基礎材料力学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 基礎材料力学
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「要点がわかる材料力学」(コロナ社,村瀬勝彦,杉浦正勝,和田均共著)
担当教員 磯部 浩一

到達目標

1.部材の内部に発生する応力や変形を考慮し、機械や構造物の設計を合理的かつ経済的に設計するための基礎知識を身につける。
2.引張、圧縮荷重が作用する棒状部材の応力やひずみの問題などに関する材料力学的な解決手法の基礎を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1部材の内部に発生する応力や変形を考慮し、機械や構造物の設計を合理的かつ経済的に設計できる。部材の内部に発生する応力や変形を考慮して機械や構造物の設計できる。部材の内部に発生する応力や変形を考慮して機械や構造物の設計できない。
評価項目2静定、不静定問題を問わず、引張、圧縮荷重が作用する棒状部材の応力やひずみの問題など材料力学的に解決できる。引張、圧縮荷重が作用する棒状部材の応力やひずみの問題など材料力学的に解決できる。引張、圧縮荷重が作用する棒状部材の応力やひずみの問題など材料力学的に解決できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
外力の作用に伴う機械や構造物の,部材内部に生ずる内力や変形の挙動を学習し,適当な強さ,剛性,安全性を保つような部材の形状寸法を決定する機械強度設計の基礎能力を修得する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。適宜、演習を行う。試験結果が合格点に達しない場合は、再試験を行うことがある。
注意点:
合格点は50点である。到達度試験成績で評価し,後期中間,後期末はそれぞれ50%の評価割合とする。
SI単位に慣れること,単なる式の暗記は避け,基本公式の解析のプロセスを理解することが大切である。演習問題をできるだけ多く行い,基礎理論の理解を深めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する 。
2週 1.材料力学の基礎(1)材料力学と単位系 材料力学の内容とSI単位,工学単位はどのようなものかがわかる。
3週 (2)応力とひずみ 応力とひずみの概念を説明することができる。
4週 (3)フックの法則と弾性係数 フックの法則について述べ,弾性係数の種類やポアソン比が説明できる。
5週 (4)材料の機械的性質と引張試験 機械的性質の概念と調べる方法を説明できる。
6週 (5)許容応力と安全率 許容応力と安全率の定義がわかる。
7週 2.引張・圧縮問題(1)段付棒および棒の自重による応力とひずみ 段付棒の応力とひずみ,自重を考慮した場合の応力とひずみの計算ができる。
8週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
4thQ
9週 試験の解説と解答
到達度試験の解説と解答
10週 (2)簡単なトラス トラス部材の応力とひずみの計算ができる。
11週 (3)引張・圧縮の不静定問題 不静定構造物の解法を理解することができる。
12週 (4)熱応力,初期応力
(5)単軸応力における斜断面上の応力
熱応力,初期応力の概念と解析方法が理解できる。 応力成分と主応力の概念が理解できる。
13週 3.トラス問題の演習 トラスに関する基礎問題を解くことができる。
14週 4.引張・圧縮の不静定問題、熱応力、斜面上の応力問題の演習 引張・圧縮の不静定問題、熱応力、斜面上の応力の基礎問題を解くことができる。
15週 到達度試験(後期末) 9週以降で学習した項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答
到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3
仕事の意味を理解し、計算できる。3
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
許容応力と安全率を説明できる。3
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。3
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。3
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000