到達目標
1.成分と相を正確に区別することができ、相変化に伴うエントロピー変化あるいはエンタルピー変化を計算できる。
2.クラペイロンの式およびクラウジウス・クラペイロンの式の意味が分かり、それらを用いた計算ができる。
3.状態図を用いて温度および圧力と相変化の関係を説明できる。
4.熱力学的関係式を用いて、温度、圧力の変化から平衡移動の方向を予測することができる。
5.ラウールの法則を用いて理想溶液の蒸気圧を計算できる。
6.理想溶液と実在溶液の違いが分かり、ヘンリーの法則を用いて気体の溶解度を計算できる。
7.凝固点降下、沸点上昇および浸透圧と濃度を相互に計算できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 成分と相の違いが分かり、相変化に伴うエントロピー変化あるいはエンタルピー変化を計算できる。 | 成分と相の違いが分かる。 | 成分と相の違いが分からない。 |
評価項目2 | クラペイロンの式の意味が分かり、それを用いて計算することができる。 | クラペイロンの式を用いて計算することができる。 | クラペイロンの式を用いて計算することができない。 |
評価項目3 | 状態図を用いて温度および圧力と相変化の関係を説明できる。 | 状態図の意味が分かる。 | 状態図の意味が分からない。 |
評価項目4 | 温度、圧力の変化から平衡移動の方向を予測することができる。 | 温度、圧力の変化と平衡移動の関係が分かる。 | 温度、圧力の変化と平衡移動の関係が分からない。 |
評価項目5 | 化学ポテンシャルからラウールの法則を導き、理想溶液の蒸気圧を計算できる。 | ラウールの法則を用いて理想溶液の蒸気圧を計算できる。 | ラウールの法則を用いて蒸気圧の計算ができない。 |
評価項目6 | 理想溶液と実在溶液の違いが分かり、ヘンリーの法則を用いて気体の溶解度を計算できる。 | 理想溶液と実在溶液の違いが分かる。 | 理想溶液と実在溶液の違いが分からない。 |
評価項目7 | 凝固点降下、沸点上昇および浸透圧と濃度を相互に計算できる。 | 溶液の濃度から凝固点降下、沸点上昇および浸透圧を計算できる。 | 溶液の濃度から凝固点降下、沸点上昇および浸透圧を計算できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
熱力学における平衡という概念を拡張し、化学的な系に適用していく。成分と相、状態図およびギブズの相律について学び、クラペイロンの式を適用できるようにする。また、2成分系における化学ポテンシャルについて考察し、ラウールの法則、ヘンリーの法則、凝固点降下、沸点上昇および浸透圧についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。演習課題レポートを課す。
注意点:
合格点は60点である。試験結果が合格点に達しない場合、再試験を行うことがある。
事前に熱力学の法則を復習しておくこと。また、事後には例題、章末問題で理解度を確認しておくこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
授業ガイダンス 一成分系 |
授業の進め方と評価の仕方が分かる。 成分と相の違いがわかる。
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2週 |
相変化 |
相変化に伴うエンタルピー変化とエントロピー変化の関係が分かる。
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3週 |
クラペイロンの式 |
クラペイロンの式を用いて圧力変化と温度変化の関係を計算できる。
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4週 |
気相効果 |
クラウジウス・クラペイロンの式を用いて圧力変化と温度変化の関係を計算できる。
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5週 |
状態図と相律 |
状態図の意味が分かり、ギブズの相律を用いて自由度を計算できる。
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6週 |
自然な変数と化学ポテンシャル |
温度、圧力の変化から平衡移動の方向を予測することができる。
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7週 |
到達度試験 |
上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
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8週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答
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4thQ |
9週 |
ギブズの相律 |
多成分系における自由度がわかる。
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10週 |
液体/液体系 |
理想溶液におけるラウールの法則が分かる。
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11週 |
非理想二成分系溶液 |
実在溶液における気-液平衡が分かる。
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12週 |
液体/気体系とヘンリーの法則 |
ヘンリーの法則がわかる。
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13週 |
液体/固体溶液 |
凝固点降下、沸点上昇および浸透圧を計算することができる。
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14週 |
固溶体 |
固体-固体状態図の意味が分かる。
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15週 |
到達度試験 |
上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
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16週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。 | 4 | |
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。 | 4 | |
均一および不均一反応の平衡を説明できる。 | 4 | |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 4 | |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 4 | |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 4 | |
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
専門的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |