反応工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 反応工学
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「反応工学」 草壁克己,増田隆夫 著 三共出版
担当教員 西野 智路

到達目標

1. 回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れについて明瞭に説明できる。
2. 定常状態近似法について理解し,反応速度式の導出ができる。
3. 反応率をモル分率,濃度の関数で表現できる。
4. 微分法,積分法を用いた反応速度解析について説明ができ,計算ができる。
5. 回分反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式の導出および計算ができる。
6. 反応器性能について理解し,その性能比較を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れについて明瞭に説明できる。回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れについて説明できる。回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れについて説明できない。
評価項目2定常状態近似法について理解し,反応速度式の導出ができる。定常状態近似法について理解し,反応速度式の導出ができる。定常状態近似法を用いて反応速度式の導出ができない。
評価項目3反応率をモル分率,濃度の関数で表現でき,計算ができる。反応率をモル分率,濃度の関数で表現できる。反応率をモル分率,濃度の関数で表現できない。
評価項目4微分法,積分法を用いた反応速度解析について説明でき,計算ができる。微分法,積分法を用いた反応速度解析について説明できる。微分法,積分法を用いて反応速度解析ができない。
評価項目5並列反応あるいは逐次反応について理解し,反応速度を求められる。回分反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式の計算ができる。回分反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式の導出および計算ができない。
評価項目6反応器性能について理解し,その性能比較について説明でき,検討することができる。反応器性能について理解し,その性能比較を行うことができる。反応器性能において性能比較を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学的操作を対象とした学問である。化学量論や反応速度の概念,化学反応装置の設計方法などを学習することにより,反応操作に習熟できる。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。必要に応じて小テストの実施やレポートの提出を求める。試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある。
注意点:
到達度試験の結果を80%,レポートを20%の比率で評価する。
学年総合評価 =(後期中間成績+後期末成績)/2 
合格点は60点である。
(講義を受ける前)現象を定量的に取り扱うため数式を用いる。積極的に演習問題を解く努力が必要である。
(講義を受けた後)課題により,各自で講義内容の理解度を確認し,確実に理解することを心がけること。
自学自習時間は週1時間である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業のガイダンス
1.反応速度と反応次数
授業の進め方と評価の仕方について説明する。
反応機構から反応速度式を導出できる。
2週 2.定常状態近似による反応速度式の導出 定常状態近似法による反応速度式を導出できる。
3週 3.反応の量論関係
4.反応に伴う濃度変化
反応速度に及ぼす因子について考え,代表的な化学反応の濃度変化を理解できる。
4週 5.反応を伴う物質収支 反応器を設計に必要となる物質収支について理解できる。
5週 6.回分反応器の設計方程式 回分反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
6週 7.回分反応器を用いた反応速度解析 回分反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
7週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
8週 試験の解説と解答
8.管型反応器の設計方程式
到達度試験の解説と解答
管型反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
4thQ
9週 9.連続槽型反応器の設計方程式 槽型反応器の設計方程式を導出し,利用できる。
10週 10.反応器の比較 管型反応器と連続槽型反応器の性能の違いについて理解できる。
11週 11.反応速度解析 積分法と微分法を用いた反応速度解析ができる。
12週 12.複合反応の設計方程式 並列反応あるいは逐次反応について理解し,反応速度を求めることができる。
13週 13.複合反応の反応器設計 複合反応の設計方程式を求めることができる。
14週 14.流体混合モデル 流体混合モデルについて理解ができる。
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。4後14
律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。4後4
化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4後12

評価割合

定期試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力5010000060
専門的能力206000026
分野横断的能力104000014