数学ⅢB(3C)

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 数学ⅢB(3C)
科目番号 0047 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教科(自然科学系) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高専テキストシリーズ 線形代数[第2版](上野健爾 監修・森北出版),工科の数学 確率・統計[第2版](田代嘉宏 著・森北出版),新 微分積分Ⅱ[改訂版](高遠節夫ほか5名 著・大日本図書),問題集:秋田高専 新 数学問題集 2・3( 秋田高専数学科 編),その他:自製プリントの配布
担当教員 佐藤 尊文

到達目標

1.線形変換の定義が分かり、合成変換や逆変換を求めることができる。
2.行列の固有値と固有ベクトルが求められる。
3.いろいろな確率を求めることができる。条件付き確率を求めることができる。
4.平均・分散・標準偏差を求めることができる。
5.変数分離形・同次形・1階線形の微分方程式を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線形変換の定義がわかり、合成変換や逆変換の求め方を説明することができる線形変換の定義がわかり、合成変換や逆変換を求めることができる線形変換の定義がわからず、合成変換や逆変換を求めることができない
評価項目2行列の固有値と固有ベクトルの求め方を説明することができる行列の固有値と固有ベクトルが求められる行列の固有値と固有ベクトルが求められない
評価項目3いろいろな確率や、条件付き確率の求め方を説明することができるいろいろな確率を求めることができる。条件付き確率を求めることができる確率を求めることができない
評価項目4平均・分散・標準偏差を求め方を説明することができる平均・分散・標準偏差を求めることができる平均・分散・標準偏差を求めることができない
評価項目5変数分離形・同次形・1階線形の微分方程式を解き方を説明できる変数分離形・同次形・1階線形の微分方程式を解くことができる変数分離形・同次形・1階線形の微分方程式を解くことができない

学科の到達目標項目との関係

(B)工学基礎知識の習得 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
線形代数の基本的な計算力を修得する。
確率・統計学の基本的な知識と計算技能を修得する。
初歩的な微分方程式の解法を修得する。
授業の進め方・方法:
講義と演習形式で行う。
必要に応じて適宜小テストを実施し、また演習課題レポート、宿題を課すことがある。
注意点:
合格点は50点である。中間の成績は試験100%とする。前期末の成績は,前期中間と前期末の試験結果を70%,演習課題と小テストなどを30%で評価する。特に,演習課題未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。
学年総合評価 =(中間・期末試験の平均点)×0.7+(演習課題や小テストなど)×0.3
(講義を受ける前)しっかりと予習をしておくこと。
(講義を受けた後)復習を徹底し、分からない部分を理解できるようにしておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
線形変換と表現行列
授業の進め方と評価の仕方について説明する
線形変換の定義を理解し、線形変換の表現行列を求めることができる
2週 合成変換と逆変換 恒等変換・合成変換・逆変換を理解し、それらの表現行列を求めることができる
3週 原点を中心とする回転
対称変換
原点を中心とする回転を表す線形変換を理解し、その表現行列を求めることができる
対称変換を理解する
4週 直交行列と直交変換 直交行列と直交変換の関係を理解し、与えられた直交変換の表現行列を求めることができる
5週 固有値と固有ベクトル1 固有値と固有ベクトルの定義を理解し、固有方程式を解くことができる
2次正方行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる
6週 固有値と固有ベクトル2 3次正方行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる
7週 行列の対角化
対称行列の対角化
行列の対角化がわかる
8週 到達度試験(前期中間)
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
2ndQ
9週 到達度試験の解説と解答
場合の数
試行と事象
到達度試験の解説と解答
nPr,n!,nCrの値を計算できる
試行と事象がわかる
10週 確率の意味
確率の計算
簡単な確率の問題が解くことができる
確率の基本的性質を用いて確率を求めることができる
11週 条件付き確率
独立事象
条件付き確率を求めることができる
事象の独立、試行の独立を理解し、独立試行の確率を求めることができる
12週 確率変数と確率分布
平均と分散・標準偏差
確率変数と確率分布を理解する
確率変数の平均・分散・標準偏差を求めることができる
13週 確率変数の1次式
二項分布
確率変数の1次式の平均・分散を求めることができる
二項分布が分かる
14週 正規分布1
演習
正規分布がわかる
上記項目について学習した内容の総復習を行う
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
16週 到達度試験の解説と解答
度数分布表
到達度試験の解説と解答
度数分布表がわかる
後期
3rdQ
1週 資料の平均・分散 資料の平均を理解し、与えられた資料の平均・分散を求めることができる
2週 母集団と標本 母集団と標本がわかる
3週 2変量の解析 与えられた2変量の標本について共分散・相関係数を求めることができる
4週 回帰直線 与えらえた2変量の標本について回帰直線を求めることができる
5週 正規分布2 正規分布を理解し、標準化変換することができる
標準正規分布に従う確率変数について確率を計算することができる
6週 統計的検定 統計的検定がわかる
7週 演習 上記項目について学習した内容の総復習を行う
8週 到達度試験(後期中間)
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
4thQ
9週 到達度試験の解説と解答
微分方程式の意味
微分方程式の解
到達度試験の解説と解答
微分方程式と解の意味がわかる
10週 変数分離形 変数分離形微分方程式を解くことができる
11週 同次形 同次形微分方程式を解くことができる
12週 演習 上記項目について学習した内容の総復習を行う
13週 1階線形微分方程式1 定数係数斉次1階線形微分方程式を解くことができる
14週 1階線形微分方程式2
演習
定数係数非斉次1階線形微分方程式を解くことができる
上記項目について学習した内容の総復習を行う
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
16週 到達度試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。2
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。2
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。2
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。2
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。2
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。2

評価割合

試験レポート・小テスト・発表・その他合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000