工業熱力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工業熱力学Ⅱ
科目番号 0026 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 教科書:「例題で分かる伝熱工学」 平田哲夫 田中誠 熊野寛之 共著 森北出版
担当教員 齊藤 亜由子

到達目標

1.熱の移動形態について理解できる.
2.定常状態での伝熱について理解し,種々の定常熱伝導問題を解くことができる.
3.非定常状態での伝熱について理解し,物体の温度が時間とともに変化する様子が理解できる.
4.対流熱伝達について理解し,熱伝達に関する基礎方程式を説明できる.
5.自然対流,沸騰・ふく射伝熱について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1伝熱の3種の形態について理解し,それぞれの概要を説明できる.熱に関する現象を,伝熱の形態を用いて説明できる.伝熱の3種の形態とそれぞれの概要について理解できる.伝熱の3種の形態とそれぞれの概要について理解できない.
評価項目2熱伝導方程式を導出することができる.さらに,定常状態での伝熱について理解し,種々の定常熱伝導問題を解くことができる.熱伝導方程式と定常状態での伝熱について理解し,種々の定常熱伝導問題を解くことができる.定常状態での伝熱について理解できない.
評価項目3非定常状態における伝熱を理解し,熱伝導方程式を用いて,物体の温度が時間とともに変化する様子を説明できる.非定常状態における伝熱について,物体の温度が時間とともに変化する様子を説明できる.非定常状態における伝熱について理解できない.
評価項目4対流熱伝達について理解し,特に強制対流熱伝達におけるスケール解析により,速度境界層,温度境界層を導出することができる.対流熱伝達について理解し,速度境界層,温度境界層に関する計算問題を解くことができる.対流熱伝達について理解できない.
評価項目5自然対流熱伝達について理解し,スケール解析によりヌッセルト数を導出することができる. 沸騰・ふく射伝熱について説明できる.自然対流熱伝達について理解できる. 沸騰・ふく射伝熱について説明できる.自然対流,沸騰・ふく射伝熱について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱移動に関する基本法則を理解し,伝熱の基本問題を解くことにより,エネルギー問題の解析や熱機器の設計ができる基本的能力を習得する.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.
講義中に,専門用語の意味や関連する問題を口頭で問う(順番にあてる)ことがある.
レポートやノートの提出を求めることがある.
試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
評価方法:以下の評価式で60点以上を合格とする.
評価式 = {(到達度試験 中間)/2 +(到達度試験 期末)/2 } × 0.8 + {(小テストの合計点)/小テストの回数 } × 0.2

*到達度試験 中間・期末,および各小テストの満点は100点とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・ガイダンス
1.伝熱概論
・授業の進め方,評価方法について理解できる.
・熱の移動形態を理解できる.
2週 2.定常熱伝導
(1) 熱伝導方程式の導出
(2) 平板の定常熱伝導問題
・一次元の熱伝導方程式について理解できる.
・フーリエの法則を用いて,平板の定常熱伝導問題を解くことができる.
3週 (3) 複層板の定常熱伝導問題 ・フーリエの法則を用いて,複層板の定常熱伝導問題を解くことができる.
4週 (4) 円環の定常熱伝導問題 ・フーリエの法則を用いて,円環の定常熱伝導問題を解くことができる.
5週 (5) 内部発熱がある定常熱伝導問題 ・フーリエの法則を用いて,内部発熱がある定常熱伝導問題を解くことができる.
6週 3. 非定常熱伝導
演習問題①
・ニュートンの冷却法則を用いて微小物体の温度が時間とともに変化する様子を理解できる.
・熱伝導方程式を用いて,各種定常熱伝導問題を解くことができる.
7週 到達度試験(後期中間) ・上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
8週 試験の解説 到達度試験(後期中間)の解答について理解する.
4thQ
9週 4. 強制対流熱伝達
(1) 支配方程式の導出
・流束の中にある物体の熱伝達に関する支配方程式を理解することができる.
10週 (2) 速度境界層と温度境界層 ・流れ場に関する支配方程式を用いて,速度境界層と温度境界層についてスケール解析を行うことができる.
11週 (3) 層流熱伝達 ・速度境界層と温度境界層の大小関係について場合分けし,ヌッセルト数を導出することができる.
12週 5. 自然対流熱伝達 ・浮力項を考慮した支配方程式を用いてスケール解析し,ヌッセルト数を導出することができる.
13週 6. 沸騰・ふく射伝熱の概要 ・遮熱板による放射伝熱量の提言効果について理解できる.
・沸騰現象について理解できる.
14週 演習問題② ・強制・自然対流熱伝達,沸騰・ふく射伝熱に関する各種問題を解くことができる.
15週 到達度試験(後期期末) ・上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説 到達度試験(後期期末)の解答について理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

到達度試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000