電子デバイス工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子デバイス工学
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「電子工学基礎」中澤達夫,藤原勝幸 共著  コロナ社
担当教員 田中 将樹

到達目標

1.真空中の電子の運動を理解し,電界や磁界による影響から電子の性質について説明できる.
2.原子内の電子について理解し,ボーアの理論による電子の軌道半径とエネルギー準位を導くことができる.
3.固体内の電子について理解し,導体,絶縁体,半導体の違いをバンド理論から説明できる.
4.不純物半導体について理解し,pn接合による整流性をバンド図から説明できる.
5.半導体を使ったダイオードやトランジスタをバンド図で理解し,バイアスの掛け方,静特性がわかる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1真空中の電子の運動について電界や磁界の影響から電子が持つ性質が説明できる.真空中の電子の運動について電界や磁界の影響が説明できる.真空中の電子の運動について電界や磁界の影響が説明できない.
評価項目2ボーアの理論による電子模型を理解し,電子の軌道とエネルギー準位を導くことができる.ボーアの理論による電子模型がわかる.ボーアの理論による電子模型がわからない.
評価項目3フェルミ分布則や自由電子モデルを理解し,バンド理論による導体,絶縁体,半導体の違いを説明できる.バンド理論がわかる.バンド理論がわからない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では,半導体工学で必要な電子の物理現象を理解し,半導体を中心とした電子デバイスの基本的な動作原理および特徴について基礎的な知識を習得することを目標として授業を進めていく.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.必要に応じて適宜小テストの実施,レポートの提出を求める.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
合格点は50点である.前期末と後期末の成績は,それぞれの中間と期末の試験結果を70%,小テスト・レポート等を30%で評価する.
 学年総合評価 = ( 前期末成績 + 後期末成績 ) / 2
(講義を受ける前)関連科目の知識が不可欠であるので既に履修済みの科目について知識を確認・整理しておくこと.
(講義を受けた後)講義ノート,小テストにより各自で内容の理解度をチェックするとともに,確実に理解することを心がけてほしい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
1 真空中の電子
 (1) 電子の運動
授業の進め方と評価の仕方について説明する.

真空中の電子の運動について理解できる.
2週  (1) 電子の運動 真空中の電子の運動について理解できる.
3週  (2) 物質内からの電子の放出 電子放出について理解できる.
4週  (3) 電子の性質 電子質量,電子の波動性について理解できる.
5週  (3) 電子の性質 電子質量,電子の波動性について理解できる.
6週 2 原子内の電子
 (1) スペクトル
原子スペクトルがわかる.
7週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
8週 試験の解説と解答
 (2) ボーアの理論
到達度試験の解説と解答
エネルギー準位がわかる.
2ndQ
9週  (2) ボーアの理論
エネルギー準位がわかる.
10週  (3) 量子状態
3 固体内の電子
(1) シュレディンガー方程式
電子の量子状態がわかる.

固体中の電子の状態がわかる.
11週 (2) フェルミ分布則 フェルミ分布則が理解できる.
12週 (3) 自由電子モデル 固体中の電子の振る舞いがわかる.
13週 (4) エネルギーバンド バンド理論がわかる.
14週 (4) エネルギーバンド バンド理論がわかる.
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,および授業アンケート
後期
3rdQ
1週 4 半導体デバイス
(1) 半導体材料
不純物半導体がわかる.
2週 (1) 半導体材料 不純物半導体がわかる.
3週 (1) 半導体材料 不純物半導体がわかる.
4週 (2) pnダイオード ダイオードの電圧電流特性がわかる.
5週 (2) pnダイオード ダイオードの電圧電流特性がわかる.
6週 (2) pnダイオード ダイオードの電圧電流特性がわかる.
7週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
8週 試験の解説と解答
(3) ショットキーダイオード
到達度試験の解説と解答
金属と半導体の接触がわかる.
4thQ
9週 (3) ショットキーダイオード 金属と半導体の接触がわかる.
10週 (3) ショットキーダイオード 金属と半導体の接触がわかる.
11週 (4) トランジスタ トランジスタの基本動作がわかる.
12週 (4) トランジスタ トランジスタの基本動作がわかる.
13週 (5) FET FETの動作が理解できる.
14週 (5) FET FETの動作が理解できる.
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,本授業のまとめ,および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力5000003080
専門的能力100000010
分野横断的能力100000010