連続体力学A

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 連続体力学A
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 応用科学コース(名取キャンパス) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 恒藤敏彦著、弾性体と流体、岩波書店(2017) ISBN10:4000298682
担当教員 奥村 真彦

到達目標

連続体近似の考え方を理解し,離散系の運動方程式から連続体の運動を記述する偏微分方程式を導出できる。弦の振動と,1次元の波動方程式の関係を理解し,説明できる。1次元の偏微分方程式を与えられた境界条件のもとに解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
連続体力学に対する理解「連続体力学とは何か?」という問いに対し、質点系の力学と対比させた論理的な回答ができる。「連続体力学とは何か?」という問いに対し、妥当な回答ができる。「連続体力学とは何か?」という問いに対し、妥当な回答ができない。
波動方程式に対する理解一次元および二次元の波動方程式の導出について理論立てて整然と説明できる。一次元および二次元の波動方程式の導出について理解できるように説明できる。一次元および二次元の波動方程式の導出について説明できない。
連続体の運動に対する理解(1次元)一次元波動方程式の解を求め、種々の境界条件のもとで弦がどのように運動するか説明できる。一次元波動方程式の解を求め、両端を固定された弦がどのように運動するか説明できる。一次元波動方程式の解を基に、弦がどのように運動するか説明できない。もしくは、一次元波動方程式が解けない。
連続体の運動に対する理解(2次元)二次元波動方程式に基づいて、正方形および円形の膜がどのように運動するか説明できる。二次元波動方程式に基づいて、正方形の膜がどのように運動するか説明できる。二次元波動方程式に基づいて、膜がどのように運動するか説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この授業では、数学の微分方程式、物理の運動の法則の知識に基づいて、連続体の運動についてどのように捉えたらよいか説明します。特に、弦を題材とした1次元波動方程式とその解の導出、膜を題材とした2次元波動方程式の導出を行い、それらがどのような運動をするのか理解し、説明できるようになっていただきます。
授業の進め方・方法:
毎週講義を行い、教科書の内容を解説していきます。進行も、原則として教科書に従います。但し、ところどころ説明を省略する箇所もありますので、ご注意下さい。必要に応じて課題を課しますので、予習・復習の一環として取り組んでください。
注意点:
微分方程式の解法、運動方程式を用いた質点の運動に対する苦手意識は、授業開始前の段階で徹底した問題演習を行い、解消したうえで授業に臨んでください。また、この授業は学修単位ですので、課題の有無に関係なく予習・復習を必ず行ってください。予習・復習されることを前提にしますので、授業に出席して話を聞くだけで理解するのは困難かと思います。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
選択必修A

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション この授業の授業計画を理解する。
2週 連続体とはなにか 連続体とは何かを説明できる。
3週 弦の振動(その1) 弦の運動方程式、すなわち1次元波動方程式を導出できる。
4週 弦の振動(その2) 1次元波動方程式の解のひとつである、ダランベールの解について説明できる。
5週 弦の振動(その3) 1次元波動方程式について、複素数とオイラーの公式を用いて解を導出できる。
6週 弦の振動(その4) 1次元波動方程式について、複素数とオイラーの公式を用いて導出した解について、各変数の意味するところを説明できる。
7週 弦の振動(その5) 1次元波動方程式の解について、種々の境界条件に適合する解を求められるようになる。
8週 中間試験 これまでの授業の内容を理解し、利用できるようになる。
4thQ
9週 膜の運動(その1) 膜の運動方程式、すなわち2次元波動方程式を求めるため、膜上の点にかかる力を求められるようになる。
10週 膜の運動(その2) 膜の運動方程式、すなわち2次元波動方程式を求めるため、膜上の点にかかる力を求められるようになる。
11週 膜の運動(その3) 2次元波動方程式を基に、1種類の膜の運動を説明できるようになる。
12週 膜の運動(その4) 2次元波動方程式を基に、2種類の膜の運動を説明できるようになる。
13週 膜の運動(その5) 2次元波動方程式を基に、3種類の膜の運動を説明できるようになる。
14週 弦の振動に関する復習 弦の振動に関する内容について、忘れている内容をなくす。
15週 膜の運動に関する復習 膜の運動に関する内容について、忘れている内容をなくす。
16週 期末試験 これまでの授業の内容を理解し、利用できるようになる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100