流体工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 流体工学Ⅱ
科目番号 0042 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「新編 流体の力学」 中山泰喜著 養賢堂
担当教員 野澤 正和

到達目標

1.二次元流れの基礎方程式を理解できる.
2.管内の流れに発生する各種損失を理解し,損失も考慮した水力学問題を解くことができる.
3.外部流れを理解し,流れが物体に及ぼす力を説明できる.
4.次元解析と相似則を理解できる.
5.理想流体の流れを記述する手法を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流れの基礎方程式を理解し,実際の流れ場を記述できる.流れの基礎方程式を理解できる.流れの基礎方程式を理解できない.
評価項目2各種損失とその発生機構を理解し,損失も考慮した複合的な水力学問題を解くことができる.各種損失を理解し,損失も考慮した基礎的な水力学問題を解くことができる.各種損失を理解し,損失も考慮した水力学問題を解くことができない.
評価項目3実際の流れ場に発生する外部流れを理解し,流れが物体に及ぼす力を説明できる.外部流れを理解し,流れが物体に及ぼす力を説明できる.外部流れを理解できず,流れが物体に及ぼす力が説明できない.
評価項目4次元解析と相似則を理解でき,実問題に適用することができる.次元解析と相似則を理解できる.次元解析と相似則を理解できない.
評価項目5理想流体の流れを記述でき,簡単な流れ場を図示できる.理想流体の流れを記述できる.理想流体の流れを記述できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
流体の運動を解析するための基礎的な事項を理解し,流体工学の問題に応用できる能力を修得する.前期の流体工学Ⅰで扱った1次元流れを2次元及び3次元流れに拡張し,実際の流動現象と流体の運動を記述する式とを関連付ける.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.また授業の理解度の確認のための課題を課す.
試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
多くの数式がでてくるので,実際の流れの様子と対応させながら,その物理的な意味をよく考えること.復習をしっかり行い,ノートを整理しておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
連続の式
授業の進め方と評価の仕方について説明する.
二次元流れの連続の式が理解できる.
2週 連続の式 二次元流れの連続の式が理解できる.
3週 オイラーの運動方程式 二次元流れの運動方程式が理解でき,応用することができる.
4週 オイラーの運動方程式 二次元流れの運動方程式が理解でき,応用することができる.
5週 オイラーの運動方程式 二次元流れの運動方程式が理解でき,応用することができる.
6週 管摩擦損失 管摩擦損失が理解できる.
7週 管路の諸損失 管路の諸損失が理解できる.
8週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
4thQ
9週 試験の解説と解答
物体に働く力
到達度試験の解説と解答
物体に働く力について理解できる.
10週 物体に働く力 物体に働く力について理解できる.
11週 抗力と揚力 物体に働く抗力や揚力について説明できる.
12週 次元解析 次元解析を理解し,パイ定理を使うことができる.
13週 相似則 流れの相似則を決める無次元数の概要を説明できる.
14週 速度ポテンシャルと流れ関数 速度ポテンシャルと流れ関数についての意味を理解し,簡単な流れに適用できる.
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説と解答,授業アンケート 到達度試験の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体定常流と非定常流の違いを説明できる。3
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3
オイラーの運動方程式を説明できる。3
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3
層流と乱流の違いを説明できる。3
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。3
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。3
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。3
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。3
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
知識の基本的な理解501060
思考・推論・創造への適用力301040