っている部材に対する力学的知識が身につき、静定構造物の変形を算定できる。また、それを応用した不静定構造物の応力を算出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
構造材料の力学的性質基本的な断面を持つ部材の力学的特性を理解し,作用応力度を正確に算定できる。基本的な断面を持つ部材に作用する応力度を算定できる。基本的な断面を持つ部材に作用する応力度を算定できない。
基本的な静定構造物の変形弾性曲線式、モールの定理、単位荷重法で基本的な静定構造物の変形を求めることができる。基本的な静定構造物の変形を求めることができる。基本的な静定構造物の変形を求めることができない。
基本的な不静定構造物の応力基本的な1次不静定構造物の応力を正確に算定でき、高次不静定構造物の解法に応用できる。基本的な1次不静定構造物の応力を算定できる。基本的な1次不静定構造物の応力を算定できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
基本的な断面を持つ部材について、引張軸力、圧縮軸力、せん断力、曲げモーメントによって部材断面に生じる応力度とひずみ度の算出法を修得する。また、弾性曲線式、モールの定理、仮想仕事法による静定構造物の変形を学び、不静定構造物の応力算定へ応用する。
授業の進め方・方法:
板書により,基本的な原理を説明と具体的な構造物の解法を解説する。年間を通して各自多くの演習問題を行って理解を深める。
予習:毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を 考えて整理しておくこと。
復習:毎回の授業後に、授業で学んだこと(毎回行う演習プリント)を振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
3年次の「建築構造力学Ⅰ」がしっかり理解できている必要がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 断面1次モーメントと図心 断面の重心、図心、中立軸が算定できる。
2週 断面2次モーメント 図心軸を考慮した断面2次モーメントが算定できる。
3週 組立部材の断面二次モーメント 様々な形状の部材に関して、断面二次モーメントが計算できる。
4週 はりの応力度 曲げ応力度が計算できる。
5週 弾性曲線の微分方程式 M=(-)EIΦの意味がわかる。
6週 弾性曲線の微分方程式 微分方程式を積分して,たわみやたわみ角を計算できる。
7週 モールの定理 M図を反転させて,たわみやたわみ角を計算できる。
8週 前期中間試験 上記までの学習内容について理解し説明できる。
2ndQ
9週 仮想仕事の原理 実状態と仮想状態を掛け合わせた仕事の考え方がわかる。
10週 仮想仕事の原理 単位荷重法を用いて,はりの変形やたわみを計算できる。
11週 仮想仕事の原理 単位荷重法を用いて,はりの変形やたわみを計算できる。
12週 静定トラスの変形 単位荷重法を用いて,トラスの変形を計算できる。
13週 不静定構造物の応力 静定基本形への置換と変形の適合条件がわかる。
14週 不静定構造物の応力 余力を未知数とした不静定構造物の解法がわかる。
15週 前期期末試験 上記までの学習内容について理解し説明できる。
16週 前期期末試験の返却と解説 試験答案の返却、問題の解説と正答の説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。4
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。4
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。4
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。4
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。4
静定基本系(例えば、仮想仕事法など)を用い、不静定構造物の応力と、支点反力を求めることができる。4
いずれかの方法(変位法(たわみ角法)、固定モーメント法など)により、不静定構造物の支点反力、応力(図)を計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000