化学Ⅱ(2C)

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 化学Ⅱ(2C)
科目番号 0027 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教科(自然科学系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (前期)教科書:「ケンケル化学の基礎」 John kenkel著 千原秀昭訳 東京化学同人、(後期)教科書:「基本有機化学」 加納航治著 三共出版
担当教員 佐藤 恒之,横山 保夫

到達目標

1.物質分類、物質の構造と組成、元素を構成する原子の仕組みを理解できる。
2.化学計算の基礎を理解でき、有効数字の概念や単位系を利用して原子量、分子量、モルの計算が行えるようになる。
3.化合物の名称を覚え、イオン性化合物や共有結合性化合物の違いを理解できる。
4.ハロアルカン類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できる.
5.アルコール類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できる.
6.エーテル類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できる.
7.アルケン及び,シクロアルケンの命名法と構造,合成法及び,反応を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質の構造と組成、化合物が理解でき、原子の仕組みと元素周期表の関係性が理解できる。物質の構造と組成、化合物および原子の仕組みと元素周期表が理解できる。物質の分類、物質の構造と組成、および原子の仕組みと元素周期表が理解できない。
評価項目2化学計算ができる。有効数字や単位系の概念を理解し、原子量、分子量、モル計算ができるようになる。有効数字や単位系の概念を理解し、原子量、分子量、モル計算ができるようになる。有効数字や単位系の概念を理解できず、原子量、分子量、モル計算ができない。
評価項目3気体と気体法則を理解し、種々の法則を利用できる。気体と気体法則を理解できる。気体と気体法則を理解できない。
評価項目4ハロアルカン類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解でき,説明できる.ハロアルカン類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できる.ハロアルカン類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できない.
評価項目5アルコール類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解でき,説明できる.アルコール類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できる.アルコール類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できない.
評価項目6エーテル類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解でき,説明でできる.エーテル類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できる.エーテル類の命名法と構造,合成法及び,反応を理解できない.
評価項目7アルケン及び,シクロアルケンの命名法と構造,合成法及び,反応を理解でき,,説明できる.アルケン及び,シクロアルケンの命名法と構造,合成法及び,反応を理解できる.アルケン及び,シクロアルケンの命名法と構造,合成法及び,反応を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
(前期)化学の基礎をできるだけ数式を使わずに概念として理解できるようになることが目標であり、物質や原子の構造、元素の周期性を修得するとともに、化学計算の基礎力を身に付け、種々の計算ができるレベルになることが前期の小目標である。
(後期)有機化学は炭素化合物の化学であり,有機化合物を官能基によって分類し,その構造と命名法,合成方法や反応性に関する基礎的な事項を修得し,有機化学が電子の移動を中心とした学問であることを理解することを目標とする.有機化学(前期)の内容を参照する事.
授業の進め方・方法:
基本的には講義形式で行うが,グループワークも行う。また,レポートの提出を求める.
試験結果が合格点に達しない場合,再テストを行うことがある.
注意点:
[学習上の注意]
(前期)
(講義を受ける前)化学Ⅰ,工学概論,基礎工学実習で学習した内容を確実に理解する事.また事前に教科書を読んでおく事.
(講義を受けた後)基礎的概念の理解が重要である.ノート及び教科書を用いて復習し確実に理解する事.
(後期)
(講義を受ける前)化学Ⅰ,工学概論,基礎工学実習及び,有機化学で学習した内容を確実に理解する事.また事前に教科書を読んでおく事.
(講義を受けた後)基礎的概念の理解が重要である.ノート及び教科書を用いて復習し確実に理解する事.
[評価方法]
合格点は50点である.試験結果を70%,レポートを20%,受講態度を10%で評価する.レポート未提出者は単位取得が困難となるので注意すること.試験結果が合格点に達しない場合,再テストを行うことがある.
学年総合評価=[到達度試験(前期中間)+到達度試験(前期末)+到達度試験(後期中間)+到達度試験(年度末)]/4×0.7+レポート×0.2+受講態度×0.1

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の進め方
第1章「ものの性質と構造」
通年授業の進め方について説明する。
物質の分類、物質の構造と組成、原子の概念を理解する。
2週 第1章「ものの性質と構造」
物質の分類、物質の構造と組成、原子の概念を理解する。
3週 第2章「有効数字と単位」
目盛りを読み取る意味、有効数字、単位系を理解する。
4週 第2章「有効数字と単位」 目盛りを読み取る意味、有効数字、単位系を理解する。
5週 第3章「化合物の名称と化学式」 イオン性結合や共有性結合、酸塩基を理解する。
6週 第3章「化合物の名称と化学式」 イオン性結合や共有性結合、酸塩基を理解する。
7週 到達度試験(前期中間) 上記の項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
8週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答
2ndQ
9週 第7章「原子量、化学式量、モル」 原子量、分子量、化学式量、モルを計算でき、化学組成を理解する。
10週 第7章「原子量、化学式量、モル」 原子量、分子量、化学式量、モルを計算でき、化学組成を理解する。
11週 第8章「化学方程式と化学量論」 化学方程式とは何かを理解し、化学方程式を使う計算ができるようにする。
12週 第8章「化学方程式と化学量論」 化学方程式とは何かを理解し、化学方程式を使う計算ができるようにする。
13週 第9章「気体と気体法則」 気体の性質を理解し、種々の気体法則を使った計算ができる。
14週 第9章「気体と気体法則」 気体の性質を理解し、種々の気体法則を使った計算ができる。
15週 到達度試験(前期末) 上記の項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答及び,授業アンケート
後期
3rdQ
1週 ハロアルカン1 ハロアルカン類の命名法と構造を理解できる.
2週 ハロアルカン2 ハロアルカン類の合成法を理解できる.
3週 ハロアルカン3 ハロアルカン類の反応を理解できる.
4週 アルコール1 アルコール類の命名法と構造を理解できる.
5週 アルコール2 アルコール類の合成法を理解できる.
6週 アルコール3 アルコール類の反応を理解できる.
7週 到達度試験(後期中間) 上記の項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
8週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答
4thQ
9週 エーテル1 エーテル類の命名法と構造を理解できる.
10週 エーテル2 エーテル類の合成法を理解できる.
11週 エーテル3 アルコール類の反応を理解できる.
12週 アルケン及び,シクロアルケン1 表題化合物の命名法と構造を理解できる.
13週 アルケン及び,シクロアルケン2 表題化合物の合成法を理解できる.
14週 アルケン及び,シクロアルケン3 表題化合物の反応を理解できる.
15週 到達度試験(後期末) 上記の項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答及び,授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。3
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。3
σ結合とπ結合について説明できる。3
混成軌道を用い物質の形を説明できる。3
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。3
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。3
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。3
共鳴構造について説明できる。3
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。3
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。3
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。3
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。3
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。3
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。3
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。3
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010020100
基礎的能力700010020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000