基礎研究

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 基礎研究
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 研究室紹介に用いる概要集各研究室で配布される論文,過去のデータ,自作プリントなど
担当教員 榊 秀次郎

到達目標

前期は,研究室を体験し,研究室での研究課題や実験方法などに理解を深めることで、基本的な研究の推進方法を学習する。また,プレゼンテーションやコミュニケーションの重要性を認識できるようになる。後期は,配属研究室の教員が,文献調査力,実験原理の理解を基礎に,実験結果を考察する手法を導入教育することで,卒業研究が円滑に推進できる基礎を固められるようにする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各研究室から与えられた課題を,完全に解決できる。各研究室から与えられた課題を,解決できる。各研究室から与えられた課題を,解決できない。
評価項目2教員と研究に関して,円滑にコミュニケーションができる。教員と研究に関して,コミュニケーションができる。教員と研究に関して,コミュニケーションができない。
評価項目3与えられた機器の使用法が,完全に理解できる。与えられた機器の使用法が,理解できる。与えられた機器の使用法が,理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期は,各々異なる研究室で実験や研究を体験し,研究室に対する認識を含め,夏期休暇中の校外実習や配属研究室での導入教育を行う。また,関連分野を支える研究機関,企業の調査を行い,個々の目的意識を高める.後期には,配属研究室において,卒業研究に関係した実験操作や文献調査能力を高め,卒業研究をより円滑に推進できるように指導する。
授業の進め方・方法:
1.卒業研究を指導する各研究室の研究紹介をし,各研究室内でそれぞれオリジナルな内容を学ぶ。
2.プレゼンテーション(テーマは校外実習,研究内容等)の技法を学ぶ。
3.各研究室の指導教員のもと,課せられたテーマに関する基礎的な研究を推進する。
注意点:
各指導教員が次に示す方法で総合的に評価する。
学年総合評価=導入教育に対する姿勢(30%)+読解力(20%)+機器の利用能力(20%)+コミュニケーション能力(30%)
学年総合評価で60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する.
2週 1.研究室紹介 各指導教員の研究内容と研究の特徴がわかる.
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 2.研究室体験と口頭発表 各指導教員で,実験法や機器の性質に応じて指導方法は異なるが,学生実験と卒業研究の違いを学生が認識できるようになる.体験の内容について理解を深めるとともに,プレゼンテーション能力・コミュニケーション能力を養うことができる.また,プレゼンテーションの方法がわかる.
7週 以降同上 以降同上
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス 全体ガイダンスを行う.
2週 2.文献調査
(1)応力検索
文献の種類を理解した上で検索できる.
3週 (2)応力検索Ⅱ 同上
4週 (3)読解能力Ⅰ 日本語や英語の論文を読解し,内容を理解し整理できる.
5週 (4)読解能力Ⅱ 同上
6週 (5)活用能力Ⅰ 文献から得た知識を,実験や課題に活用できる.
7週 (6)活用能力Ⅱ 同上
8週 3.実験器具,機器の原理と使用方法
(1)器具の使用方法
実験器具や機器の使用方法がわかる.
4thQ
9週 (2)機器の取扱 同上
10週 (3)分析機器の原理 分析機器の原理と解析の原理・方法がわかる.
11週 (4)データ解析 同上
12週 4.実験結果の考察 測定原理や解析原理に基づいて分析結果を解釈できる.
13週 同上 同上
14週 5.コミュニケーション能力 指導教員,専攻科特研生,卒研生などと,実験操作や実験結果の解釈に対して,コミュニケーションをとることができる。
15週 同上 同上
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。4
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。4
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。4
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。4
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。4
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。4
他者の意見を聞き合意形成することができる。4
合意形成のために会話を成立させることができる。4
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。4
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。4
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。4
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。4
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。4
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。4
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる4
複数の情報を整理・構造化できる。4
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。4
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。4
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。4
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。4
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。4
事実をもとに論理や考察を展開できる。4
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。4
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。4
目標の実現に向けて計画ができる。4
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。4
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。4
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。4
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。4
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。4
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。4
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。4
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。4
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。4
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている4
法令やルールを遵守した行動をとれる。4
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。4
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。4
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。4
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。4
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。4
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。4
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。4
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。4
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。4
企業には社会的責任があることを認識している。4
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。4
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。4
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。4
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。4
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。4
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。4
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。4
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合04000060100
基礎的能力0200002040
専門的能力0100002030
分野横断的能力0100002030