数学ⅡA(2C)

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 数学ⅡA(2C)
科目番号 0029 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 一般教科(自然科学系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 新 微分積分Ⅰ(高遠節夫ほか5名 著・大日本図書),問題集:秋田高専 新 数学問題集2(秋田高専数学科 編),その他:自製プリントの配布
担当教員 森本 真理

到達目標

1. 関数の極限を求めることができる
2. 公式を利用して、導関数や微分係数を求めることができる
3. 関数の増減表を用いて極限値・凹凸を求め,グラフの概形を描くことができる
4. 関数の定積分・不定積分を求めることができる
5. 定積分を利用して、面積・曲線の長さ・回転体の体積を求めることができる
6. 広義積分の値を求めることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定義に従って、いろいろな関数の導関数や微分係数を求めることができる与えられた関数の極限値を求めることができる左記のことができない
評価項目2複数の公式を利用して、複雑な関数の導関数を求め、分かりやすい形に変形することができる複数の公式を利用して、基本的な関数の導関数や微分係数を求めることができる左記のことができない
評価項目3与えられた関数の増減と微分係数の関係を述べることができ、漸近線の存在などを調べて精細なグラフを描くことができる与えられた関数の増減表を書くことができ、極限値・凹凸などの情報からグラフの概形を描くことができる左記のことができない
評価項目4手順が複雑な定積分や不定積分の証明をすることができる定義に従って、基本的な関数の定積分を求めることができる 公式を用いて、関数の定積分や不定積分を求めることができる左記のことができない
評価項目5媒介変数表示や極座標表示の面積・曲線の長さなどを求めることができる定積分を利用して、面積・曲線の長さ・回転体の体積を求めることができる左記のことができない
評価項目6広義積分に関する応用的な問題を解くことができる広義積分に関する基本的な問題を解くことができる左記のことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分積分の基本的な計算力を修得し、工学に応用できるような考え方を身につける。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い、適宜演習も行う。また,小テストを複数回実施し、課題レポートや宿題も課す。
注意点:
合格点は50点である。
各中間の成績は試験100%,前期末の成績は試験結果を70%,小テスト・演習課題・レポート・宿題を30%で評価する。
特に,レポート・宿題の未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。
学年総合評価=(前期中間試験+前期末試験+後期中間試験+後期末試験)/4×0.7+(小テスト・演習課題・レポート・宿題)×0.3

