反応工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 反応工学
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「ベーシック反応工学」 太田口和久 著 化学同人参考図書:「ベーシック化学工学」 橋本健二 著 化学同人
担当教員 西野 智路

到達目標

1. 回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れについて明瞭に説明できる。
2. 定常状態近似法について理解し,反応速度式の導出ができる。
3. 反応率をモル分率,濃度の関数で表現できる。
4. 微分法,積分法を用いた反応速度解析について説明ができ,計算ができる。
5. 律速段階近似法について理解し,触媒反応速度式を導出できる。
6. 回分反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式の導出および計算ができる。
7. 反応器性能について理解し,その性能比較を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れについて明瞭に説明できる。回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れについて説明できる。回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れについて説明できない。
評価項目2定常状態近似法について理解し,反応速度式の導出ができる。定常状態近似法について理解し,反応速度式の導出ができる。定常状態近似法を用いて反応速度式の導出ができない。
評価項目3反応率をモル分率,濃度の関数で表現でき,計算ができる。反応率をモル分率,濃度の関数で表現できる。反応率をモル分率,濃度の関数で表現できない。
評価項目4微分法,積分法を用いた反応速度解析について説明でき,計算ができる。微分法,積分法を用いた反応速度解析について説明できる。微分法,積分法を用いて反応速度解析ができない。
評価項目5律速段階近似法について理解し,触媒反応速度式を導出できる。律速段階近似法について説明できる。律速段階近似法を用いて,触媒反応速度式を導出できない。
評価項目6回分反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式の導出および計算ができる。回分反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式の計算ができる。回分反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式の導出および計算ができない。
評価項目7反応器性能について理解し,その性能比較について説明でき,検討することができる。反応器性能について理解し,その性能比較を行うことができる。反応器性能において性能比較を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学的操作を対象とした学問である。化学量論や反応速度の概念あるいは化学反応装置の設計方法などを学習することにより,反応操作に習熟できる。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。必要に応じて小テストの実施やレポートの提出を求める。試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある。
注意点:
到達度試験の結果を90%,レポートを10%の比率で評価する。
学年総合評価 =(前期中間成績+前期末成績+後期中間成績+後期末成績)/4 
合格点は60点である。
(講義を受ける前)現象を定量的に取り扱うため,数式を用いる機会が多い。積極的に演習問題を解く努力が必要である。
(講義を受けた後)課題により,各自で講義内容の理解度を確認するとともに,確実に理解することを心がけること。
自学自習時間は週1時間である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する。
2週 反応に伴う濃度変化 反応速度に及ぼす因子について考え,代表的な化学反応の濃度変化を理解できる。
3週 反応速度の定義 液相反応の化学量論を理解できる
4週 反応速度と反応次数 反応機構から反応速度式を導出できる
5週 定常状態近似法による反応速度式の導出 定常状態近似法による反応速度式を導出できる。
6週 反応速度の温度依存性 反応速度の温度依存性を理解できる
7週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
8週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答
2ndQ
9週 回分反応器の設計方程式 回分反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
10週 回分反応器を用いた反応速度解析 回分反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
11週 管型反応器の物質収支 管型反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
12週 管型反応器の設計方程式 管型反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
13週 連続槽型反応器の設計方程式 槽型反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
14週 直列に連結した連続槽型反応器 直列に連結した槽型反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,および授業アンケート
後期
3rdQ
1週 反応速度解析 反応速度解析が可能となる
2週 回分反応器を用いた反応速度解析(積分法) 積分法を用いた反応速度解析ができる
3週 回分反応器を用いた反応速度解析(微分法) 微分法を用いた反応速度解析ができる
4週 連続槽型反応器を用いた反応速度解析 連続槽型反応器を用いた反応速度解析ができる
5週 並列反応の反応速度 並列反応について理解し,反応速度を求められる
6週 逐次反応の反応速度 逐次反応について理解し,反応速度を求められる
7週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
8週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答
4thQ
9週 循環型反応器 循環型反応器について理解し,反応速度を求めることができる
10週 反応器の比較 反応器の比較ができる
11週 滞留時間分布関数 滞留時間分布関数について理解できる
12週 理想流れの滞留時間分布関数 理想流れの滞留時間分布関数を求めることができる
13週 混合拡散モデル 混合拡散モデルについて理解し,反応速度を求めることができる
14週 槽列モデル 槽列モデルについて理解し,反応速度を求めることができる
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 解答,および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力606000066
専門的能力102000012
分野横断的能力202000022