材料学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料学
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:久保井 徳洋、樫原 恵蔵、「材料学」(コロナ社)、および自製プリントの配布
担当教員 若生 昌光

到達目標

1. 金属材料の結晶構造が判る。また、ミラー指数およびミラー・ブラべー指数が理解出来る。
2. 結晶中の欠陥の種類が判る。
3. 主な材料試験項目とその内容が理解出来る。
4. 状態図が判る。温度降下による相の変化が記述出来る。
5. 鉄―炭素系状態図が読める。温度降下による相の変化が記述できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1結晶構造の違いによる性質の変化が記述できる充填率、比重の計算等が出来る面および方向の指数が書ける結晶構造の名前、指数の意味が判らない
評価項目2格子欠陥の働きと材料特性の変化が対応付け出来る主な欠陥が図示できる 欠陥の主な作用が記述できる欠陥が図示できない
評価項目3材料試験結果の解釈が出来る材料試験名と装置の関係が判る 主要な材料試験結果が評価できる 材料試験名と試験装置の関連づけが出来ない
評価項目4温度降下による相変化が正確に記述できる状態図の主な種類が判別できる 温度降下による相変化が書ける基礎的な状態図が判らない 温度降下による相変化が書けない
評価項目5鉄鋼材料の相変化と材料特性の関係が記述できる状態図中の反応が記述できる 温度降下による相変化が書ける 状態図中の反応名が判らない 温度降下による相変化が書けない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料の物理化学的特性を元に機械的性質を理解し、機械技術者として必要な材料に関する基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
基本的には講義形式であるが、グループワークを行う場合もある。また、小テストの実施やレポート課題もある。
なお、試験結果が合格点に達しない時、再試験を行なう場合もある。
注意点:
(講義を受ける前) これまで学んだ物理や化学の知識を復習しておくこと。
(講義を受けた後) 実社会での材料事故や新材料開発等の話題に関するニュースを良く見て、本講義内容と関連付けることで生きた学問を身につける

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
材料学を学ぶ意義
進め方と評価法を理解。材料学を学ぶ意義を過去の材料起因大事故をベースに理解できる。
2週 金属材料の特徴 金属材料の特徴および鉄鋼材料の特徴を理解できる。
3週 結晶構造-1 金属の結晶構造:7つの結晶系と14種のブラベー格子を理解できる。
4週 結晶構造-2 稠密六方晶、面心立方晶、体心立方晶を理解出来る。
5週 結晶面と結晶方向-1 ラー指数およびミラー・ブラベー指数を理解し、活用できる。
6週 結晶面と結晶方向-2 同上
7週 固溶体および金属間化合物 固溶体および金属間化合物の構造や性質について理解できる。
8週
到達度試験(前期中間)
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
2ndQ
9週 結晶構造の欠陥と転位-1
試験の解説と解答
到達度試験の解説と解答。
金属の結晶構造欠陥の種類や転位に関して理解できる。
10週 結晶構造の欠陥と転位-2 金属の結晶構造欠陥の種類や転位に関して理解できる。
11週 金属の加工と変形-1 金属の加工法の種類と加工原理について理解できる。
12週 金属の加工と変形-2 同上
13週 回復および再結晶-1 金属の回復および再結晶について理解し、加工からの一貫した挙動を理解できる。
14週 回復および再結晶-2 同上
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答
到達度試験の解説と解答、および授業アンケート
後期
3rdQ
1週 材料の試験と検査法:目的・種類 材料試験の意義を理解する。
2週 硬さ試験 硬さ試験の原理や使用機器、解析の仕方を理解できる。
3週 引張試験および衝撃試験 引張試験、衝撃試験の原理や使用機器、解析の仕方を理解できる。
4週 疲労試験およびクリープ試験 疲労試験、クリープ試験の原理や使用機器、解析の仕方を理解できる。
5週 加工性試験および非破壊試験 加工性試験、非破壊試験の原理や使用機器、解析の仕方を理解できる。
6週 金属組織観察および分析 金属組織観察、分析の原理や使用機器、解析の仕方を理解できる。
7週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
8週 試験の解説と解答
状態図-1:基礎
到達度試験の解説と解答
状態図に関する基本事項が理解できる。
4thQ
9週 状態図-2:全率固溶型 全率固溶型について、図から組織を読み取れる。
10週 状態図-3:共晶型、包晶型 共晶型、包晶型について、図から組織を読み取れる。
11週 状態図-4:偏晶型、再融型 偏晶型、再融型について、図から組織を読み取れる。
12週 状態図-5:金属間化合物、中間層 状態図から金属間化合物と中間相を読み取れる。
13週 状態図-6:Fe-C系状態図-1 Fe-C系状態図が理解出来る。
14週 状態図-7:Fe-C系状態図-2 Fe-C系状態図から組織変化を読み取れる。
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答
到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テストレポート・発表成果品・実技ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
知識の基本的な理解5010000060
思考・推論・創造への適応力105000015
汎用的技能205000025
態度・嗜好性(人間力)0000000
総合的な学習経験と創造的思考力0000000