電波工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電波工学
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:「電波工学」松田豊稔、宮田克正、南部幸久 共著 コロナ社  その他:自作プリントを配布
担当教員 駒木根 隆士

到達目標

1.分布定数線路の特性を説明でき,反射や定在波分布を理解し計算できる。
2.電磁波の基本法則を理解し,それに基づき平面波の特性を説明できる。
3.給電線の特性と整合条件を計算でき,導波管内の電磁波伝搬および導波管デバイスの動作を説明できる。
4.ダイポールアンテナの動作を理解でき,アンテナの諸パラメータをもとに応用計算ができる。
5.各種アンテナの特徴や動作および計測方法について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1分布定数線路の特性を説明でき,反射や定在波分布を理解し計算できる。分布定数線路上の反射や定在波を理解できる。分布定数線路の反射や定在波分布を理解できない。
評価項目2電磁波の基本法則を理解し,それに基づき平面波の特性を説明できる。電磁波の基本法則と平面波の特性を説明できる。電磁波の基本法則と平面波の特性を説明できない。
評価項目3給電線の特性と整合条件を計算でき,導波管内の電磁波伝搬および導波管デバイスの動作を説明できる。給電線の特性と整合を説明でき,導波管内の電磁波伝搬および導波管デバイスを説明できる。給電線の特性と整合を説明できず,導波管内の電磁波伝搬および導波管デバイスの動作を理解できない。
評価項目4ダイポールアンテナの動作を理解でき,アンテナの諸パラメータをもとに応用計算ができる。ダイポールアンテナの動作を理解でき,アンテナの諸パラメータの基本計算ができる。ダイポールアンテナの動作を理解できず,アンテナの諸パラメータの基本計算ができない。
評価項目5各種アンテナの特徴や動作および計測方法について説明できる各種アンテナおよび計測方法について説明できる。各種アンテナおよび計測方法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電波工学の基礎を習得して電波とその利用技術を理解できること。(1)電波工学 に慣れる,
(2)問題を解いて理解を深める,(3)図や写真により実例を知ること,を重点として学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。適宜,演習問題等のレポートの提出を求める。
試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある。
注意点:
(講義を受ける前)電磁波工学の内容を確実に理解しておくこと。
(講義を受けた後)課題レポート等により各自で講義内容の理解度をチェックすると共に,電磁波の本質を理解することを心がけてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する。
2週 1.伝送線路の基礎
(1)分布定数回路
線路の伝搬定数,特性インピーダンスについて学ぶ。
3週    〃    〃
4週 (2)線路の反射と定在波 無損失線路上の反射と定在波について学ぶ。
5週    〃    〃
6週 2.電磁波の基礎
(1)電磁波の基本法則
変位電流の概念やマクスウェル方程式ついて学ぶ。
7週 (2)平面電磁波 平面波の伝搬及びポインチング電力について学ぶ。
8週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
2ndQ
9週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答。
10週 3.給電線と整合回路
(1)給電線の整合
給電線とアンテナ等との整合方法について学ぶ。
11週 (2)共用回路と電力分配器 アンテナの共用回路と電力分配器の原理について学ぶ。
12週 4.導波管
(1)矩形導波管
導波管の電磁界,伝搬定数,遮断波長などについて学ぶ。
13週    〃    〃
14週 (2)方向性結合器、整合素子 方向性結合器,各種整合素子の動作原理について学ぶ。
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,および授業アンケート。
後期
3rdQ
1週 5.アンテナの基礎
(1)微小ダイポールと半波長アンテナ
微小ダイポールと半波長アンテナの基本的性質,および放射特性について学ぶ。
2週    〃    〃
3週 (2)アンテナの利得 アンテナの利得,特に絶対利得,相対利得について学ぶ。
4週    〃    〃
5週 (3)受信アンテナの実効面積 受信アンテナの実効面積,フリスの伝達公式について学ぶ。
6週    〃    〃
7週 (4)アンテナの配列 アンテナの配列と指向性,利得について学ぶ。
8週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
4thQ
9週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答。
10週 6.アンテナの実際
(1)アレーアンテナ
八木宇田アンテナ,金属反射板付きアンテナ等の特性について学ぶ。
11週 (2)平面アンテナ スロットアレーアンテナ,マイクロストリップアンテナ等について学ぶ。
12週 (3)開口面アンテナ 電磁ホーンアンテナ、パラボラアンテナ等の特性について学ぶ。
13週    〃    〃
14週 (4)アンテナの計測 アンテナ利得測定、放射パターン測定、電波暗室について学ぶ。
15週 到達度試験(卒業) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,本授業のまとめ,および授業アンケート。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力5000002070
専門的能力2000001030
分野横断的能力0000000