内燃機関Ⅱ

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 内燃機関Ⅱ
科目番号 0048 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 「改訂内燃機関」廣安博之・寶諸幸男・大山宜茂 共著 コロナ社 自製プリントの配布
担当教員 大上 泰寛

到達目標

1.ガソリン燃料およびディ-ゼル燃料に必要な性質が理解できる.
2.燃焼の反応式が理解でき,燃焼に必要な空気量や燃焼の発熱量の算出ができる.
3.火花点火機関,圧縮点火機関の燃焼の原理・過程や正常および異常燃焼が理解できる.
4.正味熱効率と熱勘定を理解でき,供給されたエネルギ-が各部にどのように配分されているかがわかる.
5.体積効率と充填効率が,吸気と排気にかかわる重要因子であることがわかる.                                                                                                                                                                  

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ガソリン燃料およびディ-ゼル燃料に必要な性質が理解でき,説明できる.ガソリン燃料およびディ-ゼル燃料に必要な性質が理解できる.ガソリン燃料およびディ-ゼル燃料に必要な性質が理解できない.
評価項目2燃焼の反応式と化学平衡について説明でき,完全燃焼に必要な空気量や燃焼の発熱量が算出できる.完全燃焼に必要な空気量や燃焼の発熱量が算出できる.完全燃焼に必要な空気量や燃焼の発熱量が算出できない.
評価項目3ガソリン機関とディーゼル機関の燃焼の原理・過程や正常および異常燃焼が理解でき,説明できる.ガソリン機関とディーゼル機関の燃焼の原理・過程や正常および異常燃焼が理解できる.ガソリン機関とディーゼル機関の燃焼の原理・過程や正常および異常燃焼が理解できない.
評価項目4供給されたエネルギ-が各部にどのように配分されているかがわかると同時に,説明ができる供給されたエネルギ-が各部にどのように配分されているかがわかる.供給されたエネルギ-が各部にどのように配分されているか理解できない.
評価項目5体積効率と充填効率が,吸気と排気にかかわる重要因子であることが理解でき説明できる.体積効率と充填効率が,吸気と排気にかかわる重要因子であることがわかる.体積効率と充填効率が,吸気と排気にかかわる重要因子であることが理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
内燃機関の最も一般的な往復ピストン式容積形機関に関し,燃料および燃焼についての基礎的な知識を修得するとともに,性能評価法や吸気の効率について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い,レポート提出を1回程度行う.試験結果が合格点に達しない場合,再テストを行うことがある.
注意点:
内燃機関からの排出ガスが地球環境に与える影響を念頭におき,基本的事項を理解し,今後内燃機関の在り方について考えながら学習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 燃料および燃焼① 各種内燃機関に用いる燃料の性質の違いが理解できる.
2週 燃料および燃焼② 燃焼に必要な空気量や燃焼による発熱量が計算できる.
3週 燃料および燃焼③ 火花点火機関と圧縮点火機関の燃焼過程が理解できる.
4週 性能と計測① 正味熱効率の計算と熱勘定ができる.
5週 性能と計測② 出力およびトルクの計測方法が理解できる.
6週 吸気および排気装置 容積効率と充填効率が理解できる.
7週 到達度試験 第1~6週で学習した内容の理解度を確認する.
8週 試験の解説と解答                     授業アンケート
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。3
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。3
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3
パスカルの原理を説明できる。3
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。3
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。3
物体に作用する浮力を計算できる。3
定常流と非定常流の違いを説明できる。3
流線と流管の定義を説明できる。3
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3
オイラーの運動方程式を説明できる。3
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。3
層流と乱流の違いを説明できる。3
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。3
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。3
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。3
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。3
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。3
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。3
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。3
熱力学の第一法則を説明できる。3
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。3
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。3
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。3
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。3
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。3
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。3
熱力学の第二法則を説明できる。3
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。3
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。3
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。3
サイクルをT-s線図で表現できる。3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力50000100
専門的能力2000000
分野横断的能力10000000