環境工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 環境工学
科目番号 0043 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 自製プリントの配布
担当教員 上松 仁

到達目標

1. 生物機能を利用した環境保全技術の社会における役割が理解できる。
2. 環境工学における生物の役割を説明できる。
3. 汚水の生物処理の原理を好気性消化反応と嫌気性消化反応に分けて説明できる。
4. 生物による汚水処理法を分類して説明できる。
5. 生物による環境評価と計測技術について説明できる。
6. 微生物を用いた汚染された土壌や地下水の浄化方法(バイオレメディエーション)を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境工学の歴史的背景と意義が理解できる。環境工学の意義が理解できる。環境工学の意義が理解できない。
評価項目2環境工学における微生物の役割が説明できる。環境工学における微生物の役割を理解できる。環境工学における微生物の役割を理解できない。
評価項目3生物による環境評価と計測技術について説明できる。生物による環境評価と計測技術について理解できる。生物による環境評価と計測技術について理解できない。
評価項目4微生物を用いた汚染された土壌や地下水の浄化方法(バイオレメディエーション)が説明できる。微生物を用いた汚染された土壌や地下水の浄化方法(バイオレメディエーション)が理解できる。微生物を用いた汚染された土壌や地下水の浄化方法(バイオレメディエーション)が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生物機能を利用した環境保全技術の社会における役割を理解し、汚水の浄化技術として活性汚泥法と嫌気性消化反応の原理を学ぶ。活性汚泥法については速度論的な物質収支を理解して安定は運転方法について考察する。土壌汚染を現地で浄化するバイオレメディエーションの原理を習得する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。適宜、演習を行う。試験結果が合格点に達しない場合、理解度を再確認する為の再試験を行うことがある。
注意点:
合格点は60点である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
環境工学の歴史的背景と社会的意義
授業の進め方と評価の仕方について説明する。生物機能を利用した環境保全技術の社会的な意義が理解できる。
2週 生物による環境評価と計測技術 環境工学における生物の役割を説明できる。
3週 活性汚泥法とその浄化メカニズム 活性汚泥法による汚水の浄化メカニズムを説明できる。
4週 微生物酸化による廃液処理の物質収支 活性汚泥法による汚水の浄化について速度論的な解析ができる。
5週 嫌気性消化反応による汚水処理 嫌気性菌による汚水処理の浄化メカニズムを説明できる。
6週 バイオレメディエーション 微生物を用いた汚染された土壌や地下水の浄化方法を説明できる。
7週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
8週 試験の解説と解答、授業アンケート 到達度試験の解説と解答
本授業のまとめ,および授業アンケート
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週

15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学放射線の種類と性質を説明できる。4
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。4
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。4
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。4
気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。4
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。4
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。4
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。4
混合気体の分圧の計算ができる。4
純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。4
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。4
束一的性質を説明できる。4
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。4
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。4
相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。4
熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。4
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。4
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。4
エンタルピーの温度依存性を計算できる。4
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。4
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。4
均一および不均一反応の平衡を説明できる。4
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。4
純物質の絶対エントロピーを計算できる。4
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。4
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。4
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。4
平衡定数の温度依存性を計算できる。4
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。4
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4
連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。4
律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。4
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力8080
専門的能力1010
分野横断的能力1010