数学ⅢA(3B)

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 数学ⅢA(3B)
科目番号 0061 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教科(自然科学系) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「新 微分積分Ⅱ」遠藤節夫 他 著 大日本図書/問題集:「秋田高専 新 数学問題集 3」秋田高専数学科 編/その他:自製プリントの配布
担当教員 佐藤 貴紀

到達目標

1. 数列の極限,級数の和を求めることができる。
2. 2変数関数の偏導関数を求めることができる。
3. 2変数関数の極値を求めることができる。
4. 重積分と広義積分の基本を理解し、計算技能を修得する。
5. 変数分離形,同次形,1階線形微分方程式を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1いろいろな数列の極限,級数の和の求め方を説明することができる。数列の極限,級数の和を求めることができる。数列の極限,級数の和を求めることができない。
評価項目22変数関数の偏導関数を求め方を説明することができる。2変数関数の偏導関数を求めることができる。2変数関数の偏導関数を求めることができない。
評価項目32変数関数の極値の求め方を説明することができる。2変数関数の極値を求めることができる。2変数関数の極値を求めることができない。
評価項目4二重積分の計算を説明することができる。二重積分の計算ができる。基本的な二重積分の計算ができない。
評価項目5広義積分の計算を説明することができる。広義積分の計算ができる。基本的な広義積分の計算ができない。
評価項目6変数分離形,同次形,1階線形微分方程式を解き方を説明することができる。変数分離形,同次形,1階線形微分方程式をとくことができる。変数分離形,同次形,1階線形微分方程式をとくことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2変数関数の偏微分の基本的な計算力を修得し,工学に応用できるような考え方を身につけさせる。
重積分と広義積分の基本を理解し、計算技能を修得させる。
変数分離形,同次形,1階線形微分方程式をとくことができることができるようになる。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い,適宜演習も行う。必要に応じて適宜小テストを実施し、演習課題レポートを課す。
クラス全体の試験の平均点が悪い場合、再試験を行うことがある。
注意点:
合格点は50点である。成績は試験結果を70%,レポート・小テスト・平常点等を30%で評価する。
特に,レポートの未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。予習・復習をきちんとすること。
学年総合評価=(前期中間+前期期末+後期中間+学年末)/4×0.7+(レポート・小テスト・平常点)×0.3
(講義を受ける前)毎回の予習を欠かさないこと.
(講義を受けた後)問題集などを利用して、復習を徹底すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
多項式による近似(1)
授業の進め方と評価の仕方について説明する。
多項式による1次・2次近似がわかる。
2週 多項式による近似(2)
多項式による近似がわかる。
3週 数列の極限
数列の極限を求められる。
4週 級数 級数の和を求められる。
5週 べき級数とマクローリン展開
べき級数とマクローリン展開がわかる。
6週 オイラーの公式
演習
オイラーの公式がわかる。
7週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。

8週 試験の解説と解答
2変数関数
2変数関数の用語を理解し、グラフを描くことことができる。
2ndQ
9週 偏導関数 多変数関数の偏微分の定義を理解し、偏導関数をもとめることができる。
10週 全微分 多変数関数の全微分を求めることができる。
11週 合成関数の微分法 合成関数の微分法の計算ができる。
12週 高次偏導関数 多変数関数の2階以上の偏導関数を求めることが出来る。
13週 極大極小 2変数の関数の極値を調べることができる。
14週 陰関数の微分法
条件付き極値
陰関数の微分法が分かる。条件付き極値を求めることができる。
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。

16週 試験の解説と解答
到達度試験の解説と解答。
後期
3rdQ
1週 2重積分の定義
2重積分の計算1
2重積分の定義を理解し、累次積分を用いた2重積分の計算ができる。
2週 2重積分の計算2 累次積分を用いた2重積分の計算ができる。
3週 積分順序の交換 累次積分の積分順序の交換ができる。
4週 極座標による2重積分 極座標変換を用いた2重積分の計算ができる。
5週 2重積分の変数変換
広義積分1
ヤコビ行列式を求め、2重積分の変数変換の計算ができる。広義積分の定義が理解できる。
6週 広義積分2 広義積分の定義を理解し、計算ができるようになる。
7週 2重積分のいろいろな応用
演習
2重積分の計算を応用できる。
8週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
4thQ
9週 試験の解説と解答
微分方程式の意味
到達度試験の解説と解答。
10週 微分方程式の解 微分方程式の解と一般解がわかる。
11週 変数分離形1 変数分離形の微分方程式が解ける。
12週 変数分離形2 変数分離形の微分方程式が解ける。
13週 同次形 同次形の微分方程式が解ける。
14週 1階線形微分方程式
演習
1階線形微分方程式が解ける。
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。2
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。2
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。2
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。2
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。2
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。2
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。2
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。2
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。2
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。2
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。2

評価割合

到達度試験レポート・小テスト・平常点その他合計
総合評価割合70300100
基礎的能力70300100
専門的能力0000
分野横断的能力0000