無機合成化学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 無機合成化学
科目番号 0026 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科(物質コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 教科書:「セラミックスの科学」柳田博明・永井正幸編著 技報堂出版
担当教員 野坂 肇

到達目標

1.結晶構造やガラス(非晶質)構造・格子欠陥構造・多結晶体構造・複合体の構造および界面構造がわかる.
2.状態図から与えられた温度,圧力,組成のもとで,どの相が安定であるかを読み取ることができる.
3.気相,液相,固相からの固体の生成機構について,自由エネルギー変化が分かる.
4.気相,液相,固相からのセラミックスの合成方法が分かる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1結晶構造やガラス(非晶質)構造,格子欠陥構造,多結晶体構造,複合体の構造および界面構造を説明できる.結晶構造,格子欠陥構造,多結晶体構造,および界面構造を説明できる.結晶構造,格子欠陥構造,多結晶体構造,および界面構造を説明できない.
評価項目2一成分系、二成分系、三成分系状態図において,与えられた条件でどの相が安定であるか読み取ることがきる.一成分系、二成分系状態図において,与えられた条件でどの相が安定であるか読み取ることがきる.一成分系、二成分系状態図において,与えられた条件でどの相が安定であるか読み取ることがきない.
評価項目3気相,液相,固相からの固体の生成機構およびそれぞれの機構の自由エネルギー変化を説明できる.気相,液相,固相からの固体の生成機構を説明できる.気相,液相,固相からの固体の生成機構を説明できない.
評価項目3気相,液相,固相からのセラミックスの合成について,方法および原理を説明できる.気相,液相,固相からのセラミックスの合成方法を説明できる.気相,液相,固相からのセラミックスの合成方法を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 無機固体材料を合成する際,物質の性質にもとづいた設計手法が必要となる。この授業では,固体物質の特性,ならびにそれらを生かしたセラミックス材料の合成プロセスについて理解を深めることを目標とする.
授業の進め方・方法:
 講義形式で行う.。演習課題レポートを課す。試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
 無機固体材料の合成プロセスを理論的な背景とともに理解し,新材料開発への応用展開に向けての基礎を身に着けることを目標として学習することが重要である.
 課題レポートにより、各自で講義内容の理解度をチェックするとともに、確実に理解することを心がけてほしい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
1.セラミックスの構造
(1) 結晶構造
授業の進め方と評価の仕方がわかる.
イオン結晶および共有結合結晶の原子配列がわかる.
2週 1.セラミックスの構造
(1) 結晶構造
イオン結晶および共有結合結晶の原子配列がわかる.
3週 1.セラミックスの構造
(2) ガラスの構造
ガラス状態とガラス転移について説明できる.
4週 1.セラミックスの構造
(3) 格子欠陥の構造と化学
格子欠陥の種類が分かる.
5週 1.セラミックスの構造
(4) 多結晶体の構造
(5) 複合材料と複合体構造
多結晶体の構造がわかる.
複合体の種類と構造がわかる.
6週 1.セラミックスの構造
(6) 二次元構造
二次元領域に対する分類と構造がわかる.
7週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
8週 試験の解説と解答
2.セラミックスにおける相平衡
到達度試験(後期中間)の解説と解答
状態図の意味と見方がわかる.
4thQ
9週 2.セラミックスにおける相平衡 状態図の意味と見方がわかる.
10週 3.セラミックスにおける物質移動 気相,液相,固相からの固体の生成機構が分かる.
11週 4.セラミックスの合成
(1) 気相からのセラミックスの合成
気相からの粉体や薄膜の合成方法が分かる.
12週 4.セラミックスの合成
(2) 液相からのセラミックスの合成
液相からの単結晶,粉体,薄膜等の合成方法が分かる.
13週 4.セラミックスの合成
(3) 固相からのセラミックスの合成
固体原料から固体粉体を得る方法が分かる.
14週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
15週 試験の解説と解答,授業アンケート 到達度試験(後期末)の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力5000001060
専門的能力200000525
分野横断的能力100000515