1. 純物質、混合物、単体、化合物の違い、原子の構造が説明できる。
2. イオン結合、共有結合、金属結合についての説明ができる。
3. 物質量を理解・計算でき化学反応式を組み立て化学量論的な計算ができる。
4. 酸・塩基の区別、pH計算ができ中和滴定を利用して未知の酸・塩基の濃度を求めることができる。
5. 酸化・還元の説明ができ酸化剤、還元剤の半反応を組み合わせて酸化還元反応式を組み立てることができる。
概要:
化学は、物質の成り立ち・構造、性質、変化を研究する学問で、自然科学の中で最も基本的なものの一つである。理学、工学のみならず、医学、薬学等においても必要となる基礎的知識である。本科目では、原子の構造と元素・周期表、化学結合、物質量、酸塩基反応、酸化還元反応について学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。演習問題および副教材ワークにより、学習内容の定着を図る。必要に応じて小テストを行い、習得を確認する。実験を併用し、実験レポートの提出を義務づける。試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある。
注意点:
合格点は50点である。
前期末と学年末の成績はそれぞれの中間と期末の試験結果を70%、小テスト、レポート、演習の結果を30%で評価する。
学年総合評価=(前期末成績+後期末成績)/2
[講義を受ける前] 中学校で履修した理科についての理解を確実にしておくこと。
[講義を受けた後] 予習と復習を行い講義ノートを必ず書くこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス 1. 物質の成分と構成元素 (1) 物質の成分(a. 純物質と混合物、b. 混合物の分離) |
授業の進め方と評価の仕方について説明する。 物質の成分とは何か説明ができる。 混合物の分離方法を説明できる。
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2週 |
(2) 物質の構成元素(a. 元素、b. 単体と化合物、c. 元素の確認) (3) 物質の三態(a. 粒子の熱運動、b. 物質の三態と状態間の変化、c. 状態変化と熱運動) |
単体、化合物、同素体の説明ができる。 物質の三態がなにかを説明できる。
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3週 |
2. 原子の構造と元素の周期表 (1) 原子の構造(a. 原子、b. 同位体) (2) 電子配置(a. 原子の電子配置) |
原子の構造とその同位体について説明ができる。 原子の電子配置を殻模型に従って説明できる。
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4週 |
(3) 元素の周期表(a. 周期表) |
電子配置と周期表の関係が説明できる。
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5週 |
2.化学結合 (1) イオンとイオン結合(a. イオンの生成、b. イオンの分類、c. イオン半径) |
イオンのでき方が説明できる。種々のイオンの名称と化学式を答えることができる。イオン半径を説明できる。
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6週 |
(1) イオンとイオン結合(d. イオン結合とイオン結晶) (2) 分子と共有結合(a. 共有結合と分子の形成)
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イオン結合が説明できる。イオンからなる化合物を組み立てることができる。 共有結合がどのような結合か説明できる。
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7週 |
(2) 分子と共有結合(b. 配位結合、c. 電気陰性度と分子の極性、d. 分子結晶、e. 共有結合の結晶) |
配位結合、電気陰性度、分子結晶、共有結合結晶について説明できる。
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8週 |
到達度試験(前期中間) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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2ndQ |
9週 |
試験の解説と解答 (3) 金属と金属結合(a. 金属結合) (4) 化学結合と物質の分類(a. 化学結合と物質の分類) |
到達度試験の解説と解答 金属結合と金属の特徴が説明できる。 化学結合の種類ごとに物質を分類できる。
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10週 |
3.物質量と化学反応式 (1) 原子量・分子量・式量(a. 原子の相対質量、b. 原子量、c. 分子量、d. 式量) (2) 物質量(a. アボガドロ数と物質量) |
原子の相対質量と原子量との関係,分子量・式量の計算ができる。 アボガドロ数、物質量とは何かを理解、説明できる。
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11週 |
(2) 物質量(b. 1 mol の気体の体積) (3) 溶液の濃度(a. 溶液の濃度) |
標準状態における1 molの気体の体積、分子数を答えることができる。 溶液の質量パーセント濃度とモル濃度が理解できる。
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12週 |
(4) 化学反応の表し方(a. 化学反応式) |
化学式の表す意味を理解し、化学反応式を書くことができる。
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13週 |
(5) 化学反応式の表す量的関係(a. 化学反応式の表す量的関係、b. 反応物の過不足) |
化学反応式をもちいてその量的計算ができる。
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14週 |
(5) 化学反応式の表す量的関係(a. 化学反応式の表す量的関係、b. 反応物の過不足) |
化学反応式をもちいてその量的計算ができる。
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15週 |
到達度試験(前期末) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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16週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答,授業アンケート
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後期 |
3rdQ |
1週 |
4.酸と塩基 (1) 酸と塩基(a. 酸と塩基の性質、b. 酸と塩基の定義、c. 広い意味での酸・塩基) |
酸と塩基の性質、定義を説明できる。
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2週 |
(1) 酸と塩基(d. 酸と塩基の価数、e. 酸と塩基の強弱) |
さまざまな酸と塩基の価数や酸・塩基の強弱を説明できる。
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3週 |
(2) 水素イオン濃度とpH(a. 水の電離と水素イオン濃度、b. 水素イオン濃度とpH) |
酸性・塩基性と水素イオン濃度との関係が説明できる。酸・塩基のモル濃度と電離度から水素イオン・水酸化物イオンの濃度やpHを求めることができる。
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4週 |
(2) 水素イオン濃度とpH(b. 水素イオン濃度とpH、c. pH指示薬とpHの測定) |
希釈によるpHの変化を計算できる。 pH指示薬の種類と変色域、色とpHの対応を説明できる。
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5週 |
(3) 中和反応と塩(a. 中和反応と塩の生成、b. 塩の種類と塩の水溶液の性質) |
中和反応を説明できる。正塩・酸性塩・塩基性塩、それぞれの違いを説明できる。塩の水溶液の性質を説明できる。
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6週 |
(4) 中和滴定(a. 中和反応の量的関係、b. 中和滴定) |
中和反応を理解し中和滴定によって酸・塩基の定量ができる。中和滴定に使用する主な器具の名称やその役割・使用方法を説明できる。
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7週 |
(4) 中和滴定(b. 中和滴定、c. 滴定曲線) |
中和反応を理解し中和滴定によって酸・塩基の定量ができる。滴定曲線の意味を理解し説明できる。
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8週 |
到達度試験(後期中間) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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4thQ |
9週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答
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10週 |
5.酸化還元反応 (1) 酸化と還元(a. 酸化と還元) |
酸化・還元の概念を電子のやりとりとして説明できる。
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11週 |
(1) 酸化と還元(b. 酸化数、c. 酸化還元反応と酸化数) |
酸化還元反応での物質の変化を、酸化数の増減として説明できる。
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12週 |
(2) 酸化剤と還元剤(a. 酸化剤と還元剤) |
酸化剤・還元剤の役割りが説明できる。代表的な酸化剤・還元剤のはたらきを示す半反応式からイオン反応式を導き出すことができる。
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13週 |
(2) 酸化剤と還元剤(b. 電子の授受と酸化還元反応) |
代表的な酸化剤と還元剤の酸化還元反応の反応式を、電子の授受・イオン反応式を基にして作ることができる。
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14週 |
(2) 酸化剤と還元剤(c. 酸化剤と還元剤のはたらきの強さ、d. 酸化剤と還元剤の量的関係) |
一般的には酸化剤としてはたらく物質も、強い酸化剤との反応では還元剤となることを、代表的な酸化剤について説明できる。
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15週 |
到達度試験(後期末) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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16週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答,授業アンケート
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