機械加工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機械加工学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械製作法(2) 竹中規雄 著   コロナ社
担当教員 宮脇 和人

到達目標

1.切削理論が理解できる。
2.切削加工における刃物材料が理解できる。
3.切削抵抗が理解できる。
4.旋盤、穴あけ、フライス作業など各種の切削作業が理解できる。
5.研削加工における研削理論、砥石が理解できる。
6.円筒研削、平面研削など各種研削作業を理解できる。
7.砥粒加工が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1切削理論が理解できる。切削理論が理解できる。切削理論が理解できない。
評価項目2切削加工における刃物材料が理解できる。刃物材料が理解できる。刃物材料が理解できない。
評価項目3切削抵抗が理解できる。主分力、背分力、送り分力が理解できる主分力、背分力、送り分力が理解できない。
評価項目4各種の切削作業が理解できる。旋盤、穴あけ、フライス作業など切削作業が理解できる。旋盤、穴あけ、フライス作業など切削作業が理解できない.
評価項目5研削加工における研削理論、砥石が理解できる。砥石の三要素が理解できる。砥石の三要素が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は1年次2単位の基礎機械製作法Ⅰの続きでものづくり技術の一環として、4年次に開設される。
ものづくりの基本である機械工作法、特に切削加工、研削加工および砥粒加工に関して基礎的な知識を習得する。
授業の進め方・方法:
基本的には講義形式で行う。必要に応じて理解度を確認するためのチェックテストを実施する。
また、演習課題、レポート、宿題を課す。
注意点:
予習は教科書の精読、復習はノートの整理。
授業には集中して取り組むこと。いままでに工作実習などで体験した内容を理解すること。
合格点は60点である。成績は,到達度試験結果80%,小テスト・演習課題・レポート・宿題を20%で評価する。
レポートの未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。
学年総合成績 =(後期中間成績+学年末成績)/2

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
機械加工総論
授業の進め方と評価の仕方について説明する.
機械加工の必要性を学ぶ.
2週 切削理論① 切屑の形成を学ぶ.
3週 切削理論②
切削抵抗およびせん断角が理解できる.
4週 切削理論③
切削温度,切削油剤と刃物の寿命が理解できる.
5週 刃物材料と切削抵抗 刃物材料の特性について理解できる.切削抵抗が計算できる.
6週 各種の切削作業 旋盤、穴あけ作業を理解できる。
7週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する..
8週 試験の解説と解答 
フライス作業
到達度試験の解説と解答.
フライス作業が理解できる.
4thQ
9週 研削加工 研削加工と切削加工の特徴が理解できる.自生作用が理解できる.
10週 研削砥石の構成 研削砥石の三要素が理解できる.
11週 研削砥石 砥粒,結合剤が理解できる.
12週 各種研削作業 円筒研削、平面研削など各種研削作業を理解できる。
13週 遊離砥粒による加工 ラッピング、サンドブラストを理解できる.
14週 その他の加工 ねじ、歯車などの加工法を理解できる.
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説と解答
授業アンケート
到達度試験の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。3
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3
標準規格を機械設計に適用できる。3
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。3
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。3
軸の種類と用途を理解し、適用できる。3
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3
キーの強度を計算できる。3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。3
滑り軸受の構造と種類を説明できる。3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。3
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。3
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。3
歯車列の速度伝達比を計算できる。3
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。3
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。3
工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。3
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。3
鋳物の欠陥について説明できる。3
溶接法を分類できる。3
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。3
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。3
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。3
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。3
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。3
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。3
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。3
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。3後3,後4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。3後5
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。3後8
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。3後6
切削工具材料の条件と種類を説明できる。3後5
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。3後3,後11
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。3後2
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。3後11,後12
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。3後9,後10
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。3後13
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力4000001050
専門的能力4000001050
分野横断的能力0000000