特別講義Ⅰ(5B)

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 特別講義Ⅰ(5B)
科目番号 0104 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 一般教科(人文科学系) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 自製プリント
担当教員 丸山 耕一,櫻田 陽,渡辺 英夫

到達目標

1.東北地方という概念が日本近代の形成過程でつくられたものであることを理解する。
2.日本封建制下の産業・経済が資本主義生産への可能性を持ちつつも限界を抱えていた点を理解する。
3.封建制下の秋田の特性について理解する。
4.近代日本における秋田の産業経済が担った可能性と限界性を政治史の問題と搦めながら理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1東北地方概念が日本近代化の産物であることを説明できる東北地方概念が日本近代化の産物であることがわかる東北地方概念が日本近代化の産物であることがわからない
評価項目2封建制下における秋田の産業経済の位置付けを説明できる封建制下における秋田の産業経済の位置付けがわかる封建制下における秋田の産業経済の位置付け側からない
評価項目3秋田藩の強力な統制と民間資本の脆弱性について説明できる秋田藩の強力な統制と民間資本の脆弱性がわかる秋田藩の強力な統制と民間資本の脆弱性がわからない
評価項目4鉱山業を中心とした秋田の産業が近代化する過程をせつめいできる鉱山業を中心とした秋田の産業が近代化する過程がわかる鉱山業を中心とした秋田の産業が近代化する過程が分からない

学科の到達目標項目との関係

(A)人類の幸福 A-1 説明 閉じる
(C)専門知識の充実 C-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
封建制から近代資本主義社会への展開過程について秋田地域史の視点から理解する。
授業の進め方・方法:
基本的に講義形式であるが、適宜発言を求め、レポートの提出を求めることもある。
注意点:
事前に日本の各時代の概略を予習し、講義の後には課題などをとおして理解度をチェックしておくこと

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
授業の進め方と評価の仕方が分かる。
2週 1.東北概念の形成(1)
前近代社会にける時間感覚
資本主義生産以前の日本人の時間感覚が分かる。
3週 1.東北概念の形成(2)
前近代社会における長さ
様々な規格の存在とその意味が分かる。
4週 1.東北概念の形成(3)
道の奥から東北地方へ
東北地方概念が日本近代化の産物であることが分かる。
5週 2.封建制下の産業経済(1)
米経済と水運の時代
江戸時代の経済の基本が分かる。
6週 2.封建制下の産業経済(2)
幕藩制市場構造と鎖国制
幕府の経済統制と貿易独占について理解する。
7週 2.封建制下の産業経済(3)
日本海海運と秋田
全国経済の中で秋田の産業経済の位置付けが分かる。
8週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
2ndQ
9週 3.近世の秋田(1)
秋田藩と由利・鹿角
到達度試験の解説と解答
秋田県域の政治史が分かる。
10週 3.近世の秋田(2)
情報・通信から見た秋田
江戸の情報と上方の情報にどのように接続したかが分かる知る。
11週 3.近世の秋田(3)
藩営殖産事業の限界
秋田藩の強力な統制と民間資本の脆弱性が分かる。
12週 4.近代の秋田(1)
明治政府の東北開発策
開発の対象としての東北地方の位置付けが分かる。
13週 4.近代の秋田(2)
逆転する北の世界
北海道を支えた存在から、北海道に支えられる存在に逆転したことが分かる。
14週 4.近代の秋田(3)
秋田の近代産業
鉱山業を中心とした秋田の産業が近代化する過程が分かる。
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
16週 試験の解説と解答,授業アンケート 到達度試験の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力6000001070
専門的能力100000010
分野横断的能力1000001020