到達目標
1.荷電種を近づけたり離したりする過程における仕事とエネルギーを理解し、酸化還元電位、起電力を用いて電気化学反応を説明できる.
2.イオン強度,活量,活量係数を理解し、電解液の電気伝導率を計算できる.
3.気体の発生を伴う電解プロセスおよび発生した気体の物理的なふるまいが分かる.
4.気体の物理的なふるまいが化学的なふるまいに関連することを理解し,気体粒子が気体中をどのように移動するか説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 荷電種を近づけたり離したりする過程における仕事とエネルギーを計算できる. | 荷電種を近づけたり離したりする過程における仕事とエネルギーを計算できる. | 荷電種を近づけたり離したりする過程における仕事とエネルギーを計算できる. |
評価項目2 | イオン強度,活量,活量係数および電気伝導率を計算できる. | イオン強度,活量,活量係数および電気伝導率を計算できる. | イオン強度,活量,活量係数および電気伝導率を計算できる. |
評価項目3 | 気体の発生を伴う電解プロセスおよび発生した気体の物理的なふるまいが分かる. | 気体の発生を伴う電解プロセスが分かる. | 気体の発生を伴う電解プロセスが分からない. |
評価項目4 | 気体の物理的なふるまいが化学的なふるまいに関連すること,および気体粒子が気体中をどのように移動するかが分かる. | 気体の物理的なふるまいが化学的なふるまいに関連することが分かる. | 気体の物理的なふるまいが化学的なふるまいに関連することが分からない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
近年の化学工業では,環境と調和し持続的社会を構築するための化学プロセスが重要である.本授業では電気分解を利用した工業化学プロセスの基本的な考え方を学ぶ.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.演習課題レポートを課す.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
これからの工業化学では,環境との調和ならびに持続的な社会を目指す視点の化学プロセスが重要となる.そのためにはグリーンケミストリーの意味を理解し,またそれを構成する合成プロセスに基づいた新材料開発の方法論のイメージを自ら持てることを目標として学習することが重要である.
事前の予習で講義の概要を把握し,講義後のレポートにより確実に理解するよう努めてほしい.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス 電荷 |
授業の進め方と評価の仕方がわかる. クーロンの法則,電場,電位がわかる.
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2週 |
エネルギーと仕事 |
荷電種を近づけたり離したりする過程における仕事とエネルギーがわかる.
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3週 |
標準電位 |
酸化還元過程のエネルギー準位がわかる.
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4週 |
非標準状態の起電力と平衡定数 |
工業的な条件における電位や平衡定数の扱い方がわかる.
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5週 |
溶液中のイオン |
イオン溶液のふるまいの扱い方が分かる.
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6週 |
デバイ・ヒュッケル理論とイオン溶液 |
イオン強度,活量,活量係数がわかる.
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7週 |
イオン輸送と電気伝導 |
イオン溶液の電気伝導率がわかる.
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8週 |
到達度試験 |
上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
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2ndQ |
9週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験(前期中間)の解説と解答
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10週 |
気体の発生を伴うプロセス |
気体の発生を伴う電解プロセスが分かる.
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11週 |
気体の圧力 |
気体の物理的なふるまいが分かる.
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12週 |
気体粒子の速度と分布 |
気体粒子がいろいろな速度をとることができ,その分布が計算できることが分かる.
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13週 |
気体粒子の衝突 |
気体の物理的なふるまいが化学的なふるまいに関連することが分かる.
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14週 |
噴霧と拡散 |
気体中を気体粒子がどのように移動するかが分かる.
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15週 |
到達度試験(前期末) |
上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
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16週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験(前期末)の解説と解答
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 60 |
専門的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 25 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 15 |