技術者倫理(5C)

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 技術者倫理(5C)
科目番号 0129 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 一般教科(人文科学系) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:『はじめての工学倫理』斉藤了文他編 昭和堂、その他:自製プリントの配布
担当教員 米澤 晋彦

到達目標

1.技術者倫理の基礎知識を習得する。
2.組織とエンジニアの関係を理解する。
3.安全に関する設計思想を理解する。
4.企業と技術者の社会的責任を理解する。
5.知的財産権の基本がわかる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1技術者倫理の基礎知識を理解している。技術者倫理の基礎知識を概ね理解している。技術者倫理の基礎知識を理解していない。
評価項目2組織とエンジニアの関係について具体的な事例を示し説明できる。組織とエンジニアの関係について概略を説明できる。組織とエンジニアの関係について概略を説明できない。
評価項目3安全に関する設計思想について具体事例を示し説明できる。安全に関する設計思想について概略を説明できる。安全に関する設計思想について概略を説明できない。
評価項目4企業と技術者の社会的責任について具体的事例を示し説明できる。企業と技術者の社会的責任について概略を説明できる。企業と技術者の社会的責任について概略を説明できない。
評価項目5知的財産権の基本について具体的事例を示し説明できる。知的財産権の基本について概略を説明できる。知的財産権の基本について概略を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
技術者に社会的責任が求められる背景を理解し、技術者倫理に関する基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
講義形式を基本とするが、必要に応じてディスカッション等を実施する。また、適宜課題レポートの提出を求める。
試験結果が合格点に達しない場合、再試験等を行うことがある。
注意点:
合格点は60点である。前期総合成績は、中間・期末の試験結果を70%、小テストないしレポートを20%、発表を10%で評価する。
講義中はパワーポイントや板書の内容を書き取るだけでなく、口頭による説明についても各自メモを取る習慣を身に付ける必要がある。講義内容を深く理解するために、参考文献やインターネット等の複数メディアを活用し、技術者倫理にかかわる事象を調べ分析すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
技術者倫理とは
授業の進め方と評価の仕方について理解する。
技術者倫理とは何かについて考察する。
2週 1 技術者倫理の基礎知識
(1)倫理学の基礎
倫理学の基礎を理解する。
3週 (2)倫理規定について NSPEのの「エンジニアのための倫理規定」を事例として倫理規定について理解する。
4週 (3)倫理綱領について 倫理綱領について理解する。
5週 (4)倫理問題の解決法 倫理問題の解決法として知られているセブン・ステップ・ガイドについて理解する。
6週 2 事例分析
(1)組織とエンジニア①
組織とエンジニアの関係を理解する。
7週    組織とエンジニア② 組織とエンジニアの関係を理解する。
8週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
2ndQ
9週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答を聞き、自身の課題を見いだす。
10週 (2)安全性と設計① 安全に関する設計思想を理解する。
11週    安全性と設計② 安全に関する設計思想を理解する。
12週 (3)企業の社会的責任 企業と技術者の社会的責任を理解する。
13週 (4)知的財産権と企業秘密  知的財産権と企業秘密の関係を理解する。
14週 (5)内部告発  内部告発について理解する。
15週  到達度試験(前期期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
16週  試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答を聞き、自身の課題を見いだす。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前13
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3前13
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3前5
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前16
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前16
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前1
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前1
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前1
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前1
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前1
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
企業には社会的責任があることを認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前16
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14

評価割合

試験発表小テストないしレポート合計
総合評価割合70102000100
基礎的能力705100085
専門的能力000000
分野横断的能力05100015