無機材料化学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 無機材料化学
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 固体材料の科学 Richard J.D.Tilley著 滝澤博胤他訳 東京化学同人
担当教員 佐藤 恒之

到達目標

1.本授業では固体の性質のうち、固体内拡散、および反応と相転移に関する知識の習得を目的とする、
2.前半において、固体内拡散やイオン伝導の物理化学的現象とその数学的表現方法を理解できる、
3.後半において、相転移と固相反応の種類とそれぞれの特徴を速度論的に理解できる、
ことが目標である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 固体の拡散とイオン伝導を理解できる拡散やイオン伝導の概念を理解でき、速度論的な表現によって説明できる拡散やイオン伝導の概念を理解できる拡散やイオン伝導の概念を理解できない
評価項目2 相変態と反応を理解できる一次、二次相転移等種々相転移の概念を理解できる。相図を活用し種々の固相形成状態を説明でき、固相反応速度論を理解できる一次、二次相転移の概念を理解できる。相図や固相反応を定性的に説明できる相転移の概念を理解できない。相図や固相反応を説明できない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業は固体化学のうち固体内拡散、および反応と相転移に関する知識の習得を目的とする。化学Ⅱ、分析化学、無機化学実験などの学修から得られた知識にもとづいて、固体の性質を理解し、それを活用する知識に高めることを目標とする。そのため前半において、固体内拡散やイオン伝導の物理化学的現象とその数学的表現方法、後半においてより実際の工業技術に利用される相転移と固相反応について、それらの種類とそれぞれの特徴を速度論的に理解できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
授業は教科書を用いて行う。自学修課題を与えたり、小テストを実施して理解を深めるとともに、定期試験結果により総合的な理解度を確認しながら授業を進める。
総合成績は、試験結果80%、小テストレポート20%として評価する。合格点は60点である。
注意点:
なし

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 授業の意味と進め方を理解できる
2週 第7章 拡散とイオン伝導 非定常ならびに定常拡散状態を説明でき、拡散係数へ及ぼす温度依存性や不純物効果などを理解できる。
3週 第7章 拡散とイオン伝導 非定常ならびに定常拡散状態を説明でき、拡散係数へ及ぼす温度依存性や不純物効果などを理解できる。
4週 第7章 拡散とイオン伝導 非定常ならびに定常拡散状態を説明でき、拡散係数へ及ぼす温度依存性や不純物効果などを理解できる。
5週 第7章 拡散とイオン伝導 固体におけるイオン伝導とイオン伝導率を理解でき、拡散係数との関係を説明できる。
6週 第7章 拡散とイオン伝導 固体におけるイオン伝導とイオン伝導率を理解でき、拡散係数との関係を説明できる。
7週 後期中間到達度試験 後期中間到達度試験において中間時点における理解度を確認できる。
8週 後期中間到達度試験の解答と説明 後期中間到達度試験の解答を説明し、中間時点における理解度を深めることができる。
4thQ
9週 第8章 相変態と反応 相変態の種類とその物理化学を理解できる。相図を理解し、合金状態を説明することができる。
10週 第8章 相変態と反応 相変態の種類とその物理化学を理解できる。相図を理解し、合金状態を説明することができる。
11週 第8章 相変態と反応 相変態の種類とその物理化学を理解できる。相図を理解し、合金状態を説明することができる。
12週 第8章 相変態と反応 相変態の種類とその物理化学を理解できる。相図を理解し、合金状態を説明することができる。
13週 第8章 相変態と反応 金属など固相反応速度を速度論から理解できる。
14週 第8章 相変態と反応 金属など固相反応速度を速度論から理解できる。
15週 年度末到達度試験 年度末到達度試験において年度末における理解度を確認できる。
16週 年度末到達度試験の解答と説明
授業アンケート
年度末中間到達度試験の解答を説明し、年度末における理解度を深めることができる。授業アンケートを実施する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。3
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。3
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。3
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。3
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。3
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。3
イオン結合と共有結合について説明できる。3
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。3
金属結合の形成について理解できる。3
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。3
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。3
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。3
配位結合の形成について説明できる。3
水素結合について説明できる。3
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。3
錯体の命名法の基本を説明できる。3
配位数と構造について説明できる。3
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。3
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。3

評価割合

試験小テスト等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000