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
関数の極限
授業の進め方と評価の仕方について説明する
関数の極限値を求めることができる
2週 微分係数と導関数の定義
導関数の性質1
微分係数と導関数を定義に従って求めることができる
積や分数の形の関数の導関数を求めることができる
3週 導関数の性質2
三角関数の極限と導関数
有理数乗やf(ax+b)の形の関数の導関数を求めることができる
三角関数の極限値を求めることができ、三角関数を微分することができる
4週 自然対数の底1と指数関数の導関数
自然対数の底2
自然対数の底の定義を述べることができ、指数関数を微分することができる
自然対数の底の極限値を求めることができる
5週 合成関数の導関数
対数関数の導関数
対数微分法
合成関数の導関数を求めることができる
対数関数の導関数を求めることができる
対数微分法を利用して導関数を求めることができる
6週 逆三角関数
逆三角関数の導関数
逆三角関数の値を求めることができる
逆三角関数の導関数を求めることができる
7週 関数の連続
演習1
関数が指定された点で連続かどうか判断することができる
到達度試験の範囲の内容の理解度を確認することができる
8週 演習2
到達度試験(前期中間)
到達度試験の範囲の内容の理解度を確認することができる
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
2ndQ
9週 試験の解説と解答
中間値の定理
接線と法線
到達度試験(前期中間)の解説と解答
与えられた区間内で実数解を持つことを証明することができる
接線・法線の方程式を求めることができる
10週 関数の増減
極大と極小
増減表を書くことができ、関数の増減を調べることができる
増減表から、関数の極値を求めることができる
11週 関数の最大・最小
不定形の極限
増減表から、関数の最大・最小を求めることができる
不定形の極限値を求めることができる
12週 高次導関数
関数の凹凸1
高次導関数を求めることができる
2次の導関数を利用して増減表を書くことができ、関数の凹凸を調べることができる
13週 関数の凹凸2
媒介変数表示の関数
増減表から、凹凸も考慮したグラフの概形を描くことができる
媒介変数表示による関数の概形を描くことができる
14週 媒介変数表示と微分法
平均値の定理
媒介変数表示による関数を微分することができる
平均値の定理・コーシーの平均値の定理・ロピタルの定理を述べることができる
15週 演習1
演習2
到達度試験の範囲の内容の理解度を確認することができる
16週 到達度試験(前期末)
試験の解説と解答
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
到達度試験の解説と解答,および授業アンケート
後期
3rdQ
1週 不定積分の定義
不定積分の性質
不定積分の定義を述べることができ、公式を利用して不定積分を求めることができる
不定積分の性質を利用して、不定積分を求めることができる
2週 定積分の定義
定積分の性質
定積分の定義を述べることができ、定義に従って定積分の値を求めることができる
定積分の性質を利用して定積分の値を求めることができる
3週 微分積分法の基本定理
定積分の計算1
微分積分法の基本定理を述べることができる
簡単な定積分の値を求めることができる
4週 定積分の計算2
いろいろな不定積分の公式
いろいろな定積分の値を求めることができる
いろいろな不定積分の公式を使って不定積分の値を求めることができる
5週 不定積分の置換積分法
定積分の置換積分法
不定積分の置換積分法を使って不定積分を求めることができる
定積分の置換積分法を使って定積分の値を求めることができる
6週 不定積分の部分積分法
定積分の部分積分法
不定積分の部分積分法を使って不定積分を求めることができる
定積分の部分積分法を使って定積分の値を求めることができる
7週 置換積分法・部分積分法の応用
演習
置換積分法・部分積分法を使っていろいろな定積分の値や不定積分を求めることができる
到達度試験の範囲の内容の理解度を確認することができる
8週 到達度試験(後期中間)
試験の解説と解答
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
到達度試験の解説と解答
4thQ
9週 分数関数の積分
無理関数の積分

分数関数の不定積分を求めることができる
無理関数の定積分の値を求めることができる
10週 三角関数の積分1
三角関数の積分2
加法定理を利用して、定積分の値や不定積分を求めることができる
三角関数の塁乗の定積分の値を求めることができる
11週 図形の面積
曲線の長さ
積分を利用して図形の面積を求めることができる
積分を利用して曲線の長さを求めることができる
12週 立体の体積
媒介変数表示による図形の面積
積分を利用して、立体の体積を求めることができる
媒介変数表示による図形の面積を求めることができる
13週 媒介変数表示による曲線の長さ・回転体の体積
極座標による図形
媒介変数表示による曲線の長さや回転体の体積を求めることができる
極座標で表された関数の図形を描くことができる
14週 極座標による図形の面積と長さ
広義積分
極座標による図形の面積と長さを求めることができる
広義積分の値を求めることができる
15週 演習1
演習2
到達度試験の範囲の内容の理解度を確認することができる
16週 到達度試験(後期末)
試験の解説と解答
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3後9
分数式の加減乗除の計算ができる。3後9
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前1
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3前6
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3前3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前11
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3前5
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前5
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3後10
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3後10
一般角の三角関数の値を求めることができる。3後10
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3前9
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。2
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。2前1,前2
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。2前2
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。2前3
合成関数の導関数を求めることができる。2前5
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。2前3,前4,前5
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。2前6
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。2前10,前11
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。2前11
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。2前9
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。2前12,前13
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。2前14
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2後1,後2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。2後5,後6
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。2後3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。2後3,後4,後9,後10
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。2後11
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。2後11
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。2後12

評価割合

到達度試験小テストレポート口頭発表ポートフォリオその他合計
総合評価割合7010100010100
知識の基本的な理解505600667
思考・推論・創造への適用力205200229
汎用的技能0020024